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追憶、責任、未来基金


 こぶしの花がそろそろ終わり、気の早い人たちが夜桜の下で宴会をしていた昨日、友人といっしょにガードレールとして設置されていたステンレス・チェーンがきれいに盗まれている光景を見てきました。私はその時までこのことを知らなかったので、結構ショックでした。
 
 盗難チェーンを買い入れる方だって何にも気づかないわけないでしょう。これだけ全国で被害が重なって問題になっているのですから、買い取る業者もうすうす分かるはず。それでも海外に流れていくというのは、何かルートがあるのでしょうか。

 なんでこんな世の中になってしまったのか、と友人と嘆いていたら、出てくるわ、出てくるわ、次々に。
 その朝の新聞に教育再生会議で道徳教育を小中高を通じた「正式な教科」と位置づけることで意見が一致した、と伝えられたと思ったら、今度は沖縄戦での集団自決に「強制」はなかったという文科省の検定意見で、当該事項が教科書の記述から削除されたとか。
 
 いえ、「削除」ではありませんね。
「沖縄戦の集団自決を扱ったのは6社8点。うち5社7点に「実態について誤解するおそれのある表現」と意見が付き、「日本軍に集団自決を強制された人もいた」が「集団自決に追い込まれた人々もいた」(清水書院)などに改められた」というのですから、「削除」ではなく「書き換え」です。
 
 上から下まで、良心をどこかに追いやった言動が目につきすぎます。

 なにしろ「最高権力者」を自認するアベ首相そのものが、人の痛みにどれだけ思いを致し、どれだけ人に頭を下げられるか、はなはだ疑問だからです。

 集団自決「強制」削除についても海外メディアの反応はすばやいですね。
 はなゆーさんから知ったのですが、「ワシントン・ポスト」「ガーディアン」「ヘラルド・トリビューン」からオーストラリア国営放送ABCまで、この問題を報じています。
 
 ヘラルド・トリビューンでは「日本政府が書き換えを命じた」とはっきりと言っています。

 オーストラリア国営放送ABCは、
「日本政府が削除を命じた」
「(沖縄戦の)83日間の戦闘は太平洋戦争の中でも最も血なまぐさいもので、19万の日本人が死ぬがままにされたが、その内の半数は民間人だった」
「安倍晋三首相は、書き換えに異議はない、と語った」
と伝えています。

 けして自分の非を認めず謝ることを知らない人はこれまで何人も経験していますが、国を率いる人がこれでは恥ずかしい限りです。

 道徳教育を「徳育」と称して評価の対象にしようとするのも、これでは逆しまの世界ですね。もっとも、アベ首相、松岡大臣、伊吹大臣等々、教材は政権周辺だけでも数えきれないほどゴロゴロと転がっています。が、おそらくこうした優良最適教材は採用されないでしょう。

 発言をめぐって世界中から袋だたき状態の総理。
 田中宇さんにまで「日本政府は、戦後日本の最大の国是である日米同盟に基づく対米従属体制を1日でも長く維持したい」「アメリカに頼れなくなることは、不安が一杯の悪夢だと、漠然と思われている。傲慢な中国人の前で日本人が土下座するイメージぐらいしかない」と言われています。

拉致問題、北方領土、靖国問題、尖閣問題、竹島問題は、いずれも日本にとって対米従属を維持するための外交防波堤」として永続的に解決不能の問題として扱われてきたが、「日本の対米従属の国是は、アメリカの側から壊され始めている」と田中氏は指摘。
 これに加えて世界中からアベ発言をめぐるバッシング。
 日本が四面楚歌の状態にあると認めざるを得ないでしょう。

 これに加えて、ガーディアン紙の「直言」コーナーでは、ナショナリズムの高まりのなかで、戦力不保持と戦争放棄を明記した憲法9条を改定する動きが日本で強まっていることにアジア諸国が懸念し、日本が孤立していると指摘されてしまいました。

 さて、冷戦終結後の1990年代末、米国に本部を置く世界ユダヤ人協会は、現代に残る3つのユダヤ人問題をあげました。

1.ナチス占領下での強制労働に対する保障問題
2.ナチス占領下での第三国(スイスなど)におけるユダヤ人の預金問題
3.ナチス占領下で没収されたユダヤ系市民の資産問題(これは戦後社会主義国となった政府のもとで国有化された資産に対し、旧所有者が居住地を離れていても所有権を確保すべきであるという問題)

 とにかくドイツ政府と民間企業団がそれぞれ50%、総額100億マルクを出資して補償基金を設置し、2001年に補償支払いを開始したことで1.の問題はほぼ解決されました。

「追憶、責任、未来基金」と名づけられたこの基金は、支払いは個人宛だがポーランド、ウクライナ、ロシア、ベラルーシ、チェコ等の関係国に民間の受け入れ機関が設けられ、人種や国籍に関係なく保証金が支払われる仕組みになっている。
  
 注目すべきはドイツの民間企業が50億マルクを醵出したこと。戦時中の企業は大半が解体されたため、半世紀前の強制労働の責任を問うのは難しい状況だが、戦争とは無関係な企業を含めて、約6,400社から募金が寄せられたという。

 グローバル化時代に生き残るためのドイツ財界の決断であった。
 
 2.についてはスイス政府が公式に責任を認め、3.についてはドイツでは統一の際にできた私有化法によりナチス統制下の私有財産の侵害と、戦後の東ドイツによる資産没収を無効として、旧所有者に資産を返却した。

       (以上、鈴木輝二『ユダヤ・エリート』より一部要約して)

 この1.の補償問題については日本でもNHK・BS1「過去を問われたドイツ企業」で、100億マルクの賠償を決めたドイツ企業と世界ユダヤ人協会、アメリカ司法当局や政府の交渉過程が放送されたそうですが、私は見ていません。

2.については、スイス政府が一定額の補償をすることになったのは新聞等の報道で私も記憶しています。

 いずれ日本にも個人補償の問題が浮上してくる。グローバリゼーションのもう一つの軋轢に日本は耐えられるだろうか? と疑問を呈する人もいます。

 100億マルクは現在の通貨ユーロに換算するとおよそ51億ユーロ。これを1ユーロ=158.10円で換算すると、実に8063.1億円にのぼります。英断、というべきでしょうか。

 100億マルクといっても、現在の通貨価値で1兆円にもなりません。米軍再編のために日本が提供する3兆円のことを考えれば、いかがでしょうか? 
「惜しみなく美国は奪う」。戦後一貫して戦争をし続けてきたアメリカへ戦争資金を提供することを考えれば、はるかに意義のあることだと思うのですが。

 アメリカにも、そろそろ自立しろ! と促されているのですよ。
 政権はいい加減、本気で、補償問題も含めた過去を清算して、「世界の中の日本」像に焦点を定めた戦略を追求してほしいものです。

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アメとムチで地方を操る


 27日の森田実さんの講演会、質疑応答の最後の方で発言されていた若い女性は、とくらブログによると岩国市議の方だったようです。
 懸命に岩国の窮状を訴える姿が印象に残りました。

 政権は、札束で頬を叩くように、言うことを利く自治体にはふんだんに交付金を与え、国の意に沿わない自治体には平気で補助金カットをしています。

 竹中・コイズミ路線が推進した三位一体改革とは、
〈1〉国から地方自治体への補助金を減らす
〈2〉その代わりに、税源(税金を受け取る権利を国から地 方に移す
〈3〉足りないお金を穴うめするため国が地方に配る地方交付税を見直す
 ――という 3つの改革を同時に進めることで2004年にスタートしました。

