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麻生、炭鉱、三たびの海峡

前北九州市長末吉興一氏が内閣官房参与に就任したと報道されたのは先週のこと。

 テレビ画面には終始満面の笑みを浮かべた顔が映り、氏の喜びをよく伝えてました。
 何の業か、権力を失うことがそれほど嫌だったの? と呆れるほど、権力にしがみつきますねえ。

 なんでも、気心しれたアソウ太郎氏の知恵袋になって「まちづくり、地域経営担当」をし、地方再生のために知恵を絞るのだとか。

 先の見えた政権で何するのか、と一瞬思ったのですが、もしかしたら選挙用?
 きっと2人は、20年の間、肝胆相照らして、とりわけ選挙の時は助け合ってきたでしょうから。
 
 で、江田けんじさんに言わせれば、

「 …… 三位一体改革でも、3兆円の税源移譲は自分の功績だと麻生氏は自画自賛していたが、これも竹中経済財政担当大臣をはじめとした官邸主導だろう。総務大臣 としての実績をいうなら5兆円規模の地方交付税のぶった切りで地方を疲弊させたぐらいではないか。地方の格差をいうなら、その責任も麻生氏にある……」。

 で、一方アソウ氏は、

「私はこれまで地方自治に関して迷った時など、たびたび(末吉氏の)意見を聞いてきた」

 と末吉氏の著書への寄稿で書いたらしいのですが、建物は作ったけれど、施設は作ったけれど、と市の事業のあっちでもっこっちでも赤字を積み上げて、とどのつまりは生活保護行政の誤りでの餓死事件があったりして、いったい何を再生するのだろうか、と疑問。

 この末吉氏とかあの渡部昇一先生とかがアソウ首相のブレーンでは、とうていはなゆーさん所で知った例のCIAの極秘ファイルには対処できないでしょうし、歯切れ良いだけの発言をみていると、強いものには弱く、弱いものに強いような人でしょうし。

 友人から回ってきた『週刊文春』の連載で、林真理子氏がアソウ氏の飯塚の本家に言及してました(10月9日号)。

「……その広いこと、立派なことといったらない。廊下の交差するところに立ち、左右を見ると五十メートルぐらいあった。また身体の向きを九十度変えても左右五十メートルぐらい。
 ……歴史的にも価値がある、炭鉱華やかなりし頃の大豪邸である」

 とかなんとか。

 逆の、そして真の意味で、汗と涙と血の結晶が、この大豪邸でしょう。

「……若い頃の麻生さんは、かなりハンサムでカッコいい。あれではモテるわけだ」

 と林氏は、大金持ちでハンサムな若き日のタロウ氏に想いを馳せてますが、私が思いだしたのは、帚木蓬生(ははきぎほうせい)さんの『三たびの海峡』。

 帯のことば。

「……ナショナリズムの耐えられない軽さに悩む日本人に捧ぐ―。

 一度めは暗い船底に詰め込まれ、半死半生で連行された。

 二度めは日本人の女と夜影に紛れて密航した。

 そして三度め――九州から釜山に届いた一通の手紙が、老境の男に朝鮮海峡を越えさせた。

 数十年を経ても拭い去れぬ痛恨の思いとは何なのか。

 朝鮮半島の側から、日本人の手で描かれた、限りなく熱い復讐物語」

 最後の壮絶な死の場面に息をのみ、頭がクラクラするような気分を味わったことを思い出します。

 強制労働の舞台は《香月駅》から徒歩で行ける《高辻炭鉱》とありますから、いちおうモデルと考えられるのは《貝島の大辻炭鉱》と思われます。

 地方財閥の筑豊御三家とは、麻生家にこの貝島家、安川家です。
 麻生炭鉱も、この貝島炭鉱と同様な状態だったでしょう。

「ボタ山は資本家どもの排泄物だよ」

 と連れが言えば、

「でも、ボタ山自身に罪はありません」 

「ボタ山は坑夫たちの苦労が形になったものです。あれだけの山を築くのに、何万、何十万という坑夫が働き続けたか、ぼくには想像できます」

 と主人公が応える。さらに、
 
「そう、ボタ山はだまし絵のようなものだ、と私は内心で思った。その人が見たいものがボタ山に映し出される。ある者は富と力を、ある者は苦労を、ある者は自然と闘う人間の力を」

 と続くわけですが、広壮で豪勢な麻生本家も、いってみればボタ山の裏返しで、だまし絵のようなものかもしれません。

 林真理子氏は富と力を、若き日の格好良かったというアソウ太郎を思い、話しを読んだ私は、汗と涙と血を思う。
 
 そんな強制労働と血なまぐさい匂いさえする麻生家が、戦後もだいぶ経って、さらにアフリカのダイヤモンドにまで手を出していたとは。
 
 いやはや、なんとも生臭い人たちです。


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やっぱりアベ総理は2枚舌


 20日金曜日の教育再生特別委員会で、中山成彬が長い発言をして、その中で慰安婦についてもずいぶんと自説を主張していました。

 この方は「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」の会長で、米国議会調査局の報告書では、歴史修正主義者の会を率いるものとして名指しされていました。
 現内閣官房参与で、拉致問題に携わってクローズアップされた中山恭子氏の夫君。

