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地位協定 「さよならのキス」の代わりに靴

電撃訪問したイラクで、「さよならのキス」の代わりに靴を投げつけられたブッシュ大統領。

 米軍がイラクに駐留する根拠となる米軍地位協定に、マリキ・イラク首相と共に署名した直後のことだったのですね。

 地位協定というと私たちは沖縄を思い浮かべます。
 米軍関係者が事件の当事者となった時でも、日本側の追求から身をかわし逃れる根拠が、この地位協定に求められてきましたね、たしか。
 イラク政府との間で結ばれた地位協定も、さぞかし苛酷な要求を突きつけるものなのだろうな、と想像してしまいます。

 国土も国民の命も生活もめちゃめちゃにされたあげくが、この地位協定締結。
 逮捕されたMuntadar al-Zaidi記者は、どうしても黙ってじっとしていられなかったのでしょうね。

 「最大の痛恨事は、イラクに関する情報の誤りだった」と、ブッシュ氏がいくら反省しようとも、そんなこと毒にも薬にもならない……亡くなった人は還らないし、破壊された生活は戻らない。

 今日15日、バグダッドではMuntadar al-Zaidi記者の釈放を要求して数千の人々がサドル・シティに集まったようです。

 Muntadar al-Zaidi記者の勤めるエジプト・カイロのテレビ局の役員も、表現の自由を行使してたんだ、と言って釈放を求めたそうです(→ こちら)。
 イラク政府の高官は、恥ずべきことだ、と言って、このテレビ局社長の謝罪放送を要求したとか。
 
 また同僚のディレクターによれば、Muntadar al-Zaidi記者は「アラブの英雄で、心の広い男だ」そうです。
 これまでも2度、米軍は彼を逮捕したんだ、と同記者の身の安全を心配する。

 で、優等生的には、BBCに記者の1人が述べたように、記者会見だったんだ、戦争じゃない。意見があれば
適切な方法でするべきだ、ということになるのでしょうが、あまりに理不尽なことの積み重ねに怒るMuntadar al-Zaidi記者に、どうしても心を寄せたくなりますね。


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 この忙しいのに、最近、長いことほったらかしにしていた愛器のチェロを引っぱり出して、ぎこぎこやってます。あまりにも長い間無視してきたためにつむじを曲げたチェロはなかなか音を出してくれませんでした。

 で、こんなものを見つけました。
 ベルリン・フィルのサイトCello Challenge

 あなたはどれだけチェロを鳴らせますか?

 大きな円の中に黒い小さな方の円が入るようにマウスを操作して下さい。
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地方自治体の破綻は三位一体の改革で仕組まれたのでは?

総務省が自治体財政健全化法に基づいて北海道夕張市のほか同赤平市、長 野県王滝村の2市1村を「財政破綻」扱いとし、その他40市町村が「警告段階」であると発表したのは9月30日のことです。

「警告段階」ということは、自主的に再建を進める「早期健全化団体」となることを意味するようです。


 1日の毎日jpによると、破綻扱いとされたかつての炭鉱の町で、炭鉱資料を収集保存している吉田勲さん(66)は、

自治体に連結決算を押しつける前に、政府こそ、特別会計を連結にしてもっと透明にしろと言いたい。道路財源の使い方を見ると腹が立つ。廃れた地方の声に、政治家は耳を傾けてほしい

 と訴えたとか。

 ちなみに「自治体財政健全化法」とは、2007年6月に、したがってアベ政権時代に制定され、第三セクターや公営病院などの事業会計も含めてた「連結実質赤字比率」などの新しい3指標を算出して公表することを自治体に義務付けたものだとか。

 参院選前のドタバタしている時期に作られたこの法律がどんな働きをするのか、という問題は置いておき、気になっていた地方自治体の赤字問題をちょっと考えてみました。

 
 だいたい三位一体の改革とやらで地方自治体が手にする収入は半減したわけですから、コイズミ内閣の「聖域なき構造改革の目玉」として計画された段階で、今日の窮状は当然予想されていた、と考えて不思議はないと思います。

 とすると、自治体破綻、早期健全化団体に陥ること等は、政権が画策した地方いじめの結果だったのではないでしょうか。

 なぜ地方をいじめる必要があったのか、と考えれば、そりゃあ、あくなき中央集権化への欲だったのかもしれません。

 いじめられたものに甘いアメなり札束なりを見せれば言いなりになる、とか考えたのかもしれません。
 
 地方に押しつけたいものは、基地や原発以外にもいろいろあるのではないでしょうか。

 たとえば、赤字に陥った自治体が、公立病院を含め、運営するいろいろな施設の民営化を余儀なくさせることとか。

 なぜ、そんな風に思うことになったかというと、三位一体の改革の張本人、竹中平蔵氏はすでに政界になく、コイズミ純一郎は政界から逃げ出すようですが、コイズミJr.の進次郎クンが、米国でしっかりそのあたりを仕込まれてきたのではないか、と想像したのがきっかけ。

 保守派が自らの権力・金力を永続させるために試みてきたこと、また財政赤字を積み上げてきたことは、8月にとりあげたデモクラシー・ナウでのトーマス・フランクさんの話しがよく物語っていました。

 そこで急遽、彼の話の全文を訳しました。
 なお、ラジオで語ったものですからかなり訳しにくかったのですが、いちおうアップしておきます。おいおい、読みやすいものに手直ししていきます。なにかの参考になれば幸いですが、私自身の備忘録としても書いておきます。

 かなり長文になりますので、その前に ↓ クリックをお願いいたします。m(_ _)m


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  ***ここから、トーマス・フランクさんがゲストのデモクラシー・ナウの記事***

コラムニストで作家のトーマス・フランクが、新著The Wrecking Crew(『解体業者たち』)について話します。フランクは、「私たちが目にしてきたとてつもない失政は偶然の出来事でもなければ、少数の特定な悪人の仕業でもない。これは特異な統治哲学の勝利の結果であり、リベラルな状態を異常であると理解し、市場こそが人間社会の理想的な中心だとみなす運動の勝利の結果である。この運動は産業界にはやさしいが、それは政治献金のせいだけでなく、政治信念のゆえでもある」と書いています。
 

ゲストのトーマス・フランクは、Whats the matter with Kansas? の著者で、ウォールストリート・ジャーナルの常連コラムニストであり、またハーパー誌の補助編集員です。最新著書はThe Wrecking Crew(『解体業者たち』)副題は『保守派の支配とは』です。

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民営化は恒久政権の試み&保守が赤字を積み上げた

昨日のエントリーでふれたデモクラシー・ナウでのトーマス・フランク氏の話し。米国の保守派と保守化を語りながら日本の右派の理解についても示唆に富み、とても興味がひかれました。

 ことに民営化が恒久政権を目指した保守派の政策であること、さらには保守の共和党政権が赤字公債の発行という“打ち出の小づち様”の道具を手にして空前の財政赤字を積み上げてきたことは、私たちの国の状況にも通じるかもしれません。

 見事に私たちの国の現状と重なる部分もあって、なんとも憂鬱になります。
 
 以下はトーマス・フランクさんの話しの要旨です。

 なお、印は私の感想です。

      ***

・7月29日アラスカ州選出の共和党長老の上院議員テッド・スティーブンズが石油会社VECO・コーポレーションから贈与を受けた等7件の罪状で起訴された。


 時事ドットコムでもこのことが報じられていますが、議会知日派として知られているため「日米のパイプ役が失われると懸念する声も出ている」そうですが、パイプ役の内容が問題です。