 ちなみに交付金と補助金の違いを見ますと、
 交付金とは、道路建設や公園整備などの複数の補助金をひとまとめにしたもので、2004年に新設されたものには「まちづくり交付金」などがあります。国への補助金申請作業が簡素化されたほか、これまでは補助対象にならなかった調査などソフト面にも使えるようになったとか。

 よかったねー、といいたいところですが、それは一応表向きの言い分。

 国全体を見ると、税金の4割は地方の取り分になりますが、行政サービスをするためには地方自治体の多くがこれだけでは足りません。地方自治体の予算の合計のうち税収でまかなえるのは3割という話しです。
 そんな自治体に国が配るのが交付金や補助金ですが、自治体が自由に使えるものを「地方交付税」、国が使い道を細かく決めているものが「補助金」です。
 そこで国、つまり各省庁は批判の的になっていた補助金を減らしましょう、と言って次々に「なんとか交付金」を創設したのですが、結局「改革詐欺」の結果になっているようです。

 三位一体改革で、補助金約20兆円のうち4兆円を04年から06年までの3年で減らし、地方交付税も減らされました。ところが移った税源は減額分の半分に過ぎなかった、と森田さんが指摘されるわけです。

 そして補助金アメとムチ政策でムチをふるわれているところが、ちょうど1年前の住民投票で米軍再編による空母艦載機の岩国移転にNO!を突きつけた岩国市です。

  再編が進めば、岩国市には重い負担がのしかかります。基地を発着する米軍機の数は今の57機から一気に120機に倍増。その規模は極東最大級の嘉手納飛行場に匹敵。これに住民の90%が、いやだ! と言ったのです。

 さて、今岩国では05年に着工した新市庁舎の建設が進められています。総工費81億円のうち防衛施設庁より約束されていた補助金はその6割にあたる49億円。
 96年の沖縄の基地縮小にからむ日米特別行動委員会(SACO)合意により前市長が普天間飛行場の空中給油機を受け入れた見返りとして受けるものです。
 
 ところが昨年12月、井原勝介市長は、この補助金の打ち切りを通告されました。
 住民投票から1年たった3月12日、井原市長は「いまだに安全・安心が担保されておらず、住民に根強い不安がある」と説明しています。

 3月22日には市議会の公明党議員団(4人)が「事実上の容認」とする決議案を市議会に諮るよう提案して、結局23日、市議会で移駐を事実上容認する決議がなされることに。 

 26日には艦載機移駐問題で市議会は国の担当者の説明を聞いています。
 そこで国が提示したのが、新庁舎建設への補助金や、米軍再編で負担が増える自治体への新たな交付金です。

 なんともやりきれない話しです。
 私自身、父の転勤で1時期岩国にも住み、あの激しい米軍機の爆音を経験しています。ちょうどベトナム戦争のさなかのことです。基地の町の問題はもちろん、この爆音だけではありません。

 それにしても思うこと。住民の生活を守ることと国の安全を守ることが矛盾するなんて、どこかおかしいのではないでしょうか。

 住民の生活、いってみれば国民の生活を守れない国が、「この国を守る決意」なんていえるのでしょうか。

 それとも一部の国民が犠牲になれば、その他の国民は安全なのだ、といえるのでしょうか。

 岩国の基地から、そして日本各地の基地から飛び立った米軍機は、どこに行って何をしているのでしょうか。

 もう、いい加減にしてくれないか、とうめきにも似たつぶやきが聞こえてくるようです。

 米軍再編に関係する自治体は全国で66。そのうち20自治体が今も新たな負担の受け入れを拒んでいるとか。
  
 一方政府は、自治体への「アメ」として2月9日、米軍再編事業の進み具合に応じて自治体への交付金を段階的に上積みする「再編交付金」制度を盛り込んだ法案を国会に提出しました。

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民をいたぶり、アメリカに奉仕する

 はるばると、とくらさんの所まで森田実さんの講演を聴きに行ってきました。


 2月の衆院予算委員会公聴会での抑制された話しぶりと異なり、 森田さんの憤りがびんびん伝わってきました。でもけっして、煽るような調子ではありません。それだけにかえって怒りの大きさ、深さが感じられます。


森田実の時代を斬る」でいわれているように、


「国家の力は地方に存する」(徳富蘆花)のに、地方は軽視され虐げられている。小泉・安倍自公連立政権はブッシュ政権の意向を受けて、日本の地方を衰えさせ廃れさせる構造改革を進めてきた。


 米国政府と米国大資本の狙いは、全国にある日本国民の富を東京に集中し、それを米国ファンドに移転することにある。自公連立政権は、ブッシュ政権と米国ファンドの代理人・手先となって日本を破壊する構造改革の先頭に立っている。


いうことを訴えておられたのですが、メモを取る暇もなかったので、印象に残ったことを少し、使われた言葉そのままではありませんが、備忘録のつもりで記しておきます。


*米軍再編成に伴う自国外の土地に基地建設するための費用をアメリカ以外で負担するのは、世界中で日本だけ。

 グアムに建設する米軍住居建設費用の日本側負担は、一戸あたり 72万ドル。1ドル120円で換算すると8640万円。これを米軍は800戸建設するという。

  (↑ 今、4月11日に森田さんの「時代を斬る」をみると、800戸どころか8,000戸! になっています)。

 さらに米国国内でこの住宅建設の入札を行うと、1戸あたり17万ドルですむ。


 実際の建設費の実に4倍以上の費用を日本はアメリカに提供する。


 森田さんがアメリカの友人にひどいじゃないか、と伝えると、いや、もっとやってくれと日本側が言うのだ、という返答があるそうです。


 そんな話しを聞いたら誰でも、なぜ? と考えますよね。
 国民には極めてサディスティックな政策をとりながら、アメリカには盗人に追い銭状態で、その上このどんぶり勘定ですから。


 弱味でも握られているのではないか、とひとこと言われてました。


 官邸は議員の弱味を握り、アメリカは政権の弱味を握る、という構図でしょうか?


 官邸の握っている情報もアメリカが提供しているかもしれませんね。


 弱味と言えば、例のコイズミ純一郎のレイプ疑惑が真っ先に思い浮かびますから、その類でしょうか。


 いずれにせよ、この国を引っ張っていく人たちが国民に知られては困るようなことをしでかしていて、その秘密をばらされる怖さのあまり、アメリカの言いなりになっている可能性があるわけですね。


 植草さんの指摘したりそな疑惑に加えて、このことも忘れないでおきましょう。 


*小泉純一郎内閣における聖域なき構造改革の「目玉」として、「地方に出来る事は地方に、民間に出来る事は民間に」を合い言葉にした国庫補助金の廃止・縮減、税財源の移譲、地方交付税の一体的な見直し、という三位一体改革。


 これにより地方から5兆の補助金その他を取り上げて、結局その半分しか地方には税源移譲されなかった。
 つまり残りの半分は財務省・国が取り上げたまま返さない。


 国が握った5兆円の半分は何に使われるのでしょうか。


*コイズミ改革前には6,000カ所あった産科は、現在3,000箇所になり半減している。
 産科、小児科、外科の順に、医療機関がどんどんなくなっている。


 こうした医療の崩壊もすべてアメリカに奉仕するため。


 これで少子化、少子化と騒いでいるのですから唖然とします。子どもを大切にしない国に未来は考えられません。


 2007年度の政府の予算書をつぶさに読まれた森田さんは、こうしたコイズミ政権以来の路線が修正される見込みがないことに対する怒りを、孟子の「民を尊しとなし、社稷(しゃしょく:国家のこと)これに次ぐ」という言葉を使って、国会で静かに批判されました。