 話しには聞いていましたが、どのように歴史を修正しようとしているのか、今回のこの国会発言でよく示されたと思います。
 「今日はテレビも入っていることですし」と言われたことから、中山氏の発言は、あらかじめ計算されたパフォーマンスであることがうかがわれます。

 web上のビデオでは分かりませんが、テレビではこの中山氏を熱い眼差しで見つめていたアベ総理の姿が印象的でした。

 報道によるとアベ総理は、二十六日からの初訪米を控えて、米ニューズウィーク誌とウォールストリート・ジャーナル紙のインタビューに応じ、従軍慰安婦問題につ いて「当時の慰安婦の方々に心から同情するし、日本の首相として大変申し訳ないと思っている。彼女たちが慰安婦として存在しなければならなかった状況に、 責任があると考えている」と述べたそうです。



首相が、慰安婦問題について、日本の「責任」に言及して謝罪の意を表明したのはこれが初めてとのこと。訪米を前に、米国世論の沈静化を狙った、と言われています。

 食い入るように中山氏を見つめるアベ総理の眼差しは、あなたのおっしゃるとおりです、全面的にあなたのご意見に寄り添っていきます、というメッセージを発している、と私は受けとりましたが。

 国内向けのメッセージと、国外、ことにアメリカ向けのメッセージ。このふたつが矛盾している。2枚舌です。

 中山太郎氏は、慰安婦問題を「日本人が蒔いた種だ」と主張。
 証拠としてあげたのは、1983年に出版された、嘘を書いたという吉田清二氏の著書。
 そしてこの吉田某の著書で、初めて「従軍慰安婦」の言葉が出てきた、といっています。
 だいたい、従軍慰安婦を否定する人は、この吉田某のことをよくあげます。私はそんな本を知りません。
 
 私の手元にある『従軍慰安婦悲史』は1976年に出された千田夏光さんの書かれたもので、中山氏のいう吉田某の著書よりも6、7年前のことです。中山氏の言葉こそ、事実誤認がある。

 また、よく、当時は「従軍慰安婦」なんて言葉はなかった、という主張がなされますね。

 私はいわゆる「団塊の世代」と呼ばれる人間のひとりですが、「団塊の世代」という言葉を背負ってこの世に生まれたわけではありません。

 私が生まれたときには、「団塊の世代」という言葉は存在していませんでした。でも、私という人間は、存在していました。
 この言葉は作家の堺屋太一氏のネーミングによるもので、1976年刊行の『団塊の世代』でこの世に登場しただけのこと。
 
 ですから、言葉がなかったからといって、そのものが、つまりその実態がなかった、ということは言えないわけです。

 結局、教育再生特別委員会で、中山氏は次の3点を日本人によく理解してもらいたいこととして主張しました。

1.当時の日本では、売春が商行為として認められていた。
     ↓
2.当時の慰安婦はほとんどが日本人だった。
     ↓
(*ここで、三段論法もどきに論を進めて、当時の慰安婦はほとんどが商売だった、という結論を匂わせています。ただし、その結論は言外にあって、明言していません。

 浅田次郎氏の著作と、宮崎在住の佐藤さんの手紙を披露して、女の子が買われていった話しを情に訴えかけるように長々と話していました。が、ついぞこの結論は『ご想像にお任せします」という形で示されるだけで、明言されませんでした。

 国会発言で、言質がとられるのを回避したのでしょうか。

 ついでにいいますと、この論は「証拠がない」という主張と重ねて、BBCの投書欄に殺到した日本人の主張の多くに見られました。ということは、従軍慰安婦の存在を否定したい人たちの主要な論点になっていることが推測できます)。

 なお、生還した慰安婦の数等については、ここに詳しい)。

3.悲惨な境遇の女性たちに同情を禁じ得ない、大変だったのだと思う。

と、以上の3点でした。

 これにつけ加え、当時の慰安婦の収入は大したものだった、という風なことも強調していました。何でも1,000円で豪邸の建った時代に、慰安婦たちの給料は月750円にも達したとかなんとか。

 でもこの750円では何もできなかったに等しいと思います。なにしろ「軍票」で支払われていたのですから。

*追記: 軍票は現地調達のための手段に過ぎなかったようです。現地調達とは強奪。軍票は強奪を正当化するためのもので、領収書のようなものでした。
 このページに詳しいです。 


 最後に中山氏は、

 安部内閣は美しい国といいます。日本に住む私たちも、ほんとに美しい日本人になりたい。学力も、規範意識も大事です。しかし、気概を持たないといけない。気力も持たないといかん。私はそういう意味で、日本人同士、信義を大切にし、なんといっても先祖を敬うことも、私は大事だと思うわけでございます。

 という話しでしめたのです。
 
 慰安婦問題が、いつの間にか日本人の信義の問題、先祖を敬う、という話になってしまいました。講談なら、ここで拍手に湧くところでしょう。
 ちょっとお粗末な国会講談。 

 でも、この話を信用している人もけっこういるようですね。
 信用するというより、信用したい」「信じたい」という気持が働くのでしょう

 印象操作の色濃い主張。世間の人たちの情に訴える話しぶり、そして内容。

 こんな状況を目の前にして、暗澹とした気持にとらわれそうになるのも辛いですね。

  国会での具体的な言葉は最後に掲載しておきましたので、参考までにご覧下さい。
 なお、読みやすいように、私の方で適当に段落を区切りました。

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中山: 基礎学力もそうですが、私はここで日本の歴史教育について触れないわけにはいきません。
 アベ総理も心中悩まされているのではないかと思うわけでございますが、今、米国の下院におきましてですね、日本のいわゆる従軍慰安婦の非難決議案が出ていまして、アベ総理に謝罪を求めているわけでございます。