・他にも共和党員が数名買収と虚偽の罪で服役中。最近釈放されて社会復帰訓練所で暮らす元下院議員もいる。

 ワシントンの政界には、ここ数年だけでも数百のスキャンダルがあって次から次へと報じられるが、新聞の第1面に載ることもあれば、紙面深く埋もれることも。


・長年にわたって、保守派は行政の市民サービスに不満をもっていて、それが保守派のアイデンティティのひとつになっている。


 市民サービスは必要ない、というのが保守派の考えでしょう。

 日本会議では、格差はあっていい、格差がないのは共産主義だ、と説かれています。福祉国家、あるいは社会福祉といった考えそのものを否定する。それがアイデンティティの一つかもしれません。

・ 「最良の公僕は最悪の公僕
 1928年のクーリッジ政権時の米国商工会議所会頭の言葉。
 この言葉が意味するところは次の通り。

 行政に優れたもの、有能なものは要らない。優れた人、有能な人がいれば行政は機能して効果が出る。効果が出れば、人は自分たちの問題を行政が解決してくれると期待し始める。その後はどうなる? ただ衰退があるのみだ。

 保守主義の歴史をひもといていくと、常に「行政には優れたものや有能なものは要らない」という考えにぶつかる。

 

・官僚制度と市民サービスについて、保守主義運動の中では特別の用語が用意されている。
 それが恒久政権
 ブッシュ政権では統治のイノベーション、すなわち統治改革をおこなって恒久政権を目指そうとした。

 ブッシュ政権の統治改革とは、連邦政府の種々の機能を民間の請負業者に任せること。

 

 イノベーションというとアベ晋三氏を思い出しますね。 


・ジャック・アブラモフに見られるように、保守主義は政治運動やイデオロギーにとどまるものではない、保守主義は出世の手段でもあり、金儲けの手段でもある。

「ヤツは塀の中だ。問題は終わったんだ。解決したんだよ」と、ワシントンの政界ではあしらわれているが。


  米国版トカゲのしっぽ切りでしょうか。このアブラモフ氏をみると、なんとはなしに秋山直紀氏を連想してしまいます。

 アブラモフは80年代に共和党の学生団体「カレッジ・レパブリカンズ」の議長を務めた。同団体は毎年共和党から資金を与えられていた。
 またアブラモフは70~80年代にかけて政治的なダイレクトメールを方々に送って資金を得る。このダイレクトメールが、「やつらはパナマ運河を見捨てるつもりだ」とか金切り声で叫ぶジャンクメールだったとか。
 で、そのダイレクトメールも、「資金が必要です」と締めくくられる。

 もちろんそこで稼いだアブラモフ君は、80年代半ば、仲間と一緒に別グループを立ち上げ、さまざまな大会社から献金を受けて、キャンパスの左派を叩き始める。
 ラルフ・ネーダーのグループ、PIRG公共利益調査グループがその標的になった。

 このキャンパス・バトルは重要な意味を持ち、後に続くものたちのモデルになった。
 ワシントンには今でもこれを生業にしている人たちがいる。


 
・80年代半ばの米国の右派は実にうぬぼれていて、自分たちのことを非常に優秀な人間だと考えていた。その彼らの思いついたことが、60年代の逆を行こう、ということ。

 つまり60年代の異議申し立てのテクニックを使って60年代とは逆の方向に導こう、ということ。

 その一つがレーガン・ドクトリンの形をとったゲリラ戦術を使う国外の右翼支援。

 アフガニスタンのムジャヒディンニカラグアのコントラアンゴラのジョナス・サビンビモザンビーク民族抵抗運動……等々がその例。

 

 こうした右翼ゲリラ活動は、現在でも世界の安定に暗い影を落としてますね。

 
・80年代、アブラモフは国際自由基金IFFの設立に手を貸した。

 IFFは独立系シンクタンクと宣伝されたが、実際は制裁措置と戦い、ネルソン・マンデラのアフリカ民族会議を弱体化させるために立ち上げられた、巧妙に仕立て上げられた南アフリカ軍のインテリジェンス作戦の一部だった。

 手紙爆弾で反対派の指導者たちを殺傷したのもこのIFFの関係者。

 米国の右派は、かつての南アフリカの体制をとても気に入っていた。

・保守派が目指した恒久政権

 議席を勝ちとることで、いつまでも続く政権を目指すわけではない。


 ブッシュ氏の選挙参謀カール・ローブは、
アメリカはそもそも文化として保守の国家なのだから、党はただ支持基盤を活気づけて、そのほかのグループもひとつふたつ巻き込めば、圧倒的多数は確実だと言っていたそうですが。 

 また選挙制度と選挙そのものをいじることでも恒久政権を意図したのかもしれません。



 保守派の目指した恒久政権は議会の外で実現を図られてきた。

 政権を恒久的なものにするために、ありとあらゆる仕組みを発展させてきたが、その一つが、連邦政府機能の大規模な外注と民営化
 
 政府の下で働いていた人たちは民間部門に移り、往々にして元同僚たちへのロビー活動を行ったり、以前と変わらない仕事をこなしたりする。ただ、給料を大幅に増やすためだけに。
 官僚機構からの大規模な頭脳流出だ。

 

官僚の問題は日本でもほんとうに悩ましいですね。

 行政の機能をどんどん民営化していき、同時に公務員を叩いて安月給にすることで、先述の米国商工会議所会頭が述べた行政機能が有効に働かないような結果が得られるということでしょうか。
 米国の民営化はそこまで行った?!



 ・恒久政権のために保守派が行った最も狡猾な仕組みが、赤字公債発行による赤字支出だ。

 リベラルは何十年もの間、赤字公債をとても効果的に使ってきた。ケインズ主義者なら、不況脱出に使う道具の一つだ。

 が、保守派は80年代に政権を取ってこの道具を手渡されたところで、赤字を積み上げた。

 

この膨大な債務を残されたクリントン政権は財政再建に成功しましたが、次のブッシュ政権ではすでに1期目で過去最大の財政赤字を記録することになりました。さらにアフガン・イラク戦争で財政赤字は天井知らず、というところでしょうか。

 市民サービスが低下する一方で、赤字分として浪費されたものはいったいどこに消えたのでしょう?
 多分、税として吸い上げられた国の財産、つまり国民の財産は、民営化された部門も含めて、産業界に流れたのではないでしょうか。
 産業界といっても、財界に当たるところでしょうが。

 共和党につながる企業、ハリバートン、
KBR(ケロッグ・ブラウン&ルート社)、ブラックウォーター等々の戦争による不当利得で肥え太った企業にも、さぞかし流れたことでしょう。

 結局、保守にとって政権を盗るとるのは金儲けのため? ということになるんでしょうか。

 
 なお、このデモクラシー・ナウの話しの中でたびたび言及されるトーマス・フランクの2004年の著書
What’s the Matter with Kansas? のレビューがこちらに載ってます。 
 

……こうした保守反動の背景を探ると保守派が経済問題にはいっさい 触れず、労働者のような格好をして道徳や宗教を語っては住民の心 を捉えていった戦略が見えてくる。さらに、科学者や弁護士など知 識層への反発を利用してリベラル派の民主党つぶしのプロパガンダ を行ったため、中絶反対や進化論禁止は住民運動にまで発展してい った。結果的に有権者は自分で自分の首を絞めているわけだが……」というように。
 
 なお、この本は翻訳されていないものの、保守がアメリカを食いつぶす』という仮題がつけられています。


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新兵募集に困るから? 米兵の遺体を撮影したカメラマンをイラクから追放