 国民のためにことをなすのは「選挙で選ばれた政治家」だけである。国家を優先させて国民に負担を強いる政治は、絶望とあきらめを生むおそれがある。抑圧とあきらめを終わらせるのが民主主義の政治の役割だ、と訴えられたのです。


 こうした森田さんの言葉を、私たち有権者はしっかりと受けとめる必要があります。


 質疑応答では、


・道州制は地方のさらなる疲弊、破壊に繋がる。都道府県が市町村を潰し、こんどは道州が県を潰すことになる。


・教育基本法改定の愚かさ。


・憲法改革の危険な動き。


・住民投票で空母艦載機移転案について受け入れを拒否した岩国に対する補助金カットで対抗する政府の露骨さ。


等々の問題が出されました。


 知れば知るほど絶望的な日本政治の現状。


 いい加減腹を立てているところに今朝の新聞を見れば、『WiLL』の広告が目に留まりました。


 櫻井よしこ以下の傲慢な語り口はいつものことですが、中でも金美齢ワイドショー常連コメンテーターの暴言はピカイチ目に余ります。「知事のホテル代など、庶民の金銭感覚でツベコベ言うな。政治が矮小化する」とあるのですから。


 ああ、日頃の低血圧はどこへやら、一気に頭に血が上ります。


 政治を矮小化する? 私物化して湯水の如く使えば、大きな政治ができるとでも言うの? 


 政治は既に、これまでの政権担当者たちの手で矮小化されています。


 矮小化したのは、政治理念も何もなく、ただ私利私欲を主張するのにこぎれいな屁理屈の衣をまとわせるだけの石原慎太郎、アベ晋三、コイズミ純一郎といった政治家そのものではないですか。


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追記: 森田実さんはもう75歳になってらっしゃるということでした。かくしゃくどころか、私たち世代も圧倒するような口調で今の政治を嘆いていらっしゃいます。
 2007年度の予算書を手にされたのが、国会へ行く4日前。何十センチもの厚みの予算書をその4日間で、1日の睡眠を2時間ほどにしてくまなく読まれたということでした。

エリートとは、誰のことかと猫が問う


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 フィナンシャル・タイムズのシリーズ記事「FTと昼食を」のひとつで『国家の品格』の著者、藤原正彦氏が登場しています。その藤原氏がFT東京支局長デビッド・ビリング氏と昼食をとりながら語ったという言葉に、言いしれぬ不快感を感じて暗澹とした気持に襲われました。

「日本が取り入れた自由と民主主義のモデルには、欠陥がある。信頼できない大衆を信頼しすぎているし(冷静な真のエリートの方がいいと藤原は言う)……」という箇所がその原因です。

 かなり前、若い人から同じような言葉を投げつけられた時の光景が脳裏に甦ります。
 真のエリートが愚かな大衆を導くべきだ、とその若者は主張しました。

 民主主義を自明のことのように皮膚感覚でとらえていた私が、びっくり仰天したことは言うまでもありません。

 エリートが統率する社会を達成しようとする人たちは、ちょうど1匹の女王蜂の下で黙々と疑念も抱かずに働き蜂が活動している社会でも指向するのかな? そこまで単純でないとしたら、教祖や会長といった超エリートを頂点としたヒエラルキーの疑似宗教集団を考えているのかな? 

 それにしてもこの《真のエリート》という言葉のむなしさ! 「真の自己」と同じくらいのいかがわしさを感じないか? 
 ちょうど自分探しに永遠の若者がはまり込むように、これからは世をあげて真のエリートを捜さないといけないとは、なんともおかしな光景だ。逆しまの世界。

 人間が人間を好きなように操りたいという願いは悪魔のささやき。
 昔から、一寸の虫にも五分の魂、というではないか。

 で、もっとおかしなことは、こういうことを口にする人たちこそ、我こそは真のエリートなり、と信じ切っている人たちだ、ということ。
 彼等の仕事は、自分以外の、真の大衆・臣としての大衆・愚かな大衆に、そのことを納得させること。そのためにさまざまな舞台装置が組まれて、「美しい」とか「品格」とかいうように言葉と論理が操られていく。

 一億総白痴化ならぬ、一億総B層化。

 でも「情報を与えず、生かさず殺さず」は政策としてとられてきたのではなかったか。だからB層なるものも「作られた」B層では? 
 等々の想いが頭の中を駆けめぐります。

 空っぽな「美しい国」に詰め物をするために、政府は平山郁夫氏ら文化人や専門家で作る有識者会議を来月設置するそうです。

 ところで、晴耕雨読さんが「ゆとり教育」のエントリーをあげておられます。

 そこで、元文化庁長官にして教育課程審議会会長で作家曾野綾子氏を妻とする三浦朱門氏が、「ゆとり教育」の本当の狙いを語った話が出てきます。

「戦後はできないやつのために手間と暇をかけすぎた。落ちこぼれにかけすぎた手間をこれからは有能なエリート候補に振り向ける。彼らが日本を引っ張ってくれる。無才、非才にはただ実直な精神だけを養ってもらえばいいんだ」
エリート教育がゆとり教育の目的。それを言うと抵抗が大きいので、ゆとり教育とまわりくどく言っただけだ」
 
 なるほどなあ、実直な無才・非才の大衆を働かせて、そこからの果実だけは己の懐にしまい込む、真のエリートとは寄生的存在のことか、と納得。
 自らの手は汚さずに、他人の成果を奪い取る、自分にはその資格があると錯覚するのが真のエリートですか!?


 神をも畏れぬ傲慢さ。とても敬虔なクリスチャンの言葉とは思えません。

  おそらくこれは、ちょっとばかり世間で地位を得た人がかかりやすい病気のようなものでしょう。世の中を、自分の都合の良いようにしか見ていません。


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ゲートキーパー法という悪夢


 ゲートキーパー法、つまり犯罪収益移転防止法=密告義務法が昨日衆院を通過してしまったのですね。
 保坂さんのどこどこ日記に、突然22日に審査が決まった、と記載されたのが3月20日。あっという間のことですね。

 民主党は何をやっってるんだあ! と思わず心の中で叫ぶ。
  
 細々と繋がっていた民主党と一人ひとりのリベラル的信条を持つ人との間の糸も、これで切れてしまいそう。もう、プッツンという音が聞こえてきます。

 民主党が賛成に回ったのは裏取引の結果かも知れませんが、これで狡猾な与党は思い通りに法案を通すだけでなく、野党支持勢力の分断という副次的効果まで得られて、万々歳ですね。
取引をしたとしたら、いったい民主党の方は何を譲歩して何を得たのでしょうか。
 
 2005年の総選挙の結果に衝撃を受けてブログを始めた私ですが、それでもこんな悪法までが準備されて現実のものになろうとは思ってもみませんでした。この国の民主主義にもう少し期待していたのかもしれません。