 この案文を読んでみますと、ほんとにひどいことが書いてあるんですよ。日本の兵隊達が若い女性を性的奴隷化したと、そして集団的暴行、強制中絶、そして性的暴力を加えた、20世紀最大の人身売買であると。だから、総理大臣に謝罪しろと、こういうことになっていましてね。
 日本の国民のみなさん方はあんまりお知りになっていないかもしれないけれど、まさにそれが、今採択されるかもしれない、という話になっているわけで、とんでもないことだと、私はこのように思うわけですけれど、まあ、そもそも、この慰安婦の問題、私たちはあまり口にしない。なんていうんでしょう、そういう気持があるでしょう、お互い思いやって。

 だけれども、国際社会において日本がそういう風な非難を受けていると、そういうわけであるならば、今日はテレビも入っていることですし、国民のみなさん方にも是非、理解していただきたい、と、まあ、このように思うわけでございます。

 そもそもこの従軍慰安婦という言葉はもともとなかったんですけれどね。初めて出てまいりましたのが、1983年にですね、吉田清二という人が、自分は済州島において慰安婦狩りをした、強制連行をしたと、こういう本を書かれたんですね。
 それをある新聞が大々的なキャンペーンを致しまして、それが一人歩きしたんですけれど、不信に思った韓国の、これは女性の記者でございますけれど、済州島に行って調査したら、そういう事実はなかったということがはっきりしたわけです。

 後には実はこの吉田清二さんという方も、実はあれは嘘だったということを告白されたわけですけれど、これが一人歩きをしていると、これがまさに国際的な問題になっていると言うことを私たちはしらなけりゃあいけんと。そしてまた、日本の弁護士が韓国に行きまして、誰か従軍慰安婦の訴訟をしませんかと、こういう募集をしたんですね。

 この問題というのは日本人が蒔いた種なんですよ。日本人が蒔いた種。そして歴代ですね、私は日本の外交にも問題があったと思うんですけれど、その場しのぎの対応をしてきた。そのことがですね、アベ総理の胸を痛めていることになるんではないかと、まあ、このように考えるわけでございます。

 まあ、ここではっきりと申し上げた方がいいと思いますけれど、私は3つのことを申し上げたいんですね。

 1つは、私たちは考えられませんが、当時は売春というものが商行為として認められていたわけですね。そのことを私たちはまず知らなければいけません。

 2つ目は、慰安婦と言われる方々は日本の女性だった。私はこの浅田二郎さんという作家は大好きで、いつも読んでますけれど、一番最近の買いました本の中で、これは『月島慕情』という本でございますが、最初にこういう文がございます。

 明治26年の巳年の生まれだからミノと名づけられました。故郷の村には同じミノが何人もいたが、一回り上の大勢いたはずの同じ名前の娘達は、ミノが物心ついたときには、皆姿を消していた。一つ年上のタツも……雪が解ける頃、何人もの人買いがやってきて、小学校を終えた娘達を連れて行くのだった。行き先のほとんどは上州……の製糸工場だったが、とりわけ器量の良い子は、東京へと買われた。そういう娘は値が違うから、家宝だと噂された。

 こういう風な文章があります。私の宮崎の……佐藤とうりょう(表記が分かりません)さんという方がですね、バブルで40年近く自分が育てたゴルフ場が外資の手に渡ってしまった。その方からこの間手紙が来ました。……なんとか、観光宮崎が蘇生して欲しい、まあそういうような……その文章の一番最後にこういう言葉がありました。私は小学校の時、同級生の女の子が売られていったことを忘れることができない。佐藤さんが好きな女の子ではなかったかな、そのことを88歳になっても、佐藤さんまだ思い出している。そういう時代だった、と言うことを私たちは知らなければいかんと思うのです。

3つ目に申し上げたいのは、総理もいつも言っておられます。悲惨な境遇の女性達に同情は禁じ得ない、大変だったのだと思う。まあ、その当時でございました。こういったところにも書いてあります(と浅田次郎氏の著書を手でそっと叩くように示す)。とまあ、深い意味で、沈んでなかなか上れない、たくさんの方がいらっしゃったことも、事実でございます。

 まあ、しかし、一方、そうじゃない、ということもあるわけでございまして、これはまさにアメリカの主張にあるわけでございますけれど、第2次世界大戦中にですね、日本が占領したところを、次にアメリカが取り返していった、奪い返していった。ビルマの戦線でですね、アメリカの情報部が調べた記録が残っている。それによりますとね、慰安婦が1ヵ月、売り上げが1,500円。これを経営者と慰安婦で半々、5分5分でとっていた。だから750円慰安婦の手取りだったと。

 当時、一般の兵隊さん達の給料というのは、7円50銭。軍曹が30円だったそうでございます。7円50銭と750円。百倍の違いがあるわけですね。
 まあ、私たちの給料が今30万とすると、3,000万ですよ。こういう儲かる商売だったというのも、実は事実でございます。