 大沼安史さんのところで知った米国のフリーランス・カメラマン、ゾラーヤ・ミラーさん。

 イラク戦争の従軍写真取材はベトナム戦争時と比べ物にならないほど厳しく制限されて米国民、そして世界の人びとの目に、戦争の惨たらしい実像が届かないよう、徹底した報道管制が敷かれているそうです。

 そのゾラーヤさんが自身のウェブサイトにイラク、ファルージャでの自爆テロ現場写真を掲載した後、イラク駐留海兵隊の司令官、ケリー少将から取材禁止を申し渡され、イラク及び全世界での米軍同行取材が全面禁止されたのだとか。

 ゾラーヤさんの写真集です。イラクのものはこちら
 画面下の国名を選択してスクリーン下の丸ボタンにカーソルを合わせると、見ることができます。

 デモクラシーナウ!で、ことの経過をゾラーヤさん自身が語ってます。

 イラクに行ってすでに何週間か過ぎた6月26日、それまでは米陸軍の軍事拠点があるサドルシティイから情勢を伝えていたのですが、ゾラーヤさんはその日初めて海兵隊に同行して取材することになりました。そのパトロールの最中、ラジオで自爆テロ自爆攻撃を知り、現場の市議会にかけつけて撮った写真が上記のもの。

 むごたらしい写真の中で、私には、衝撃を受けた若いイラク人兵士の写真が印象に残ります。

 まるで生身の人間であったことを忘れさせるような、あまりに酷い写真は、心のどこかで拒否をしているのかもしれません。
 でも、現実の話しなんですよね、みんな。
 それに、人の絶望的な抵抗の表れでもある「自爆攻撃」は、やはり戦争の産物でしょう?

 負傷したり殺されたりした海兵隊員の姿をブログに投稿して米軍を危機にさらしたという理由でイラクから追放されたゾラーヤさんの事例を見ていくと、米軍の広報は、自軍のむごたらしい犠牲を撮った生々しい映像が世間の目に留まるのを怖れているのがよく分かります。

 まちがっても、イラクの人々の無惨な犠牲を怖れているのではありません。
 ましてや、悲惨な映像を青少年の目に触れさせて衝撃を与えてはいけない、などと見当違いのことは考えていないのだと思います。
 
 私たちの国でも、こうした戦争の酷い一断面はいかにも青少年向けにフィルタリングの対象になりそうですが、ある程度の年齢に達したら、やはりそんな感傷は排して、事実は事実として伝えるべきでしょう。
 ことに、軍隊のリクルートの対象になるような年齢の若ものたちには。

 米軍の広報当局が怖れるのは、兵士のリクルートがいっそう困難になること。
 それで、海兵隊と判るような迷彩服や靴を撮すな! 撮したカメラもメモリーカードも差し出せ! ということになったのでしょう。

 では、このゾラーヤさんの出来事を簡単にまとめましたので、どうぞ。

 自爆攻撃の犠牲者は20人の民間人と3人の海兵隊員。
 海兵隊はこの手の、つまり海兵隊自身が負傷したり殺されたりした情報が表に出るのを嫌うのでジャーナリストは現場から排除されることが予想された。急いでシャッターを切る。その間、5分だったか、7分だったか。

 1時間半か2時間、缶詰にされていた装甲車両の中から現場に戻ると、もはや撮影は許されなかった。

 その日、基地に戻るとゾラーヤさんはメモリーカードを消去するから渡せ、と海兵隊員に命じられるが、それを拒否。
 30日の夕方、ブログにアップを終えた数時間後には渉外担当将校からブログを丸ごと削除するように要求する電話を2度にわたって受けとる。

 この削除要求の理由は、負傷したり殺されたりしたものが海兵隊員であることが迷彩服のズボンや靴で分かるから、というもの。
 
 同行取材の規則には、被写体が海兵隊員であると判るのを禁止するものはない、とゾラーヤさんは主張し、軍側と押し問答。

 その後キャンプ・ファルージャに連れて行かれた。結局3日間そこに留め置かれ、ケリー少将に会わせると言われたが、1度目は2時間、2度目は1時間半待たされただけで少将が姿を見せることはなかった。

 3日目、ヘリコプターでグリーンゾーンへ連れて行かれ、国防総省DODの全軍事作戦でブラックリストに載せることを海兵隊が要求していることを知らされるとともに、事態が解決されるまで待機するように申し渡される。

 3日後、バグダッドの米大使にディナーに招待され、そこで渉外担当の上級将校たちが彼の処遇について検討中であること、海兵隊は彼が同行取材違反したという事実を見つけられなかったこと、等を知らされる。

 同行取材禁止の通知には「米軍兵士の遺体を撮影」「詳細な説明とともにそれらの写真を投稿」「ニュース・メディア協定違反」等の言葉が記され、さらには「イラク駐留の全米軍をこれまで以上に危機にさらした」という文言もつけ加えられていた。

    ***以上***


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法の再解釈で戦争犯罪に手を貸した法律家たち

  18日のデモクラシー・ナウについて、まだお伝えしていない部分がありました。

 拷問はいかしして合法とされてしまったか、という問題の箇所です。

 グアンタナモの拷問問題は歴史の中の、ずっと大きな物語の中の一幕よ。基本的には司法省にいる一握りの法律家たちの手で、9.11直後から(グアンタナモでの拷問は合法であるといわれたような)こうした正義を正当化するための法の再解釈が始まるの。



 とジェーン・メイヤーはデモクラシー・ナウで語ります。


 このとき彼女が名前を挙げたのが憲法学者ジョン・ヨー。米政府に捕虜を虐待しても良い、というメモを出した人物だそうです。

 
  ジェーン・メイヤーの話しでは、ジョン・ヨーが司法省法律顧問室次長という立場でホワイトハウスに出したメモを注意深く読んでいくと、国家の安全保障に関しては大統領は法にまさり、拷問が必要であれると
大統領が考えれば拷問も合法になると容易に言える、と述べているということです。


  で、ここのくだりを読みながら私はまるで首相在任中のコイズミ純一郎氏そのものではないか、とつい考えてしまいました。3年前の衆議院解散を含めて、彼はずいぶん無茶をしましたよね。
 その後のアベ氏も、コイズミ氏の独裁的手法を学んだ、自称最高権力者でした。


 国を守るためには大統領はなんでもできてしかるべきだ、と米国司法省の法律家たちは考えたようですが、そういえば首相在任中のアベ氏は、そのHPに大きく「この国を守る」と掲げていました。
 まるで「国を守る」といえば何でも許されるみたいに。
 国を守る、という標語は、免罪符じゃないでしょっ、とひと言いいたい気分でした。国を守るとはどのようなものなのか、その内容が問題ですよね。


  話しを元に戻しますと、2006年にブッシュ大統領が安全だと言いはなったCIAの尋問プログラムによって殺された人物が2人いたそうです。1人は元イラ ク軍の大物で、肋骨が折られて呼吸ができなくなったのが死亡原因とか。米軍とCIAに捕まったときは健康そのものだったといいます。

 
  もう1人は、まだイラク戦争の始まる前にCIAに捕まってエジプトに送られた人物。


 大量破壊兵器はどこにある?
 アルカイダとサダム・フセインにはつなが りがあるのか?