 私自身が漠然と期待をした対象は、国会で絶対多数となった与党自民党の良心だったのかもしれません。

 どうもがいても少数野党では限界がある。

 敗戦以来の日本の民主主義はいろいろ問題を抱えていたとはいえ、国民に支持されてきた。民主主義については国民の間に一定以上のコンセンサスがある。いくらワルとはいえ、与党にも良心があるだろう、と考えていた、というよりもこれは私の希望だったのだ、と今思います。

 敵もさるもの、一定以上のコンセンサスがあっても、情報は統制されて、アベシンゾー的声が大手を振ってカモフラージュしながら歩き回れば、民主主義も風前のともしび、ということを実感しています。

 数の論理だけの民主主義は、民主主義から逸脱している! と正論を吐いても、いかんともしがたいむなしさを感じます。 

 国会の状況を考えると憂鬱でたまらない、と弱音を吐いた関組長の胸中が思いやられます。 その関組長のメルマガを、ここに転載しておきます。

3月23日(金)

もともと自民党は一枚岩ではない。政治的にいろいろな立場の、またいろいろ
な意見を持つ議員がいる。だから派閥もあるし、政策論争も行われる。政局を
めぐる激しい対立も起き、内閣不信任案が可決されたこともある。

だが一方で重要法案審議の際にはこうした幅広い考えを持つ議員の意思を一本
にまとめあげる必要が出てくる。

自民党は、党が採用する政策は「政務調査会で正式に取り上げ、審議了承した
上で総務会において承認されたものだけが党の政策・法案となる」と党則で定
めている。

あらゆる法案は自民党/政務調査会の部会で審議される。

そのうえで自民党/総務会にかけて党の採用した法案として国会に上程される。

官僚のつくった政府案のままの政策では、国民の代表である国会議員の意見が
入っていないから、それを審議して党として採択できる政策にしようと、政務
調査会では党本部で毎朝早くから各部会を開いて、政策の審議・検討を行って
いる。

この会議には党所属の国会議員なら誰でも出席して討議に参加できる。

政務調査会の部会でまとまった政策は、政務調査会長をはじめとする政務調査
審議会にかけられ、この審議を経て、政務調査会で承認された政策だけが党の
<政策案>になるのである。そのうえで政策案はただちに総務会にかけられ、
総務会の承認・決定によって初めて正式な党の<政策>として採用されること
になるのである。

自民党/総務会は日本中を11の選挙区に割って各地区を代表する総務14名
と自民党/参議院議員を代表するもの6名と、自民党の総裁の指名によるもの
11名の合計31名から成り、党の政策をはじめ、党の運営、および国会活動
に関する重要事項を審議決定する。

自民党/総務会で承認された法案は党議決定となるので、本会議場での反対は
許されない。党議違反で処分の対象となる。

こうして与党が了承するからこそ数々の法案は成立を保証されてきたのである。
重要法案の場合はとくに最高議決機関である総務会の承認が大きな意味を持つ。
総務会で承認されれば、国会で自民党議員に党議拘束がかかり、与党議員の数
で法案を可決することができるからだ。

だから、与党・自民党の総務会で承認されれば法案は成立したも同然である。

議院内閣制のもとでは与党である自民党が党の正式な政策として承認し、党議
拘束がかけられた法案でなければ、閣議決定して国会に提出しても、採決の際
に自民党の賛成票を固めることはできない。

この総務会が全会一致を原則として運営されるようになったのは、1962年
の赤城宗徳総務会長の時で、以来、議事を全会一致で決することを守り続けて
きた。

この自由と民主主義の伝統を破ったのが、イラク特措法や道路公団や郵政民営
化を強行した独裁者、小泉純一郎である。

『自民党は殺された!』堀内光雄(元・自民党/総務会長)著より引用+加筆

http://www.melma.com/backnumber_116100_3596964/
関組長日記【イラク】 3月27日までに自民党/総務会の国会議員に
意見を伝えよう(^^!

で書いた自民党/総務会のメンバーに片っ端からメールを送ったら、

http://www.e-ohno.com/
大野よしのりさん
衆議院議員/香川3区/自由民主党
元・防衛庁長官
自民党/基地対策特別委員長

の秘書さんから夕方には電話をいただいて、「3月26日(月)、27日(火)
は、かなりタイトなスケジュールで無理ですが、4月の上旬ならスケジュール
を調整して、会っていただけそうなのですが、いかがでしょうか?」とのこと
だった。3月27日の総務会に間に合わないが、とにかくお願いしておいた。

一回メールを送っただけで、即日、お返事をいただけるなんて!

そういえば、

http://sekigumi.ti-da.net/e1313045.html
【在日米軍再編推進法案】を入手した(^^!

のも、大野よしのり事務所だった。

元・防衛政務官+元・外務大臣政務官+元・文部科学副大臣で、現在は衆議院/
拉致問題特別委員長の小島敏男さん/自民党/衆議院議員や、

元・防衛庁長官+元・外務政務次官+元・労働政務次官+元・環境庁長官で、
現在は衆議院/日本国憲法に関する調査特別委員会の自民党理事のひとりである
愛知和男さん/自民党/衆議院議員の事務所

などのように親しくしていただけそうだ。

金沢の長屋横丁の自宅にて

関組長

ついでに関さんが、
「約400名のメルマガ『組長日記』読者おひとりおひとりが頼りです。
ご支援をよろしくお願い致します」と訴えていることも伝えておきます。>

 ついつい、りそな銀行に振り込むのが面倒で見送ってしまうのですが、関さんを応援したい。

━━ 関組長へのカンパの送り先 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

● りそな銀行 参議院支店 普通7942690 セキヨシトモ

※ カンパをお送りくださった場合はその旨と金額をメールでお伝えください。


 ただこの大野よしのり議員もまた神道政治連盟国会議員懇談会のメンバーですから、関さん気をつけて。

 それにしても、あまりの民主党の情けなさに自民党の良識派に淡い期待を抱いてしまうのも情けない、というよりだまされそうです。

 HPを見ると典型的な保守政治家です。


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意見広告に賛同

 
 春の彼岸のお墓参りもすみ、夫の妹や従兄弟家族もやってきて、夜までおはぎをつまみに飲めや歌えと騒いで一日が終わりました。飲めない私はしらふのままで。
 自宅から歩いて10分もかからないところにある墓地には形も大きさも不揃いなお墓が並んでいますが、いずれも「○○家累代の墓」です。これを見るたび、ちょっと複雑な心境になる私。

 私の父方の家では、累代の墓ではなく、それぞれの家族が別々のお墓を作っています。病弱のうちに独身で生を終えた叔母は、その父親と2人だけの墓に眠っています。

 それぞれがそれぞれの弔い方をすればいいと思うのですが、「累代の墓」にはそれを許さないような圧迫感があります。近所の霊園に立て替えられたり新しく建ったお墓でさえ、みな「累代の墓」。これがパターン化しているような気がするのですが。


 さて、昨日残照さんの所で知りました。
第6期市民意見広告運動で非武装・不戦の憲法を変えさせない「意見広告2007年5月3日」全国紙、他主要地方紙に広告の形で掲載するということですが、集まった賛同金がまだ目標額に達していないようです。
 締め切りは4月7日ですからまだ間に合います。

 会期内与党単独採決の恐れが出てきた今、広く今の危険な状況を訴えたいですね。

 私も早速振り込もうと思います。

  振り込みの方法ですが、
Link先のメニューにある
・賛同チラシ・賛同金振込用紙(表)pdf1
・賛同チラシ・賛同金振込用紙(裏)pdf2
からダウンロードして、
これをプリントアウトすれば、表、裏、をA4 1枚に印刷することで振込用紙として有効に使えまるそうです。