 先ほど、日本の弁護士が韓国に行って、従軍慰安婦の訴訟をしませんか、と言った人がいらっしゃいます。その女性の方はもう一つの訴訟も起こしていました。これは何かというとですね、戦後預金を封鎖された、これを返してくれ、と言う、そういう訴訟でございます。その金額はなんと26,000円でございます。当時の金では1,000円あると豪邸が建ったそうでございます。ですから26,000円というといかに大きな金額であるかと、で、こういう事実もあるわけでございまして、そういったことも、私は日本人としてしっかり知っておかないと。

 私は何を申し上げたいかと、安部内閣は美しい国といいます。日本に住む私たちも、ほんとに美しい日本人になりたい。学力も、規範意識も大事です。しかし、気概を持たないといけない。気力も持たないといかん。私はそういう意味で、日本人同士、信義を大切にし、なんといっても先祖を敬うことも私は大事だと思うわけでございます。

 ほんとに大変な想いをされた女性の方々のですね、尊厳を大事にすることも大事ですけれども、日本人の尊厳、特に前の大戦で命を落とされたたくさんの兵士の方々、あるいは広島、長崎、あるいは大空襲で命を落とされたたくさんの日本人。あるいは満州で150万の日本の方々が悲惨な体験をされた。そういったことにもですね、やっぱり思いを致して、私たちはこの国造りをしなけりゃあいけない、そういうわけで一寸時間をとりましたが、申し上げたわけです。

 伊吹文科大臣に申し上げたい。今年も高校2年生の歴史教科書に、まだまだ、従軍慰安婦とか強制連行という言葉が残っているんです。

 アベ総理、われわれはずっと、この言葉をなくしたい。なかった言葉が教科書にあるんだからなくそうという運動をしてきて、幸い中学校の歴史教科書からこの文言は消えました。しかし、高校にはまだ残っている。

 私、担当官に訊きました。どうして残っているの? いや、小中学校と高校は違うんです。
何が違うんか? 小中学校の教科書は無償だけれど、高校の教科書は有償だから、あんまり文科省としては強く言えないんだ。
 私は呆れました。検定制度とはそういうものですか?

伊吹:私はそういうことはいっていないと思いますけれど、日本という国は議員内閣制で動いているわけですから、各々の正当のイズムで教科書を云々することは、私は適当でないと思っております。したがって、ご承知のように、検定教科書審議会という客観的な判断をしていただく判断を、まあ、家永判決においてもそうですけれど、文部科学省はそれを尊重するというか、その意見によって合格を判定すると。したがって、今回のことについても、アベ総理も私も検定についてひと言の言葉も挟んだことはありません。

 政権が変われば教科書が変わるほど、日本は怖い国であってはならないと、私は思っております。ただ大切なことは、一方的な思想によって教科書の事実が歪められてる、ということだけは正さなければいけませんから、書かれているないようについて、両論あるという場合はですね、両論をかならず併記して貰わなければならない。あるいは、一方的な記述は止めてもらわなければならない。そのことだけは、これから白紙の状態で学んでいく子どもには、しっかりと中立的立場で、教科書というものを客観事実にそって作り上げていくということだと思います。

 いろいろ政治家も、特に最近の政治家も日本国民も、歴史を見る目はひとりひとり違うと思いますので、各々のイズムによって批判をしたり、逆に各々のイズムによって検定結果を逆の意味で批判をするというのは、私はあってはならない。ですから家永裁判においてもどのように判決が行われているかというと、学術的、教育的、専門的判断とされ、文部科学大臣は、合意の決定は同審議会の答申に基づいて行われるものと、で、私はこのことに忠実に理解をし、実行してまいりましたので、両方の立場から批判を受けるというのは、私の職責からいえば当然のことだと思っております。
 
中山: 戦後60年経って、封印されていたものが、いろいろ記録等が出てきているんですね。それに基づきまして、いわゆる歴史研究家、その方々の研究も進んでいます。そういう意味でですね、客観的な歴史的事実、これを勉強して欲しいと、検定をやっておられる方々が。伊吹大臣の立場は私はよく理解できます。ですから検定にあたられる方々も新しい研究成果をしっかり勉強して欲しい、学んで欲しいということを要望いたします。

 そしてアベ総理、ぜひですね、日本人というのはすぐ、謝るんですね。謝ったら、謝ったのに許さないのはまたけしからん、とまた怒られるくらいですけれど、国際政治においては、謝ったらどうしてくれるんだと、賠償はどうしてくれるんだ、という話になるんです。われわれ日本人は、ダブルスタンダードの中で生きていかなければいかんな、とこう思うんですけどね、黙っていたら認めたことになるんですからね。

 私はやっぱり美しい国は強くなければいけんと思うんです。これからも、違ったこと、間違ったことについては反論していく、そういった勇気が必要だと、そのように考えるところでございます。
 で、そういう国際化というのでしょうかね、日本人というのは井の中の蛙みたいに、なかなか国際化に馴染みにくい。それで私は英語教育についてですね、私はこれを大臣にお願いしたい。

(これ以降、シンガポールの例を出して、ネイティブに耳から口から英語を教えることが大切だという主張が続きます)。

Sankeiさん、ちょっとひどいのでは!