 と訊かれても、彼には全然分からなかったそうです。それでも、拷問に耐えかねて、尋問官の望むがままににしゃべったのだとか。

 そのしゃべった内容が、米軍のイラク侵攻が始まる5週間前の2003年2月5日、イラク戦に向けた重要なターニングポイントとなるコリン・パウエル国務長官(当時)の国連演説になるのです。


 この国連演説の1年後、この拷問の犠牲者は、死を前にして発言を撤回します。


 そもそも拷問されて自白した内容は納得いくような詳細さをまったく欠いていたため、国防情報局DIAは疑ってかかっていたが、パウエルには知らされなかったのだという話し。


 泥沼のイラク戦でどれだけの犠牲が出ていることでしょう。
 兵士はもちろんのことイラクの民間人の犠牲は死傷者だけでなく戦禍で住む土地を追われたり脱出した人のことを考えると想像つきません。そして生き延びた人たちの悲嘆。荒廃した国土……。


 知らされなかったからといってパウエル元国務長官に責任がないとはとても言えないと思います。再解釈そのものに疑問を持たなかったのもおかしいですし、拷問の結果得られた間違った情報だ、ぐらいのことは推測できたのではないでしょうか。


 そしてまたコイズミ純一郎首相(当時)のことを考えれば、この拷問から得られた情報に待ってましたとばかりに飛びつき、ブッシュ支持、イラク戦支持の口実に大いに利用したわけですから、その軽さをあらためて問われるべきではないでしょうか。まったく、恥ずかしいほどの軽佻浮薄。


 大統領以下、政権中枢にいた、あるいは現在もいる人たちのこの責任問題がアメリカでこれからどうなっていくのか、ちょっと興味が惹かれます。CIAの尋問官の処罰だけで終わるなどというトカゲのしっぽ斬りにならないことを祈ってます。まさか、それもないとか? まさか……

 

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* このエントリーは次の2つのエントリーの続きです。

ブッシュ政権の戦争犯罪に心理学者たちが手を貸していた ①

ブッシュ政権の戦争犯罪に心理学者たちが手を貸していた ②

ブッシュ政権の戦争犯罪に心理学者たちが手を貸していた ②

昨日のエントリーはお読みいただけたでしょうか。

 問題のデモクラシー・ナウの記事を読んだ私の驚きは、エリートたちが犯す罪の大きさです。もちろん、そのトップに値するものは現アメリカ大統領たるブッシュ氏のもので、この方が金と票のためにやってきた信じがたいほどの悪事の数々の一端は、グレッグ・パラストの『金で買えるアメリカ民主主義』でも述べられています。

 こんな方との盟友関係を誇らしげに掲げ、後生大事にしてきた元首相コイズミ純一郎という方の人間の底が知れるというものです。まあ、ワルのスケールを小さくしたものの、同じ穴のむじな、というところかもしれません。

 CIAの尋問プログラムのアドバイサー&教官のジェームズ・ミッチェルとブルース・ジェッセンの会社ではかつてのCIA尋問官が働いているという件で思い出したのは、政府の契約会社として成長した民間軍事会社PMCの1つがノーベル経済学賞受賞者によって設立されたものだ(菅原出著『外注される戦争』より)という話し。

 もっとも会社設立が60年代で受賞が90年ですから、若く才能の溢れた人が会社設立後も経済学の世界で業績を上げたということでしょうが、戦場シミュレーション・プログラムを米軍向けに開発したことで米連邦政府と取引するようになり、基地の人材派遣業務を引き受けて、2001~03年で収益を倍増させて従業員数は6300人にまでなったそうです。
 つまりアフガン・イラク戦争で急成長を遂げたということです。

 日本でも戦争ではなく、いわゆる“改革”に絡んでエリート経済学者さんが一儲けも二儲けもした、というような話しが囁かれていますよね。

 で、話しをデモクラシー・ナウ! の記事に戻しますと、そもそもCIAには捕虜尋問の経験はなかった。それがあったのが軍隊で、
軍隊内には拷問に関する秘密プログラムがある、ということです。それがカリキュラムまで揃えたSEREプログラム。
 CIAはこのプログラムを参考にしたわけです。
 
 そしてジェームズ・ミッチェルはアラビア語も話せず、イスラム原理主義について予備知識もなく、それまでは尋問の経験もなかったけれど、
捕虜をおとすためにセリグマン博士の犬の実験を人間に応用してその道のエキスパートになった、というわけ。

 で、
ジェームズ・ミッチェルもブルース・ジェッセンもアメリカ心理学協会APAのメンバーではないけれど、このCIAの尋問プログラムにはAPAの関わりが疑われている、ということ。
 ちなみにAPAは世界最大の心理学協会で15万人の会員を擁しているのだとか。

 SEREプログラムとは
Survival、Evasion、Resistance、Escapeの頭文字をとったもので、意味はそれぞれ生存、回避、抵抗、逃亡。この中に、厳しい拷問に耐える訓練が入っているらしいのです。

 CIAの尋問プログラムはこの訓練を逆の意味で応用した、ということ。

 2002年、CIAのアラビア語もでき、イスラム事情に詳しいエキスパートがグアンタナモに収容されたテロリスト容疑者のうち1/3は無実だ、と報告しても政権に無視され、FBIがCIAの違法な尋問手法を問題にしても、やはり政権は無視したのでしょうね。

 2006年にはブッシュ大統領は堂々と、CIAは、尋問の進展とともに口を閉ざすようになったグアンタナモに収容されている重要容疑者に、それまでとは異なる手法を用いることになったが、それは完全に合法的なもので、拷問じゃないぞ、と語ったのです。

 もちろん、この大統領の言葉は嘘です。

 さらに2006年に辞任したマクレラン元報道官は、最近のABCニュースのインタビューに答えて拷問があったことを認めているようです。

「外に出ると、我々は拷問はしない、国際条約等は守ってる、と言いましたが、資料にあることは何でも信用してました。で、ふりかえると、我々が水責め等の残酷な尋問方法に関与したことを知ってるきょうでは、ぜんぜん違う見方をしています。
 違法だったかどうか述べるのは他の人たちには問題ですが、正直言って、今の政権が拷問をしてもいいとは思ってなかったとか、あるいは拷問には関与しなかったとかは、今日は言えません。今、ホワイトハウスの中の人たちは、拷問ではない、つまり拷問にはあたらない、と考え続けています。この件に関しては、今日では私は別な見方をしていますが」と。

 他には、国務副長官だったリチャード・アーミテージが、「こんな会話をすることさえ恥ずかしい。もちろん、水責めは拷問だ」と述べ、元国土安全保障局長官トム・リッジは水責めは拷問だ、と明言。
 現国家情報局長官マイク・マコーネルも「自分がやられたら、拷問だ、と思っただろう」と言ったとか。

 アーミテージ氏は「恥ずかしい」と言いますが、やられた方にとってはとてもそれだけですむ問題ではないですよね。

 アフガン・イラク戦争に限らず、ブッシュ大統領のすることならなんでもOKと、異議の一つも挟むことなくもろ手を挙げて従ったコイズミ純一郎、アベ晋三、そして福田康夫の3○○首相は、大いに恥じてほしい。

     
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ブッシュ政権の戦争犯罪に心理学者たちが手を貸していた ①

テロとの戦いでブッシュ政権が手を染めたおぞましい犯罪。18日のデモクラシー・ナウ! で語られたのは政権のみならず心理学者までグアンタナモ収容所の拷問に関わっていたというショッキングな話しです。事実は小説より奇なり、とはいえ、ナチ政権下の科学者の役割を連想させ、言葉を失います。

 ゲストは新著The Dark Side: The Inside Story of How the War on Terror Turned Into a War on American Ideals(『闇――テロとの戦争がいかにしてアメリカの理想との戦争に変わったのか、その内幕』を刊行したジェーン・メイヤー。
 ここには、
ブッシュ政権がいかにしてその尋問・監禁政策を巧妙に作ったか、年代順に記録しているそうです。