広告に自分の名前を掲載したい人も、そうでない人も、こぞって参加できます。

 これまで法律に定められていなかった国民投票の手続をここで決めておいて、いつでも憲法を変えられるようにしておこう、というこの法案、国民投票法案。ここに記されている手続自体に大きな問題をいくつも抱えていることがどれだけ一般に理解されているでしょうか。

 与党案も民主党案も発議から60~180日で改憲のための国民投票を行うことできるようになっています。そんなに慌ててでも、だましてでも改憲をしたい気持なんでしょうか。


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問答無用の安倍さんがコワイ。百地章の話もコワイ。

 安倍晋三首相は14日昼、官邸で開いた自民党の衆院当選1回議員との昼食会で、憲法改正手続きを定める国民投票法案について「今国会で絶対に成立させる」と、これまで以上に強い調子で成立に意欲を示したとか。


 民主党の枝野幸男氏は「国民投票法は中立な法律でなければならない。安倍首相は基本が分かっていない。憲法が政局の道具に使われた」と首相を批判したそうだ。この批判に私は全面的に同意。でも最後まで、怒ってくださいよ、枝野さん! 途中で腰砕けにならないで下さい。


 社民党の辻元清美氏は「首相は憲法をおもちゃにしているような気がして憤りを感じる。イケイケの小泉さんより、問答無用の安 倍さんの方が怖い」と言ったと伝わっていますが、ほんとうにコワイ。改悪教育基本法が通ったときの虚空を見つめる目も怖かった。
 この人の頭の中には、ほんとうに「おじいちゃん」に教えられたとおりのことしかなさそう。
 岸信介の懐の中で純粋培養されたのかもしれない。


日本大学教授百地章氏が国民投票法案には問題が多い、と危惧をSankeiwebで表明。
 でも早とちりしてはいけません。
 先生は「このままでは、この法案は「憲法改正阻止法」となりかねない。千載に悔いを残さぬよう、自民党内で是非とも再検討を加えていただきたいと思う」と言ってるだけですから。

 その理由として百地氏は次の3点をあげています。

1.成立を急いで自民党が公明党、民主党に譲歩しすぎている。護憲派にとって有利な国民投票運動が繰り広げられる恐れがある。

2.裁判官、検察官、警察官などの国民投票運動が自由になり、「公務員の政治的行為の制限」も適用除外になった。国民投票の「公正性」は担保されるのか疑わしい。 

3.メディア規制が完全に削除された。公平・中立な報道が要請される報道機関には何らかの規制が必要である。

 こうした3つの危惧について、

「全体の奉仕者」たる公務員には「政治的中立性」が要請される。
 国民投票は国民自身が直接「主権」を行使する極めて重要な機会であるが、法的な規制を一切受けない「憲法制定権力」の行使ではない。「憲法改正権」という憲法上認められた権限・権利の行使であるから法的安定性や公正性を確保するために種々の法的制約が課せられる。
 自由な議論を保障することと、真の自由を確保するために「公正なルール」を設定することとは別に矛盾しない。公務員が「自由」の名の下に積極的に政治運動にかかわれば、行政の中立性は失われ、国民投票運動の公正性も著しく損なわれる。
 新聞やテレビが連日にわたって、「9条改正は戦争への道」などといった宣伝を繰り返したら、どうなるか。フランスやスイスでも、テレビ・ラジオについては規制をしている。

 といった説明を氏はされていますが、法学に疎い私には憲法制定権力とか憲法改正権とかが法的規制を受けるとか受けないとか、さっぱり分かりません。このあたりは学説によって意見が分かれるところかもしれません。
 多分、私だけでなく大方の国民はこんな言葉が意味するところなんて知りません。専門家の悪い癖が出て、むずかしそうな言葉で煙に巻いたのでしょうか。
 
 字面だけは立派な言葉を読んでいると頭の中は混乱状態になって、まさに辺見庸さんが言われた新語法」「新思考法」を体得されたとおぼしき先生の主張がちっとも理解できない、と白状しておきます。

 要は、国民投票にはいろいろ制約を設けろ、、国民が情報を得る機会を与える必要はない、と言いたいわけですね。公務員・教育者の運動が禁止されたら、大学等の法律の専門家による憲法法案の説明・解説さえ期待できなくなってしまいます。 

「公正なルール」をもうけるのは当然ですが、修正後の与党案も民主党案もとても「公正」とはいえない代物。

「新聞やテレビが連日にわたって、「9条改正は戦争への道」などといった宣伝を繰り返したら、どうなるか」と心配されてもいらっしゃいますが、今のメディアと財界の状況を見ていたらそんな心配など要らないことなど、百地先生はとっくの昔に承知されているのではないでしょうか。
 それでも、なおかつ大きな声で煽ってみるのは、念には念を入れて、ということでしょうか。なんだか計算が働いているような気がします。

 お玉さんは逆に、「改憲派がテレビと新聞を独占する!」と心配しています。私はこの方が真実ではないかと思います。財界は壊憲を後押ししています。

 なにしろコイズミ純一郎氏の顧問就任が決まった財界シンクタンク「国際公共政策研究センター」は、設立にあたって、もう軽~く18億円集めているんですよ。

「トヨタ、キヤノンのほか東京電力と新日本製鉄が発起人となり、国内の主要企業約80社が資金面などで協力。各社とも数百万~数千万円の設立準備金を入会金などの名目で計約18億円を提供、三井不動産や東芝など大手企業16社のトップが理事に就任した」といいます。 

 壊憲のための国民投票法案には有料のテレビや新聞の広告について何の規制もありません 。フランスがしている国民投票に関する規制だって、金持ちが勝つ投票にならないように、有料のテレビ広告を禁止しているのです。

 百地氏の説明では憲法制定権力・憲法改正権といった言葉があえて使われて素人を煙にまいたくせに、フランスやスイスでの規制についてはその内容も伝えられず、ただ「規制している」だけでは、ちょっとフェアではありません。

 おまけに氏が求める自民党の原案にあったメディア規制は、会派議員数に応じて無料放送の時間と新聞無料広告の寸法が決まる、というものでした。そんな規制をフランスやスイスがしていた、とでもいうような口ぶりです。ですが、参議院のHP上にある憲法調査会審議経過には、

スイス及びフランスにおける憲法事情等)としてこの点についてスイスの場合、
個人又は団体が行う運動には国民投票運動であるという理由での特別の規制はない
が、テレ
ビ、ラジオを通じた広告は禁止されている、とあります。
 ただし、「
国民投票の議題を国民に知らせるための小冊子が配布され、議案や政府
の見解だけでなく、政府見解に反対する意見や政治
的に中立な立場から記述した解
説も掲載される」とあります。


 参議院での討議とは別ですが、イタリアの場合は、有料広告を野放しにすると影響力があまりにも大きいため、国民
投票運動期間以前においても有料広告は全面禁止となっています。

 こう考えていくと、百地章氏の主張のおかしさが見えてきます。


自由法曹団が今年の1月20日に発表した「国民投票法案の修正合意を許さず断固廃案を求める声明」では次のことが指摘されています。




1.マスコミによる有料広告が野放しにされたまま。


2.国民投票運動をした公務員・教育者が行政処分の対象になりうる。


3.白票・棄権票をカウントしない最低投票率の制限が設けられていないので、ごく一部の賛成で改憲される危険がある。


4.一括投票の余地を残している


5.修正案は何が何でも壊憲を実現しようとする不公正な手続法である。


6.  〃 そのものが憲法に反する悪法である。

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がんばって、福島さん! ドンマイ!