 さて、昨日の米国議会調査局の「日本軍の『慰安婦』システム」の結論部分の全訳をお読みいただけたでしょうか。
 「米国議会に、慰安婦問題はどう報告されたか」とあわせてこれを読むと、sankeiweb12日付小森義久記者の「『組織的強制徴用なし』 慰安婦問題 米議会調査局が報告書」の記事のおかしさが、少しはお分かりいただけると思います。

「いわゆる慰安婦問題の主要争点とされる「日本軍による女性の強制徴用」について同報告書は「日本軍はおそらくほとんどの徴募を直接に実行はしなかっただろ う。とくに朝鮮半島ではそうだった」と述べ、いま下院に提出されている慰安婦問題での日本糾弾の決議案が「日本軍による20万人女性の性の奴隷化」という 表現で非難する日本軍による組織的、政策的な強制徴用はなかったという趣旨の見解を示した」

 という古森記者の文面はあきらかに報告書とは異なっています。

「日本軍による女性の強制徴用」を主要争点にしたのは、アベ首相や「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」以下の方々であって、 報告書の方は次のように明言しています。 

 結局、これまでの慰安婦システムに関する日本での、また日本と外国との間での議論の中心になったのは次の3点であった。

1.日本軍と日本政府の関与の程度
2.慰安婦徴募・輸送に日本軍の関与があったかどうか
3.慰安婦システムの中に連れてこられた女性たちが、自由意思で売春に従事したか、それとも不本意ながらせざるを得なかったか。 
                        (以上)

 くり返しますが、米国議会調査局の報告書では、「日本軍による女性の強制徴用」が主要争点とは言ってません。
 むしろ、「2007年の慰安婦徴募における強制をめぐる議論は、慰安婦たちは同システムの中で自由意思に基づいて売春をしたのか、不本意ながらせざるを得なかったのか、というより大きな問題を覆い隠してしまった」と述べているわけです。

 こうなってくると、「印象操作」どころかねつ造疑惑さえ生じてきます。

 その他、このSankeiの記事については、疑問に思うことしきりです。

 アベ首相の言葉自体が1951年のサンフランシスコ平和条約第11条に違反している可能性を指摘されていること、ワシントンポストの社説「アベの2枚舌」にまで言及されていることにひと言も触れずに「組織的強制徴用なし」ですか!


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米国議会に、慰安婦問題はどう報告されたか


 数日前に、従軍慰安婦問題の背景に関する報告書が米国議会調査局から出されているのを知り、あわててこれを読んでみました。

 この全23ページにわたる報告書については、特に元慰安婦の証言を否定したい人たちの間でちょっとした話題になっているようですね。いずれにせよ、ブログでちょっと取り上げるにしては長すぎるので、Sankewebでも、個々の方々のブログでも、自分たちの主張にとって都合のよい部分だけを取り上げて論評しているような気がします。

 読んでみると、そっけない文面の「河野談話」に比べ、元慰安婦の方々の証言のほんの一部にふれた部分からでも酷い体験がこちらにも伝わり、やりきれない思いにとらわれるのはどうしようもありません。

 この従軍「慰安婦」システムに関する報告書は、複数の議員の依頼により作製され配布されたようですが、1930年代から第2次世界大戦まで、日本軍兵士・軍属へのセックス提供のために日本軍が組織した「慰安婦システム」に関する背景を提供する、という文言から始まります。

 報告内容の各タイトルは、序論に続き、次のようになっています。

 下院決議案
 河野談話を見直す日本の運動
 安部首相と安部内閣の発言
 慰安婦システムに関する証拠
 1992・93年の加藤・河野談話
 アジア女性基金
 元慰安婦たちへの総理たちの謝罪書簡
 アジア女性基金への国外の反応
 日本の教科書の慰安婦問題
 日本および米国での慰安婦訴訟
 結論

  今回安部政権と自民党議員たちが問題視した米国下院決議案ですが、同類のものはすでに昨年9月に下院国際関係委員会で可決されていますが、本会議での採決がないうちに休会に入ったということです。

 河野談話修正の動きはすでにアベ氏が首相になった直後の10月、下村官房副長官から始まります。
 そして年が明けてすぐ、中川昭一政務調査会長の後援で、自民党有志により「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」が立ち上がり、 河野談話見直しの行動に入ることが宣言されますが、これに呼応して官邸側もその検討に入ることが3月2日の産経に報じられています。

 トーマス・シェーファー駐日大使ほかオーストラリア・フィリピン両政府から警告や批判が出されたのはこの時のことです。

 「慰安婦システムに関する証拠」の項では、吉見教授の発見したもの以外にも、実にさまざまな証拠物件があげられています。
 
 目を引いたのが、日本占領下のインドネシアで売春を強要されたオランダ女性たちに関するオランダ政府の文書の存在。オランダ国立文書館に保存されています。この中には、1947・48年にオランダ軍によって行われた戦争犯罪裁判関係の文書類も含まれています。

 結局、これまでの慰安婦システムに関する日本での、また日本と外国との間での議論の中心になったのは次の3点であったということです。

1.日本軍と日本政府の関与の程度
2.慰安婦徴募・輸送に日本軍の関与があったかどうか
3.慰安婦システムの中に連れてこられた女性たちが、自由意思で売春に従事したか、それとも不本意ながらせざるを得なかったか