 これについてデモクラシー・ナウの記事からちょっとまとめてみました。


・昨年、国際赤十字は極秘のレポートで、CIAの捕虜の取り扱いは明確に拷問にあたり、拷問手法を認めたブッシュ政権の関係者たちは戦争犯罪で有罪になる可能性があると警告した。
 捕虜のひとり、Abu Zubaydahは赤十字に、1週間ごとに最低でも10回水責めを受け、棺桶に似た小さな箱に閉じこめられた、と語った。
 捕虜の中には東ヨーロッパにあったらしい謎の収容所からグアンタナモに送られた捕虜も14人いた。

・6年前にCIAが、グアンタナモの捕虜のうち1/3は誤って収監された可能性があると警告したが政府は無視した。
 つまり2002年の夏、あまりいい情報が引き出せないのに業を煮やしたCIAは、アラビア語が話せるイスラム原理主義のエキスパートをグアンタナモに調査に送った。いい情報が得られない理由の一つが、1/3は無実だったためだ、とこのエキスパートは報告。

 無実の収容者の中にはできの悪い生徒に不合格点を付けてうらまれ、テロリストだ、と名指しされた教師もいた。

・2006年9月6日ブッシュ大統領は、米国は拷問をしていない、Zubaydaらに使われた手法は安全に計画され、法にも憲法にも(ジュネーブ)条約義務にも完全に適っている、と語った。

・ブッシュ大統領が口にしたAbu Zubaydahの尋問方法は違法だ、とFBIは認識していた。
FBIは、ちょうど一種の信頼関係を構築する方法でAbu Zubaydahに語りかけようと努めていたとき、そこから最上級の情報を得た、と説明。
 Abu Zubaydahの尋問を誰がするかで争いがあり、結局CIAが全面的に新たな尋問方法を考案した。
 CIAはAbu Zubaydahの服を脱がし、ありとあらゆることを実行した。犬の檻に閉じこめられ、タオルをかぶせられて呼吸もやっとできるほど。24時間ぐらいの間そうされていた。また繰り返し水責めを受けた。

 これを見たFBIは手を引き、そのうちの1人は本部にCIAの尋問官を逮捕すべきだと思う、と伝えた。

・このCIAの尋問プログラムのアドバイサーになったのが、ジェームズ・ミッチェルとブルース・ジェッセンというふたりの心理学者。

・この心理学者たちが使った理論が、「学習性無力感」というもの。

学習性無力感の理論は、70年代に著名な心理学者で、元アメリカ心理学協会会長のマーティン・セリグマン博士が犬の実験から考えた。

・セリグマン博士は2002年5月、サンディエゴの海軍基地のSEREスクールでCIAに3時間のレクチャーをしている。およそ50人の聴衆の中にはジェームズ・ミッチェルとブルース・ジェッセンもいた、とジェーン・メイヤーの質問に対する返答のメールで答えた。


 

《セリグマン博士の回答》

 拷問の過程で助力したことはない
 ただアメリカ軍兵士や職員は、学習性無力感と呼ばれているものや拷問に抵抗したり核心をついた尋問を回避するための知見をいかにして使うか、ということを話しただけだ

*ただし、回答の得られなかった質問も多かった。


 《ジェーン・メイヤーの疑問》


SEREスクールに講演に行ったとき、セリグマン博士は何をしようと考えていたのか?
 50人ほどの聴衆の中にミッチェルとジェッセンのいたことがどうして分かったのか?
 2人と話しをしたのではないか?
 拷問のことで、ミッチェルとジェッセンが果たしている役割を知っていたのではないか?

  
・昨年、元アメリカ心理学協会会長Joseph Matarazzoがミッチェルとジェッセンの仕事仲間であることが明かされた。
 アメリカ心理学協会とこのプログラムとのつながりが何度も浮上した


・現在、
Abu ZubaydahらのCIA尋問官だった人物は、ワシントン州シポケーン市にあるミッチェルとジェッセンの会社で働いている。

・昨年のアメリカ心理学協会の年次大会では、ラリー・ジェームズ大佐が、心理学者が強制訊問に関わるのを一時的に停止するという提案に反対するために、グアンタナモからやって来た。大佐は自身がグアンタナモ収容所のチーフ心理学者でアメリカ心理学協会のメンバーだ。

                                                                                                 

 他にも名前の挙げられている心理学者たちが……。

 特に問題になっている、尋問に立ち会いもしているミッチェルの信条は「科学は科学」ということらしい。
 科学は倫理ではない。道義的判断は必要ない、という姿勢をとる人でしょうか。

 金儲けに手段を選ばず……こわいことです。


      
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暴力をふるう政権と戦闘警察の前に、抗議する人々はあまりに無力、狡猾なグローバル企業の前で、アフリカの子どもたちはあまりに無防備

<韓国>米国産牛肉輸入反対デモが過激化…メディア襲撃も
6月28日19時3分配信 毎日新聞

と書いてハムニダさんを怒らせた日本の新聞。29日の朝日では「牛肉問題 暴徒、新聞社を襲撃」です。

 襲撃された新聞社とはイ・ミョンバク政権に理解を示す保守系有力紙の一つ、東亜日報で、「機動隊が厳重警戒にあたったいが……警察側は放水で応戦し、深夜まで攻防が続いた」等と伝えています。
 
 BBCのサイトでもこの韓国のデモについてエントリーがあり、こちらの方が日本の新聞よりはるかに事実に即して書かれているのではないか、と思いました。

 放水なんていう生やさしいものじゃない、「水大砲だ」と怒るのは、現地で生活をしているハムニダさん。BBCもwater cannon 水大砲と表現しています。

 見出し部分には「韓国警察は、首都のソウルでアメリカ牛の輸入再開に抗議する何千という民衆を追い払うために水大砲を使ってきた」と太字で。

 掲載されている動画は、この水大砲を浴びせる様子を追っています。

で、

・プラカードの中には、「我々にアメリカ軍はいらない、狂牛病のアメリカ牛もいらない」と書かれたものがあること
・米国政府の要求に屈して国民の健康を軽視する政府へのソウルの民衆の怒りは治まらず大きなままであること
・アメリカ牛は安全だ。そのうち韓国の人々もそのことを分かってくれる、と訪韓したライス長官が語ったその日にデモが起きたこと

 等々を伝えています。

暴力行為を行っているのはどっちだ?」と、この日ソウルで起こったことを、さらにその後、どんなことが起こったか、ハムニダさんが「2008年のロウソク集会と1980年の光州事件」で知らせてくれました。

 記事中のリンク先に飛ぶと、警棒を振り上げて女子学生を殴打する機動隊戦闘警察官の姿までありました……何といえばいいのか……。



 同じ日のBBCに、ロンドンに本社のある英国大手タバコ会社が、アフリカで、日本でいえば小学生にあたる子どもたちにタバコを売っていることを報じる記事がありました。

 舞台はアフリカ。ナイジェリア、マラウィ、マウリチウス等の国々。
 BBC TWO(BBCテレビにはONEとTWOがある)のThis Worldという番組のスタッフが調べたようです。

 問題の企業は、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)。
 日本支社もあります。

 年齢チェックがなしも同然の音楽イベントを後援。
 そんなイベントでは有名人がタバコのブランド名をつけた品物を身につけて登場したり、豪華賞品がもらえる競技会で若者を釣ったりして、タバコの魅力をアピール。
 タバコをやるのはカッコイイ、と子どもたちに思わせるのでしょうね。