 3月6日の参議院予算委員会の最後の質疑に立ったのは社民党の福島さんでした。車中のラジオで聴いてました。
 福島さんの質疑は大きく分けて2点に分かれていました。
 まず1点は非正規雇用されたものが正規雇用される難しさを語り、製造業にまで派遣を認めた2003年の労働者派遣事業法が現在のような状態を作ったのだから、法律で改正前の状態に戻すべきではないか、ということ。
 あと1点は、社会保障費を2002年から一律削減を進めていることについての疑問。

 ところが非正規雇用から正規雇用への道が「まったくない」と表現したために、「(正社員に移行する例が)どうだ、これだけあるんだぞ」と例をあげるアベ総理に突っ込まれてしまいました。でもね、現状の厳しさは福島さんの認識に近いものがあるのじゃないかな。これまでがひどすぎたから。「まったくない」と「少ない」とではまったく違う、と総理は笑っていたけれど、政権側は、笑うほどのことをしてきたのか? 福島さん、めげずにがんばってね!

 再チャレンジは嘘っぱちだ、といった福島さんに「半年後か1年後にはそれが間違いだったことがはっきりする」といったアベ総理。ほんとにはっきり再チャレンジ施策が有効か、私たちもしっかりと見ていかなければいけませんね。
 
 また社会保障費削減420億のうち、生活保護者の人工透析費用180億が医療部門に移行し、またリバースモーゲージから60億円、就労支援から就労による100億円、あわせて160億円の費用が減ることが見込まれたうえでの削減である、というのがアベ総理の答弁。実質的な削減は80億だ、といっているようです。この80億のうち60億が母子加算手当ということです。

 リバースモーゲージと生活保護者の就労のふたつから計160億円の減少が見込まれているというのもどういう結果になるか、見ていきましょう。その手の試算にはこれまでずいぶんだまされてきましたから。

 で、アベ総理は減少が見込まれる数字のマジックで、国民の社会保障費が削減される一方でなぜか米軍移転費用に7,000億円が予算化されていることについての疑問をどこかにやってしまいました。

 女性が産む機械であれば、労働者は働く機械なのか。産む機械から生まれる子どもは工業製品なのか、と問いかけた福島さん、めげないでね。

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 *参考のために、この質疑・答弁の模様を以下に記しておきます。 

福島:2月28日、社民党は宇都宮のキャノン工学機器事業所へ調査団を派遣した。
2003年、労働者派遣法が改悪されて、製造業にも派遣が可能になって偽装請負をやっている。
2005年の段階で派遣に切り換える
2006年にまた請負に戻した(派遣が1年経つと直接雇用義務が発生するから)。

 正社員にしないために、同一人物が請け負い→派遣→請け負いと変わる潜脱(一定の手段とその結果を法が禁止している場合、禁止されている手段以外の手段を用いて結果を得て、法の規制を免れること)が行われている。
これが日本の大企業で行われている。

いったん非正規雇用になると正規雇用されない。

若者たちは将来が見えない。雇用が不安定。10年働いても給料が上がらない。

労働者派遣法には直接雇用義務がある。この指導をもっとやるべきではないか。

(これに対する答弁を福島さんは総理にお願いしていましたがそれを無視して柳澤大臣が行う)

柳澤:派遣労働法で1年、この26業種以外では1年、あるいはこれから3年、直接の雇用を働きかける、契約を申し込むという義務が生じる。法律に沿ってやっていただくことは欠くべからざることである。

福:厚労省の監督指導した中には直接雇用したケースについてデータがないという返事を厚労省から得た。
2月27日の偽装請負、直接雇用を指導するといってるが、請負を放置している、派遣を放置している、あるいは潜脱をやっている。

この問題については厚労省あげてやっていただけるということで、力強い答弁ありがとうございました。
 
2003年の労働者派遣法が現在の若者の雇用の悪化を招いた。この法律制定前に戻すべきではないか。

(何度も福島さんが要求するにもかかわらず議長は「補充の答弁」ということでアベ総理には答弁させず、柳澤厚労相が答弁)

柳:直接雇用の指導をするという私の答弁を確認する意味でいっているが、自分の答弁は違うことをいっている。
「雇用の申し込みをしなければならない」ということを言ったのであって、直接雇用をするということを言ったのではない。
直接雇用に限らず、雇用の安定を講ずるというのが私どもの主旨。実際に直接雇用する場合もあれば、違法な状態を本来の状態に戻すということもある。
法違反を是正する、という指導をしていることをいっている。

安:近年の非正規雇用の増加の背景には近年の産業構造の変化、価値観の多様化が在るのだと思う。企業や労働者が様々な働き方を求めているのは事実だ。3割の人が今後も派遣労働者として働きたいと希望しているのも事実。

 このような多様な働き方を可能にするという観点から労働者派遣法等の分野の規制改革も行われた。他方、景気の持続的拡大や政府が講じた様々な施策によって正規社員が増えているのも事実である。

 四半期連続正規社員が増えている事実も見て欲しい。また企業においてもわれわれが、いま中途採用を増やす、あるいは正規社員への路を非正規雇用で希望する人たちに拓いていくべきという目標を掲げている。その中にあって非正規雇用を正規雇用にしようという会社が次々に現れていることも事実。この傾向がもっと拡大していくように景気を持続していかなければならない、と考えている。

福:厚労大臣も総理も現場の状況がまったく分かっていない。非正規雇用で働いている人たちは、正規雇用になる回路がほんとにない。宇都宮のキャノンでも正社員になりたいといって労働組合をつくった。今年収が300万の世帯は4割。派遣の8割は年収が300万以下。パートは200万以下が9割。みんな貧困層。1年後も自分がどういう働き方をしているか分からない生活が不安、心が不安、人生が不安。
 多様な働き方がある、多様な生き方がある、というようなレベルではない。選んではいない。みな正社員になりたくても、いったん非正規になれば、正規になる回路がない。それが法律をつくり、法律が現時点においても解決しようとしないからこそ、この予算委員会で質問をしている。
格差が労働者派遣事業法の改悪一つによっても生じているのであれば、法律によって解決すべきだ。

社会保障費削減の動向について。

 2002年から2007年予算、2200億円ずつ削減目標。一律に形式的に2200億円の削減の提案がされている。2003年は健康保険の改悪、2004年は年金の改悪、2005年は障害者自立支援法と介護保険の改悪、2006年は医療制度の改悪。
 2007年には生活保護の見直しがいわれている。生きている人間がいるのに、なぜ削減目標を、こう形式的に叩ききるのか。現場をどんどん、命の必要な部分を打ち切っている。この社会が高齢者や障害者や、リハビリが必要な人たちをどう扱っているのか、現場で何が起きているのか、形式的に2200億円削減なぜやるのか?
今年度の生活保護費420億円の削減、なぜ行うのか?