 このように問題点をまとめていると、分かりやすいですね。
 「広義の強制性」とか「狭義の強制性」とかの議論にもっていこうとするのは、やはりおかしい。

 報告書の中でもこの点に触れて、「2007年の慰安婦徴募における強制をめぐる議論は、慰安婦たちは同システムの中で自由意思に基づいて売春をしたのか、不本意ながらせざるを得なかったのか、というより大きな問題を覆い隠してしまった」と述べています。

 アベさん、見透かされていますよ。

 で、この報告書のなかでも一番気になるのは、

 「1992年以来、第2次世界大戦の前から戦中にかけて、慰安婦システムの設置・運営に関わった日本の軍隊および政府の役割を、日本政府が十分に認めてきたことに疑いの余地はほとんどない」

という文言で始まる結論です。

 3月の安部首相の「強制の証拠はない」発言を待たずとも、小泉首相(当時)の靖国参拝、歴史教科書の内容、中山成彬文科相(当時)の「慰安婦の記述がある教科書は1社だけだ」等々の「日本の政治リーダーたちの言葉」をめぐる論争によって、慰安婦システムへの軍と政府の関与を認めて謝罪してきた日本の姿勢に疑念が生じてきたことが指摘されています。

自民党の日本の前途と歴史教育を考える議員の会に代表されるような日本の歴史修正主義者たちは、重大な罪が免除されることを求めているように見える」とも。

 この流れの中で沖縄戦での民間人の集団自決に関わる日本軍の役割を記述した部分が教科書から削除されたことにも、きちんと言及しています。
 
 また、河野談話をきっかけにして設立されたアジア女性基金と、基金からの補償金を受けとった元慰安婦たち人たちに渡された「日本国首相」として「謝罪と反省」を述べた総理書簡をかなり高く評価しています。
 この時の「お詫び」の言葉は、受けとった本人よりも、むしろすべての慰安婦にされた人たちになされているものだ、とつけ加えながら。

「謝罪にふさわしい形として日本の議会での決議を提案するものもいるが、全会あげてそうした決議案に賛成する可能性はわずかなように思える」と、いたって現実的な観測をしています。

 さらに現実的なのが、次の話し。

「日本はドイツの例にならって、強制徴用された労働者や捕虜のような虐待を受けた他のグループに補償する官民合同の基金を追加的に設立すればよかったものを、という声がある」が、そうした場合は、1945年の日本各地の都市を焼夷弾爆撃したことと原爆投下に対する補償を日本から求められる可能性がある、とも述べています。

 日本は戦時犯罪をきちんと謝罪し、それに補償する。
 そして米国にも日本の都市を焼け野原にした空襲と原爆に対する謝罪と補償を求める。
 それが本当ではないでしょうか。
 今現在も戦禍に苦しむイラクを初めとする国々の人たちのためにも。

 さて、最後に、
 アベ首相以下閣僚たち、日本の前途と歴史教育を考える議員の会等が、元慰安婦の証言の信憑性を疑って「強制の証拠がない」と発言することが、つまるところサンフランシスコ平和条約第11条に違反しているおそれがある、という話も忘れることができません。

 アベ首相以下閣僚たち、日本の前途と歴史教育を考える議員の会等のその発言は、主として朝鮮の状況の認識からきたものであろうが、それはオランダ戦時犯罪裁判の評決に反する、というわけです。
 
 サンフランシスコ平和条約第11条には、「日本は、極東軍事裁判所並びに日本国内及び国外の他の連合国戦争犯罪法廷の判決を受諾し……」とあるのです。

 では、今日はこれくらいにして。
 近いうちに、せめてこの報告書のうち「結論」部分の訳だけでもアップしたいと考えていますが、どれだけ余裕があるか、それが少々気がかりです。
 
 
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安倍性奴隷騒動

(↑ 直訳すると、BBCで上のような言葉が使われています)。
 3月11日にアベ首相がNHKのインタビューで「おわび」を表明してから、日本のメディアで、従軍慰安婦について狭義の強制性はなかったという例の発言が話題にのぼることはあまりないようですね。

 13日のオーストラリアのハワード首相との会談についても安保共同宣言の記事ばかりで、「過去の出来事に対してつまらない言い訳はしてはならない」「強制動員がなかったという主張は、私としては絶対に受け入れることができないことであり、他の同盟国たちも絶対に受け入れることができない主張だ」とハワード氏が語ったことも新聞記事になりませんでした。

 はなゆーさんによると、米紙クリスチャン・サイエンス・モニターが「安倍首相よ、従軍慰安婦問題でウソをつくな! 正直であれ!」という論評を掲載したり、台北では安倍発言に抗議する集会が開かれたり、東ティモールの従軍違反の証言もあればアメリカのCBSテレビでは7日にも18日にもこの問題を報じています。
 シンガポールのリー・シェンロン首相もカナダのマッケイ外相も言及
 グリーン前米国家安全保障会議アジア上級部長は「この問題が人道面で悲劇的な出来事だったことを忘れている。安倍政権が進める外交政策の良い面を台無しにしている」と批判したらしい。

 そしてBBCワールド・サービスのニュースでも、「安倍性奴隷騒動」について東アジアの各地から意見を募りました。
 21日は、ソウル在住の22歳女子学生、シンガポール在住の22歳の学生、台湾の30歳のIT産業で働く女性、フィリピンの54歳のビジネスマンの4人が語っています。かいつまんで訳すと次のとおりです。