 1箱では買えない子どもたちのために、1本でも買えるばら売りまで。

 小売商にはかなりの額の販促金を配り、ご丁寧に店舗をタバコのパッケージと同色に塗る、等々、あの手この手で、喫煙が今でもタブーとされていたりしてタバコの味を知らなかったアフリカの人たちに、それも子どもたちにまでタバコを売りまくるわけです。

 1本売りは奨励してません、ご指摘の件については調査いたします、のようなことをBATはいうわけですが。
 
 だいたいマウリチウスではタバコの宣伝は禁止されているというのに、そんなことどこ吹く風。
 その結果、心臓外科医がこの国でタバコに関係した疾病にかかる人が非常に多いと報告し、WHOは、現在アフリカで喫煙に関係すると見られる死亡数は1年で10万件であるが、これからの20年間で倍増すると予測。

 BBCのスタッフは、英国企業の許しがたい側面だ、と怒ってます。

 狡猾なグローバル企業の前に、あまりに無防備なアフリカの子どもたち。

 BAT日本法人のHPにも、「企業の社会的責任」が謳われ、次のマークで未成年者の喫煙防止に「(社)日本たばこ協会と連携して取り組んでいる」と言ってます。
 
            未成年喫煙防止

 こうした企業側の行動規範が、アフリカでは簡単に破られている、それも破っているのは英国企業だ、とBBCは怒るわけです。

 しかし、日本とこのアフリカの国々、どこが違う?と問えば、大して違わない、という答えが返ってくるかもしれません。
 ばら売りこそはないけれど、未成年の喫煙防止に取り組んでいるかもしれないけれど。

            
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  築地移転


 7月12日の築地市場移転反対デモが盛り上がってほしい。

 こんな風だったらいいなあ。こんなのもあるけれど、子どもも参加できる様に準備が進められています。デモ当日は、プラカードなど持ち寄って楽しく参加しましょう、とのことです。 

私たちの国は、いったいどうなっているの? そしてダルフールのことも

防衛省、年金、米軍基地、食料……挙げていけばきりがないほど大きな問題が次々に発覚ところにもってきて、最新鋭の艦船が小さな漁船もよけられずに衝突……いったい私たちの国はどうなっているの?!

 改革するゾ、の声になびいて黄色い鬨の声をあげながらどこかあっけらかんとしてその後にやってくる地獄のことに思いが至らなかったコイズミ時代。
 国民の生活は後まわしにして首相の理念が突っ走り、空回りしながらも復古主義の目的へ向かって足を踏み出したアベ晋三時代。

 無為無策、ひたすら模様眺め、洞ヶ峠で昼寝をする現在のフクダ政権。昼寝をしながら、指示待ちなのかもしれません。どこからの指示って、アメリカとかヨーロッパとかの。

 その一方で、私たちの国は、これまでいろいろと繕ってきたものが、がらがらと音を立てて崩れていくようです。
 いったいどうなってしまうのでしょう?
 イライラと不安を募らせるのは、私だけではないはず。
 選挙を中心にして政治が周っていく露骨さにも、いい加減に愛想を尽かしたくなりますし。

 さて、ちょっと前になりますが、有名なアメリカの映画監督スピルバーグ氏が北京オリンピックの芸術顧問を辞退したニュースが流れたのを覚えておいででしょうか。
 
 スーダン・ダルフール地方で民族浄化(大量虐殺・レイプ・略奪)作戦が現政権の支援で行われていて、それに中国から輸入された武器が使われ、また中国がどんどんスーダン政府へ影響力を強めていることから、圧力をかけることも含めて、スピルバーグ氏は批判の意思表示をしたようです。

 以前から国連は、このイスラム教徒による民族浄化を大きな人道上の問題のとみなしてきたようですが、常任理事国の一つが中国であることから、ことがなかなか進まないのだ、という説明がよくなされています。

 以下に記すBBCの二つの記事もスーダンと中国の関係に懸念を示しています。
 確かにそうなのでしょうが、もうひとつ、気になるものを見つけました。

“オマル・アル=バシル大統領率いる現政権からものを買う、つまりスーダンから原油を輸入することは、この民族浄化に手を貸すことになる。けしからん”という理屈からすると、スーダンの惨状に対する責任はどうも中国だけでなく私たちの国にもあるらしい、ということを知ったのです。 

 アフリカ、スーダンと言っても私たち日本人にはなじみが薄く、ピンときませんが、国際社会では大きな問題になっています。
 どういうことかというと、同国ダルフール地方で、アラブ系のバシル政権が支援する武装集団が非アラブ系住民の地 元民に対して襲撃、略奪、殺人を繰り返し、最近3年間で既に18万人もの犠牲が出ている、というのです。
 そしてアメリカ Parade 誌による世界独裁者ランキングでは長らく第1位の座を、このバシル大統領が獲得していたそうですが、今年は金正日首席が第1位に躍り出たのだという話しです。

 常任理事国の中国は、スーダン政府と石油採掘利 権で強い関係があり、スーダン政府に軍事支援もしているといわれています。

 ところがこちらを見ると、スーダンのバシル政権とは日本もかなり強い関係を持っていて、日本政府が「イギリス議員と人権グループからの圧力を受けてスーダン原油の輸入禁止を検討している」と報じられてるのが、昨年の12月7日のことなのです。
 スーダン・トリビューンには、「スーダン原油の最大の輸出国は中国ではなく日本だ」とありますし。

 ということはこの時点では確かに私たちの国も間接的ではあってもダルフールでの大虐殺に責任があるということでしょう? 中国の問題とばかり考えていると、ちゃんとこちらにはね返ってくる……
 
 このSUDAN DIVESTMENT UKの記事はダルフール・ニュースで訳されています。

日本はダルフールに変化をもたらすためその経済影響力を行使しなければならない。そしてスーダンとのその石油貿易はハルツームへの本当の圧力を振るうために力となる

 と、イギリスの主要政党と議員たちの連盟で、昨年9月と10月に日本の首相宛に懸念を表明する書簡を送ったそうです。

 イギリスからの要請を受けてやっと動き出す。
 もちろん何もしないよりもいいわけですが、国際的にはずいぶん以前から問題になっているのですから、ここで要請に応えて対策を練るのであれば、もっと前からするべきことがあっただろう、と思います。

 で、さて、中国とスーダンとの関係を伝える14日のBBCニュースが以下です。

中国とスーダンは自然なパートナー?