安:福島委員は自分の決めた論理、その論理に当てはまることしかおっしゃらない非正規から正規に行く路がまったくないというのは、まったく事実とは違う。

 たとえば、ワールドストアーパートナーズは、6000人の契約社員のうち5000人を正社員にすることを発表している。NTT西日本も4000人を正社員化する。そういう会社はたくさん出てきている。そういう会社がたくさん出てきている事実をちゃんと見ていただきたい。全くないと言われたからちょっとした例をあげただけだ。まだまだ膨大な例があることを申し上げておきた。
生活保護は最後のセイフティネットとして重要な役割を担っている。制度の公平性の観点から国民生活の実態等をふまえて制度の在り方を適宜見直していくことが必要。

 平成19年度予算案においては母子加算の見直し、すべての自治体で就労支援プログラムを策定して生活保護受給者の就労等を促進すること、また不動産を担保としたをリバースモーゲージを導入する等々をしている。

 特に母子加算については、現行の母子加算を含めた生活保護の基準額は母子世帯全体の平均的な所得層の消費水準を上回っている。
 今回の見直しは、生活保護を受けている母子世帯と受けていない母子世帯の公平性を図っていく、という観点に立って段階的に行うことにしている。現状の一律加算を廃止する一方で、生活保護を受けている世帯の自立を促進する観点から、就労している母子世帯に対しては自立支援を目的とした給付を創設することにしている。

 あわせて来年度中に全自治体で就労支援プログラムを策定して、これに基づいて個々の母子世帯を初めとする被保護世帯の事情に応じたきめ細かな支援を、福祉事務所とハローワークの連携による就労支援を一層促進することなどによって、生活保護を受けている世帯の自立をしっかりと支援をしていかなければならないと考えている。

 リバースモーゲージについては、高齢者世帯が不動産を所有している場合に生活保護を受けて死亡時に相続権者が相続するのは社会的公平の観点から問題であることから、不動産を担保とした貸付金によって生活をまかなう制度。

今般の生活保護の見直しは制度の公正性の促進等の観点から必要な改革である。

福:母子家庭の就労支援がどれほどうまくいっていないか総理は知らない。比較するものが違う。母子家庭の中で比較するのではなく、共働きや普通の世帯と比較すべき。母子世帯では、手当や年金の平均は224万円。生活保護に頼らざるを得ないところがいま142万世帯、増えている。年収300万以下の世帯が4割になっている。貧困層が増えているわけだから生活が必要な人たちは増えている。障害者自立支援法に反対したときには、最後に生活保護があるといわれた。420億生活保護を削るということで怒っている。

グアム移転経費の内訳。
 日本側の分担が60.9億ドル、約7,000億円。どのような家族住宅を造るのか明細を出して欲しいと言ったが、今日まで防衛省の方からはいっさい明らかにしていない。生活保護の母子加算は、単年度節約して60億円。国民の税金をいったい誰のために、なんのために使うのか。

 外国の土地に外国の基地を作る。そのための住宅費を含めて7000億円、将来日本は税金を使う。どうして9,100世帯の母子家庭の母子加算を単年度で60億円削減するのか。

 再チャレンジという労働法制はうそっぱちです。チャレンジにはならない。パート法案については、差別禁止をする部分の期間の定めがなく、正社員的パートという風に法案でなっている。これは1%にも満たない人である。これはとんでもないパート法の法案。残りの99%のパートは差別禁止がかからないのか。これを出して正社員と同等の待遇があるというのはまったくのまやかしである。

 産む機械発言を怒ったのは、国家が上から見下ろして十把一絡げに、15歳から50歳、子供を産む役目の人は頭一人分頑張って欲しいと言った一人ひとりの人生や悩みを見ることなく上から役割を押しつけているこれと同じことが他の政策にも行き渡っているのではないか。

 女性が産む機械であれば、労働者は働く機械なのか。産む機械から生まれる子どもは工業製品なのか。これから全国学力テストが始まる。また学校の外部考査が始まる。教員の免許更新制、世界で教員の免許更新制があるのは、アメリカの1部の州だけ。産む機械、24時間働ける機械、そして子供たちは品質管理をするようにやっていくのか。国家に対する忠誠心を押しつけて国民を支配していくのが今の政治なのではないか。

 今年度の予算削減で、現場に一体何が起きるのか、今役所に行っても、生活保護申請の書類さえもらえない事態が出ている。いったい国民をどう見ているのか。

 これはまさに自民党の新憲法草案が国民を統治の対象として管理の対象として見ている。
自民党憲法草案に乗っているような福祉の切り捨てや格差の拡大について、これは反対しなければならないと考えている。

安:これは、いかに福島委員が決めつけをしている、ということがはっきり分かったと思う。まったく正規社員になる路がないとおっしゃったけれども、少ないとおっしゃった。大分それは違いますね。

 再チャレンジの支援が嘘っぱちだと云った。がこれはおそらく半年、1年後にあなたが言ったことがいかに違ったかと云うことが、私ははっきりすると思う。生活保護の見直しについて420億円削減したら大変だとおっしゃる。これは違う。まったく違う。このうちの180億は生活保護者の人工透析費用。これは今般の障害者自立支援法に基づいて、これは医療に変わっただけ。
リバースモーゲージの60億円程度効果が出てくるであろう、また就労支援等々の100億円については就労によって減ることが見込まれる額。420億の削減のうち母子加算の見直しは60億だ。

アベ氏は空虚な人形?裸の王様? 

アベ晋三氏のHPを最近目にされましたか?

 私はこれまでほとんど覗くことはなかったのですが、ふと思い立って訪れてみると、あまりにも血肉をそぎ落としたような内容に唖然としてしまいました。

 他の政治家の方々は懸命に自分の肉声を伝えるように工夫されているのですが、晋三氏はみごとに個性も
あくも消し去っています。表題にあるように、ただただ「戦う政治家」、という像を作り上げるように構成されています。


  プロフィールも外枠を残すだけで、安倍晋三という人間の姿が、一向に見えてきません。

食べ過ぎたらたちまち胃が痛くなってしまうような、濃厚な趣の容貌とは正反対。こわいほど右派のエッセンスのみをすくい取った内容。1種の理想型、モデルとして純粋培養された人物を創り上げようとしている意志がそこに感じ取れました。ちょうど、天皇が神として創り上げられたように。
 
 アベ晋三氏は、空虚な人形なのかもしれません。
 彼を祭り上げることによって得する人びと、何かを企む勢力があるのかもしれません。アベ氏を最初から最後まで推したのはコイズミ前総理ですから、コイズミ氏なら本当のところを知っているかもしれませんね。

 日本の戦後処理の不十分さから戦前・戦中・戦後の連続性が強く保たれたからでしょう、かつて「良い目」を味わった記憶、得した記憶がしっかりと受け継がれてきました。そんな記憶にすがるように、人の耳元で囁く声。「お前は偉い。何も悪いことなどしていない。お前は優秀だ。悪いのは向こうだ
……(これを私は「悪魔のささやき」と名づけました)。

  身分制を取り払った明治期以降の日本では、社会階梯を昇っていく手段は学歴でした。お金があるものはあるなりに、ないものはないなりに。もちろんそれには親の資産を初めとするさまざまな支えがあって可能でしたが、旧制中学は家族に兵役につくものがいれば学費は半額ですみましたし、師範学校では手当のようなものが支給されました(私が聞いた話では毎月19円)。おそらく陸士・陸大に進むに際しても同様の処遇があったことでしょう。でないと貧農の子 が行けるわけありません。

 学歴を通じて社会的上昇を遂げるのは戦後も同じです。もちろんそれには、親の地位、資産、コネ、学閥を初めとするさまざまな閥、他人の引き立て等々、実に多彩な背景があって可能なのも戦前と同じでした。