*ソウルの女子学生
 自分の祖父母も含めて植民地朝鮮を生き抜いた人たちがまだ生存しているし、この時代の悲痛な記憶が人びとの心に生々しく残っている。日本語や日本文化に興味を持つ若者も多いが、たった2、3世代前の出来事を忘れることはできない。元慰安婦は「日本政府の公式の謝罪と賠償」を求めている。
 安倍は小泉よりも悪い。

*シンガポールの学生
 日本政府が自国の歴史上の犯罪を否定する反応を示すのはほぼ確実だ。中国人の大半は学校で教えられているし、メディアによって補強されている。中国の抑圧された若者たちは自分たちの怒りとフラストレーションをぶつける相手を捜そうとしている。
 若者の大半は日本を経済的先進国としてみているが、
日本が攻撃的な外交スタンスをとることによって、その怒りの鉾先を向ける国として見られることになるだろう。
 結果として安倍首相は、自国を不利な外交ポジションに置くことになった。
 歴史上の犯罪をいつも否定してないがしろにしていると、この東アジア地域の共通の敵になって友人もいなくなるだろう。

*台湾の女性
 日本の首相が公然と慰安婦には強制徴用はなかった、といったのは信じがたいほど愚かだ。
 日本人は台湾で多くのインフラ整備をする一方で、台湾の人々を2等国民として扱った。台湾人は日本に対して入り交じった感情を持っている。
 台湾支配が他の地域ほど残酷ではなかったし、戦後進駐してきた国民党の無秩序なやり方に幻滅した人たちが、日本について良い思い出を持っているのだと思う。
 第2次大戦中の日本の残虐行為について、日本政府の姿勢はいよいよ否定する方向に移っている。
 日本人は自分たちが素晴らしい民族であると考えているので、真実を認めて若い世代へ過去の行為を伝えるのはばつが悪い、という思いを抱えているのだろう。おそらく日本は、時と共に不面目な記憶も消えると考えているのだろうが、そうしている間は中国も厳しい姿勢で臨み、中国にいる日本人ビジネスマンに影響があるかもしれない。
 中国と韓国が強くなればなるほど、両国は日本政府に正義を要求するだろう。

*フィリピンのビジネスマン
 日本が戦時犯罪を認めることを拒否するのは予想通りだ。
 第2次世界大戦中の兵士たちの雄々しさが強調される日本の歴史書が完全に書き直されて、やっと日本の人々は隣人たちがこの問題に強い感情を抱く理由が理解できるのだ。
 アベ氏の発言は日本の政界で優位な立場を保ちたい政治家の特徴を示しているが、この手の発言をするように保守派から圧力を受けているのかもしれない。
 フィリピン人の大多数の関心は
アベ氏の発言よりも今度の選挙の方にある。また日本の援助に依存していることを考えれば、アベ氏の地位にそれほど大きな脅威になる反応は示さないと思われる。
 しかしアベ氏が分かっていないのは、中国や韓国のように、彼の発言に腹を立てた国々が
さらなる政治・経済上の重要性を勝ち得て、日本に影響を与える可能性のある決定をすることだ。 

 ううううう……。みなさん、鋭い……。
 特に社会の第一線で活動されている後ろ二者の言葉には、現実を見て私たちの国のことをよく掴んでいるのがうかがわれます。

 そこで、ひとつ疑問に思うことは、グローバル企業松下電器産業傘下の出版社PHP研究所が発行している『Voice』のことです。

 2005年の中国に最も影響力の大きかったグローバル企業ベスト20に入った松下は6位のソニーに次いで7位を占めています。
2005年3月31日現在の集計によると、松下電器産業及び同グループの在中現地法人は、1統括、51メーカー、6研究開発、6販社、2物流で、合計66社の現地法人を数えることが出来るということです。

 そうしたグローバル企業が、保守を理念的基礎に、日米同盟の強化を最も重要なアジェンダにする反アジア的な雑誌を出しているのに驚きます。

 たとえば、2002年9月号の特集は「靖国参拝の何が悪い?」のテーマで瀬島龍三と上坂冬子の対談、2003年12月号「安倍晋三総理待望論」で渡部昇一と福田和也、2004年9月号「皇室の危機、日本の危機」で福田和也と中西輝政、2005年3月号で「日中友好の終わり」で町村信孝と中西輝政、といった具合で特集が組まれ、それぞれに外国人寄稿家としてオ・ソンファ、金美麗等の名前が見えます。

 1946年に設立されたPHP研究所が『Voice』を創刊したのは1977(昭和52年)12月。日中国交回復から5年が過ぎています。
 ロッキード事件の公判が始まり、大学入試センターが発足して、福田改造内閣がスタートした年。この時の内閣官房副長官は、あの森喜朗です。

CNET Japan によると、
 松下電器の中国進出は、1979年に国際交流基金を通じて、北京大学や復旦大学に語学教育用のLL設備を寄付した活動から始まった。現在、同社は中国で通信機器を開発し、どこでも、いつでも、誰でも利用できるネット社会を整備す ることに力を入れている。松下電器は2006年に中国で700億元(直近の為替換算レートで約1兆270億円)を売り上げることを目標に掲げている、ということです。

 経営の神さまといわれた松下幸之助が創設した出版社が発行する雑誌と、やはり氏が創業し育て、中国へ進出して根を張ってきた企業との間のギャップはどう理解すればいいのでしょうか。