ハルツームをぶらぶらしていると、中国にいるような気分になりそうなときがある

どこもかしこも建築工事中だが、多くの建物には極めて大きな中国風の特徴があるのだ。

それに、旧正月以来今だに、あちらこちらに朱塗りのアーチや提灯が見える。

バスは中国製だし、一部のポスターも中国製だ。

けれど中国人はほとんど目につかない。外出はするな、と指示されているようだ。

もちろん、BBCニュースのインタビューは受けたがらない。

私たちは、青ナイルを見渡せるすばらしい立地の中国国営石油会社の本社へ立ち寄った。

広報担当長はスーダン人だが、インタビューに応じてくれた。

私たちはビルの正面に立っていて、彼がちょうど2度目の質問に答えてくれていたその時、窓の一つから大きな怒鳴り声が聞こえた。

彼はあわてて立ち去り、数秒後に戻ってきた。

「申し訳ありません。話しをするな、と言われました」ときまり悪そうに話す。「誰が?」「中国人です」

はかりしれない影響力

ここでは秘密はいつものことらしい。胡錦涛首席が昨年やって来て、スーダン大統領オマール・バシルと、どうやら広範囲に及ぶと思しき協定を結んだ――詳細は明らかにされていない。

当然のことながら、この二国間の関係は、ダルフール紛争のせいで厳しい目に晒されているが、この種の秘密は中国のあら探しする人の標的になりやすい。

米国には、左派から宗教右派まで、ダルフール問題に絞った幅広い活動家やグループがある。

今ではそこに、スティーブン・スピルバーグや多くのノーベル賞受賞者やオリンピックのゴールドメダリストたちが加わる。

みな、スーダン政府に大虐殺を思いとどまらせるために、中国ははかりしれない影響力をここで使う必要がある、と語る。

米国政府は、本国のダルフール・ロビーに促されて、スーダンに対する制裁措置をとった。

またダルフール・ロビーは、アラブ人武装集団、ジャンジャウィードの手になる大虐殺はまさにジェノサイドだ、と主張している。

ノーベル賞受賞者たち

けれどスーダン政府には、ダルフールの大虐殺を止める力が実際あるのか?

ここの政府の役人でさえも、ジャンジャウィードがスーダン政府から早い時期に支援を受けたことは否定しがたいと分かるが、スーダン政府は内戦における武器としてジャンジャウィードを使ったのだ。

ところが政府の役人たちは、ダルフールにおける暴力は単に無法状態の中での強盗にすぎない、と主張する。ハルツームの当局では、ジャンジャウィードを管理下に置くための軍隊にも事欠くと言われている。

これは新たな国際部隊、国連・AU合同ミッション(UNAMID)だけが実行できる仕事だ。

まあ、もちろん、ハルツーム政府の場合は、アーメド・ハルーンに、つまり国際刑事裁判所に人道に対する罪で指名手配されている男に閣僚職を与えていなかったら、もっと説得力があっただろうに。
また、ジャンジャウィードのリーダー、ムサ・ヒラルを特別顧問に任命していなかったら、もっと説得力があっただろうに。 

今だに、米国、ノーベル賞受賞者たちやスティーブン・スピルバーグと比べて多くの西側諸国の外交官たちのスーダンと中国人とを見る目が少々甘いのに出くわす。

彼等の見方では、中国はゆっくりと変わりつつあることから、国際社会と協力するためにはスーダンを説得するのが望ましいと分かるだろうということだ。

さらに、米国人を含めて西側諸国の方へ戻っても、スーダンにとって必ずしもはいいとは限らない。

「西側はスーダンにとって、中国よりも自然なパートナーだ」とさる外交官は言った。「おおかたのスーダン人は分かっているよ」。

まあ、そうかもしれないが、確かに中国はスーダンに足跡を残すことに忙しい。
(BBCニュース 2月14日)

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追記;スピルバーグ監督の北京オリンピック芸術顧問辞任のニュース

中国 スピルバーグの行動に"遺憾"

中国は、映画監督スティーブン・スピルバーグのダルフール問題をめぐる北京オリンピック芸術顧問辞任の決意に遺憾の意を表明

中国外相は、オリンピックとスーダンを結びつけた批判の裏には「隠れた動機」が潜んでいる可能性がある、と語った。

同監督は、役にとどまり続けることは自分の良心がどうしても許さない、と述べた。

中国はスーダンと経済的・軍事的な強い結びつきをもっていることから、ダルフールの危機を解決するために中国はハルツームのスーダン政府に圧力をかけるべきだ、と活動家たちは主張する。

さる英国紙が、ノーベル賞受賞者、およびアーティスト80人が名を連ねた、紛争終結への助力を北京の中国政府に要請する手紙を公表した。

「中身のない美辞麗句」

中国外務省報道官の劉建超(Liu Jianchao)は、「我々は、中国とダルフールに絡んで数多くの論争や活動が続いていることに留意してきた。

 ダルフールに対する中国政府の政策を理解しない人がいたとしても理解できるが、一部には隠された動機も考えられ、これは容認できない」と記者会見で語った。

「中国は同時にダルフールにおける人道的状況に関心がある。しかし、中味のない美辞麗句は役に立たない。我々は、関係諸氏がもっと実際的になることを望む」

オリンピックに関しては
顧問にはチャン・イーモウ監督とカンフー・スター、ジャッキー・チェン等の著名人の名前も含まれる。
ハリウッドスター、ミア・ファローとジョージ・クローニーがダルフールをめぐって中国を批判してきた。

 

  北京政権は、ダルフールへの特使を任命し、同地域へ平和維持軍を送った。が、スティーブン・スピルバーグを含めて多くが、不十分だと言う、と説明した。

少なくともスーダン、ダルフール地方の5年間の紛争では20万の人が死亡し、200万が自分の家から追い立てられ、広範囲に及ぶ残虐行為で親政府の民兵が非難された。

スーダン政府はジャンジャウィードの民兵の後押しを否定し、ダルフールの被害は誇張されてきたのだ、と主張する。

スーダンが原油産出量の約2/3を北京政府に売る一方で、北京政府は武器をスーダン政府に売り、国連安保理がハルツーム政権に圧力をかけようとする取り組みを阻んできた。

ダルフールで使われてきた武器は、中国がスーダン政府にに売ったものだ、と活動家たちは話す。

「責任が果たせないままでは」

火曜日遅くのスピルバーグ氏の発表は、オリンピックを主催する上での初めての大きなつまずきだ、とアナリストたちは語る。

この著名な監督は開会式と閉会式の芸術顧問として招聘されたのだが、役にとどまり続けることは自分の良心がどうしても許さない、と説明する。

「スーダン政府は今に続くこうした犯罪に対する責任の大部分を負っているが、国際社会、とりわけ中国は、もっと努力すべきだ」とも述べた。

この圧力に加え、英国のインディペンデント紙は第1面に、胡錦涛主席宛の、ノーベル賞受賞者、政治家、そしてアーティストら80名が署名した、ダルフールでのさらなる軍事行動を求める手紙全文を掲載した。

署名者には多くの元オリンピック選手ばかりか、南アフリカのデスモンド・ツツ大司教、前米上院議員ビル・ファースト、そして英国脚本家トム・ストッパードも加わっている。

同書簡は2月12日に活動グループCrisis Action によって発表されたものだが、中国には、この物情騒然とした地域に平和をもたらすのを促す機会も責任もある、と述べられている。

「私たちの考えでは、この責任が果たせないままでは、自国民に残虐行為を続ける政府を支援するも同然です」と手紙には書かれている。
(BBCニュース 2月14日)


グローバル化を世界の人びとはどのようにとらえているか

今日2月7日のBBCニュースで知りましたが、世界34カ国の市民34,500人を対象にしたグローバル化についての世論調査の結果が発表されました。

 タイトルは「経済グローバル化への不安広がる」。

「世界34カ国のうち22カ国で、貿易・投資を含めて経済のグローバル化の進展が速すぎる、という意見が多かった。平均すると半数の人がそのように考える一方で、35%は遅すぎる、と答えた」

「G7先進国首脳会議の国々――蔵相会議が今週末に開かれる――では、平均して57%の人が速すぎると答えた」

 という言葉で始まる調査報告書をBBCの記事を元にしてまとめてみました。

 この世界世論調査はBBCワールドサービスのために、国際世論調査企業Globescan社が面接か電話によるインタビューにより、メリーランド大学の世論調査を専門に研究する部門The Program on International Policy Attitudes (PIPA)との共同で、先頃の世界的な株価下落が起こる前の2007年10月31日から2008年1月25日の間に行った。 
 