 サラリーマンと専業主婦がかつてないほど大量に生まれたのが高度成長期で、一億総中流といわれました。
 そんな中でかつてないほど熱い眼差しが子どもに注がれるようになり、「教育ママ」という言葉も生まれました。教育ママ・パパたちは「子どものことを思えばこそ」と唱えながら、子どもたちを良い学校、良い会社へと駆り立てました。


  悲しいかな、そうした競争には敗者が付きものです。最後の最後まで勝ち残るのはほんのわずかな人たち。もしかしたら、今国会で議席を占める人たちの中には、そんな一 握りの人たちがいるかもしれません。いずれにせよ、ほとんどの子どもは人生のどこかで挫折を味わいます。どの時点で、どの方面であるか、分かりませんが。

 親は親で、自分の価値を子育ての成果の中に求めすぎる傾向があります。さらには自分がかなえられなかった夢を子どもに託すことも。社会も本人も親子を一体にして捉えすぎますから、往々にして子どもが親の生を生きざる終えない状態になってしまう。
 ほら、子どもが親の支払いを受け継ぐ住宅ローンがありますね。ちょうど同じように、子どもは自己のためではなく親のために、親の意思と希望を叶えるために、ひたすら努力するように仕向けられるわけです。

「親の生を生きる」ことを要求された子が挫折を味わうとどうなるのでしょうか?

 人間万事塞翁が馬、と受け流せる子は我が道を行でしょう。でも確実に、私の周りでも、コンプレックスと負い目を感じて胸に怒りを抱える子どもが増えました。それと平行して引きこもりが社会現象となり、ときには明からさまに親に暴力をふるう子も出現してきたのは周知の通り。


  コンプレックスと怒りから生じた攻撃が自己に向かう場合もあれば他者に向かう場合もあり、また双方が共存している場合もあるでしょう。思春期から青年期にかけてそうした精神世界に生きているとき、あの「悪魔のささやき」と私が名づけたものは若い心にいとも容易く侵入し、やがてその心を占領して、「悪魔のささやき」は「魔法の言葉」になります。

  そんなとき大東亜戦争肯定論、日本国憲法押しつけ論等々に出会うと、魔法の言葉の働きで、国家のアイデンティティと自己のアイデンティティが不思議なほどぴったりと重なり合います。国家の存在と自己の存在が等しい重さで迫ってくると同時に、批判は存在を否定するものとして受けとめられてしまう。国家の存在を否定 するものと自己の存在を否定するものとがイコールで結ばれてしまうことになります。

 このアイデンティティ危機を解決する処方箋はただひとつ、一人ひとりの人間が自己の生を生きることしかないように思われます。

 それにしても政治の世界を見てみれば、世襲デモクラシーがさして疑問を挟むこともなく受け入れられてしまうのは、親の意思を生きる子どもが歓迎される社会だからでしょうか。


 さて、シンゾー君は、成長過程でどんな心理的葛藤を経験したのでしょうか。



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引き裂かれる日本

 先月、「日本経済が安定的に力強く景気上昇の波に乗っていくためには」「世界で競争力の高い自動車産業のノウハウ」を中小企業に普及させて、その生産性を上げる必要がある、と衆議院・予算委員会で答弁したアベ首相に疑問を呈したばかりの私ですが、それはあまりにも首相の答弁が浅いものだったから。

 総理大臣だからといって経済から教育問題、福祉、労働、etc.何にでも精通している必要はないのですが、かりにも世界に伍して1国の舵取りをしていこうというのであれば、それなりの高い見識を本人が持った上で、良いブレーンの助力を得る必要があるでしょう。

 それにしても情けない答弁の連続ですね。青臭い書生の論の域を出ていない、とでも偉そうに言いたくなりました。

 グローバル化の潮流の中で私たちの国が何を目指すのか、どうせ青臭い書生論であるならば、もっと気宇壮大に理想を語っていただきたいものです。おじいさんの岸信介の生き様がお手本では、あまりにも普遍的な理想から離れすぎています。シンゾー氏個人の人生の理想でしょうが、日本という国を引っ張っていく際の理想にしてもらっては、私たち国民が困ります。

 もう10年近く前に出された本ですが、『国家の論理と企業の論理』で著者の寺島実郎さんは、このグローバリズムの潮流の中で私たちが直面している問題は、トヨタの「カンバン方式」のような「現場の強さと工夫によってしたたかに生き延びる」ような小手先のことではない。もっと(寺島氏は「もう少し」と、控えめな表現をしていますが)根源的な問題だ、と述べています。

 米国流スタンダードの凄みは……「そのシステムを受容しなければ部外者として排除される」ことにあり、ただニッチ(隙間)を狙って個別に生き延びればよいということでは、、日本人の「自尊」が崩壊しかねないのである。……国の在り方そのものについての基本原理・原則に関し、米国流のスタンダードを「超克」していく道を求めねばならない。  


 そうそう、私はそういうことが言いたかったのだ、と思わず膝を打つ。10年前の言葉ですが、今でも通じます。


  今朝3月5日の参議院予算委員会で首相は、支持率で政治をしているのではない、結果を出してのみ評価される、結果がすべてだ、というようなことを言ってました。

 その「結果」が、つまりどんな「結果」を目指しているのかが問題なんですよね。
 これからは支持率を気にせずに「安部カラー」を出していく、とさまざまなところで言われています。安部カラーってどんな色なんでしょうか?
 
 安倍氏は以下の集まりに所属しています。

自民党歴史・検討委員会
日本会議国会議員懇談会(副幹事長)
日本の前途と歴史教育を考える議員の会(2004年2月に名称から「若手」をとった

神道政治連盟国会議員懇談会(事務局長)
超党派議員連盟・歴史教科書問題を考える
終戦50周年国会議員連盟及び後継組織の「明るい日本」
国会議員連盟
(事務局長代理)
憲法調査推進議員連盟(超党派の改憲議連)
みんなで靖国神社に参拝する
北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員
連盟(「拉致議連」)

 やはり一番の問題は日本会議でしょう。特にアベ内閣にはここに関わる人が圧倒的に多く、
日本会議による内閣ジャック、官邸ジャックといっても過言ではない」という人も。
 大日本帝国憲法を原点にした政治体制=国体に回帰して、天皇を中心とする国をつくろう、という意気込みを感じませんか?
 
 第2次世界大戦末期、ポツダム宣言受諾をめぐっての御前会議で頑強に「国体護持」を主張した軍人大臣。そして敗戦後は「国体回帰」を誓い、掲げてきた人たち。そんな人たちの真ん中に岸信介たちがいて、安倍晋三がいる。ただ戦前・戦中と違うことは、裏でアメリカと手をつなぎ、さらには傀儡同然のことさえ平気でやってきたこと。

 経済と軍事はどんどん米国流に浸食されて、民主主義は根付く前に後退し、自由と人権は「公共の福祉」に名を借りた全体主義に覆われ、後は「精神力」「国を愛する心」でやり抜け、耐えろ! といっているように聞こえてきます。

 米国流のドライでシビアな金儲けと、神道精神か何か知りませんが、明治に始まったに過ぎない伝統をバックボーンにした、悲壮とさえ感じさせる精神重視。このふたつに引き裂かれて、身動きならなくなってしまいそう。
 かたや米国流グローバルスタンダード、かたや「伝統」の神道精神。
 引き裂かれる日本。どこに自尊があるのだろうか。
  
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