 2006年4月現在で、日本の総合時事月刊誌のうちVoiceの発行部数は35,592部で第6位。ちなみに第1位は『文藝春秋』の626,750部です。
 
 おそらく中国に進出して第一線に立った松下のビジネスマンや技術者たちが地を這う努力を重ねて現在の地位を築いてきたのでしょう。もちろん、その際、Voice的価値観は拭い去る必要があったとは思うのですが、それにしてもこのギャップ、あまりに皮肉がすぎる。

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アベ氏の発言につられたコメント

 
 改憲手続簡略化法国民投票法案を施行60周年の今度の5月3日までに成立させるんだ、とか、「この国を守る決意」とか、「戦う政治家」とか、何を息巻いてるのか、さっぱり分からないアベ総理。何かつきものにでも憑かれたかのようです。
 いくら最高権力者と自覚していても専制君主ではないのですから、国民の求める現実的な施策を実行して欲しいものです。

  *「改憲手続簡略化法」とは村野瀬さんの発案。分かりやすくていいですね。

「戦う政治家」と聞くと、あのヒトラーの『わが闘争』Main Kampf を思い出します。
戦わなくてもいいから、偉大な総統にならなくてもいいから、お願いだから普通の政治家になって下さい、といいたくなります。

 首相の従軍慰安婦発言を伝えたBBCには、日本からもわんさとコメントが届いています。これから送りたいと思う方がいらっしゃるかもしれませんが、もう締め切られています。念のため。

 以下にBBCに送られた主に日本人の恥ずかしい発言を少々。所々に私もひとこと。

・日本軍は直接慰安所を経営していたことはない。その証拠はない。韓国人の売春婦の証言だけだ。韓国人の売春婦の証言はコロコロ変わって一貫性がない。

 こういった「証拠がない」「物的証拠がない」と首相の言葉をくり返したコメントがとにかく多いですね。
 
 これに対して
・私は日本の読者の反応をたくさん読んだけれど、この女性たちの訴えを裏付ける物的証拠を要求する声の多さに笑った。いったいどんな類の「証拠」を見たいと言ってるのか? 慰安所での女性徴用の証拠書類でもどこかにあるとでも言うのか? そんなものあるわけないだろう。 
 というアメリカ人の言葉もありました。

・日本軍、あるいは日本政府が慰安婦として女性を連行するように命じたことを示すものは見つかったことがない。つまり、第2次世界大戦中に慰安婦はいたけれど、みんな徴用されたのではなくて個人的な商売女だ。

・もちろん、慰安婦の大部分は日本人。それに20万人もいたなんて疑わしい。

 この意見は名前からすると日本の女性ですが、「慰安婦の大部分は日本人だ」と断定するのは、からゆきさん」と混同しているせいではないでしょうか。こうした混同意見が結構あります。そういえば、この頃からゆきさんがメディアに登場してくることもありませんから、若い人は知らないかもしれません。でも従軍慰安婦とからゆきさんは違う存在です。

・従軍慰安婦に疑いの目を向ける日本の政治家は、間違いなく非道な行為のあった可能性はあるが、それは国家的犯罪ではなく、個人的犯罪だ、と言っている。

・慰安婦は給料を貰っているので奴隷じゃない。

・最近の韓国・中国の反日運動は、内政の失敗から国民の目をそらすためだ。

・BBCでさえ偏向している。少なくとも20万の女性が強制連行されたなんて、誰が言ってるんだ。

・イ・ヨンスは、1944年に「軍服みたいな服を着た」男に連行されて、台湾で3年間慰安婦をさせられたと言っているが、それでは性奴隷の期間が1944~1947年になるのでおかしい。

 3年間ですから、44年から46年ですね。この方の指摘もおかしい。

・日本の隣人たちは60年間ずっと補償を要求し続けてきた。それに応えれば、要求はさらにひどくなる。

・「河野談話」は不当な韓国のロビイストの圧力でなされた。

・事実を知ってから議論をしてくれ。性奴隷について話すものをどれだけの人が知っているのか。証拠がどこにあるのか。どこでその証拠を手に入れたのか。

・慰安婦問題はアメリカが仕掛けた「だまし討ち」みたいなもんだ。

・「慰安婦問題」は、朝日新聞(なんと、日本の新聞だ!)のプロパガンダだ。「慰安婦」の40%は日本人だ。

と、まあ、こんな具合です。
ここでも、従軍慰安婦とからゆきさんが混同されています。もしかしたらこの混同は意図的に仕掛けられたのかもしれませんね。

 疲れたので今日はこのくらいにしておきましょう。

 ただ、多くはないのですが、こうした歴史修正主義からそのまま引っ張ってきたような意見に反論する日本人自身のことばもあり、ちょっと救われた気がしました。

 日本人の何人が慰安婦の証言を実際に読んでいるでしょうか。何人が慰安婦や南京大虐殺や医学実験について元日本兵が話すのを聞いたでしょうか。百人斬りをした正面でポーズをとった将校の新聞写真を見たでしょうか。みな、合法的な証拠ですよ、終わり。

 ところで、証拠がどこにある?! という声が叫ばんばかりにBBCに届いていますので、webで閲覧できるのはここにありますよ、と言っておきます。はなゆーさんに教えてもらいました。

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