 34カ国は次の通り。

 アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、チリ、中国、コスタリカ、エジプト、エルサルバドル、フランス、ガーナ、ドイツ、イギリス、グアテマラ、ホンジュラス、 インド、インドネシア、イスラエル、イタリア、日本、ケニア、レバノン、メキシコ、ニカラグア、ナイジェリア、パナマ、フィリピン、ポルトガル、ロシア、 韓国、スペイン、トルコ、アラブ首長国連邦、アメリカ
(34カ国のうち16カ国は、サンプルが主要な都市部に限られていた)。


 1.世界の市民の64%は、経済成長の恩恵を公平に受けていないと思っている

                _44408913_globalis_fairness_pie203.gif

 だいたい、世界中の市民のうち64%が、経済成長の恩恵を公平に受けていない、と考え、34カ国中27カ国でその考えに賛成する人の方が多数である(上の円グラフ)。
 
  この例外の一つが、この10年で年10%を超える桁外れの経済成長を経験してきた中国だ。エコノミストは農村部と都市部の格差が急速に広がったと説明する が、ほとんどの中国人は、公平に経済成長の恩恵を受けてきた、と答える。(ただし、中国での調査は都市部のみで行われた。農村部が含まれていたら、また 違っていたかもしれない)。

 中国の一般の人たちはグローバル化の速度に強い関心を持っているが、それはシャンハイのような都市の物理的・社会的景観が急激にめざましい変貌を遂げているからだ。

2.グローバル化に対する不安の強さは、経済成長の果実の分配が公平に行われていないと考えることと密接に関連しているが、富める国と貧しい国とでは、グローバル化の進み具合に対する評価が異なる

     (赤:グローバル化が速すぎる 黄:遅すぎる)
     _44408879_globalisation_pace_gr416.gif
 
      (赤:経済成長の果実と痛みの分配は公平になされている)
      (黄:公平になされていない)
      _44409087_globalis_fairness_gr416.gif
  概してアメリカ、フランス、ドイツ、イギリス等、世界でもっとも豊かな国々で、グローバル化に対する不安がもっとも強い。これは、経済成長の果実の分配が公平に行われていない、と考えることと密接に関連している(上の二つの棒グラフ)。
(日本はこのグラフには載っていないが、速すぎる:50% 遅すぎる:14%)
 
 これに対して、世界の最貧国の多くでは、大多数が経済発展の恩恵と痛みが公平に分担されてこなかったのはグローバル化の進展が遅すぎるからだ、と答える可能性の方が強い。

 一部の発展途上国では、グローバル化に拍車がかかれば、自分たちの国の不公平な状況を多少でも打ち破るのに役立つのではないか、と考えられているようだ。 
 グローバル化と経済成長の果実の分配をこのように捉えるのは、フィリピン、インドネシア、ブラジル、ケニア、メキシコに強く見られる。
 
3.自分たちの国の経済状況は、グローバル化によって悪化した、と考える市民の方が多い

 自分たちの国の経済状況が良くなったと答えたのは、アメリカでは市民のたった22%で、78%の市民が悪くなったと答えた。

 フランス、イタリア、日本はみな悲観的で、良くなったと答えたのは、フランス人の22%、日本人の34%(BBCの記事では33%となっているが、調査結果を見ると34%)にすぎない。

 対照的に中国、ロシア、カナダ、オーストラリア、アラブ首長国連邦では楽観的な見方が見られるが、みな経済成長増大の恩恵を受けている国々で、ひとつには原油と鉱物の商品価格が上昇した結果でもある。

(良くなったと答えたのは、中国84%、カナダ72%、オーストラリア71%、アラブ首長国連邦69%、ロシア63%、インド56%)
 

 富める国々の間でも、グローバル化への関心は、発展の社会モデルを好むフランス、スペイン、イタリア等の西ヨーロッパの国々でもっとも強い、ということが目をひく。
 
 アメリカやイギリスといった「アングロサクソン型経済」をとる国の方がグローバル化への関心がいくぶん弱いのは、フランス、スペイン、イタリア等と比べて経済成長の減速が速く、不平等も先鋭的に増してきたからだ。

*追記:
 
 ちなみに日本の場合を見ると(面接による全国的な調査なのでかなり信頼できそう)、

国内経済について;

 非常に良くなった%  少し良くなった33%  少し悪化した33%  非常に悪化した12
   (残りの21%は、「状況次第」「変わらない」「分からない」「答えなし」 これはインドの31%に次いで多い)

世界経済について;

 非常に良くなった%  少し良くなった26%  少し悪化した35%  非常に悪化した
   (残りの32%は、「状況次第」「変わらない」「分からない」「答えなし」)

経済的恩恵は公平に受けられているか;
  
 非常に公平だ%  少し公平だ11%  少し不公平だ51%  非常に不公平だ33
   (残り4%。実に84%が不公平だ、と答えている)

グローバル化の速度について;

  速すぎる14%  少し速すぎる36%  少し遅すぎる11%  遅すぎる
   (残り36%)

経済成長の恩恵と痛みに対する不公平感を感じている方が多いのは、34カ国中、27カ国ですが、恩恵を享受している人が多そうな国と、痛みを負っている人が多そうな国とが極端に別れています。
               
                 グローバル化
  
  このグラフで青色系が公平だという人の割合、暖色系が不公平だという人の割合です。
 ぱっと見ただけでも、世界中で不公平感を抱いている人がどれだけ多いか分かりますね。

 特にアジアでは韓国、日本、フィリピン、中南米諸国、西ヨーロッパ、産油国でない中東の国々がひどい。

 目をむくほど公平感が行き渡っている(72%)のがアラブ首長国連邦。いわずと知れた産油国です。
 その下の公平感と不公平感がほぼ拮抗しているのがエジプト。産油国でもないのになぜ? と不思議に思ったところ天然ガスの輸出等で経済は好調のようで、成長率は年6%以上で推移しているとか。

 不公平感が強い、とは要するに満足していない人が多いということでしょう? 資源のある国とない国がこうも歴然としている有様があまりに単純なので面食らうほどです。

 そしてこの不公平感・不満足感の強い国々の中でもメキシコ、ブラジル、ケニア、インドネシア、フィリピン、トルコ等の途上国は、いずれもグローバル化の速度が遅すぎると考える人の方が多数です。
 程度の差こそあれ、グローバル化に何らかの期待を抱いているということでしょうね。

 私たちの国もコイズミ純一郎氏が“改革”を煽り立てていた頃は、まだ同じような期待感を持つ人が多かったのでしょうが、今では不公平だ、グローバル化が速すぎると考える人の方が圧倒的に多数です。

 グローバル化が速すぎる(50%)し、そのうえ成長の果実も痛みもとても公平に分け与えられているとは思えない(84%)、と私たち日本人の多くが感じているというのに、国会答弁に立つ閣僚たちのなんと脳天気な言葉

 8日朝(、偶然眼にしたNHKの国会中継。
 今年度から10年間で59兆を費やして道路中期計画を実施していくという話ですが、計画を立てる際の資料は、なんと1999年の道路交通センサスだそうです。
 
 すでに国土交通省のHPでは2005(平成17)年の各種統計が閲覧可能というのに、なぜそれを利用しないのか、という野党議員の質問に、統計を元に計画をたてるのには手間暇時間が3年もかかるのだ、という冬柴大臣の答弁でした。

 これでは、国会ではただ審議の時間をやり過ごすのが大臣の仕事か!? と思われても仕方ないでしょう。
 

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