「9条を語れ」 何のための、誰のための改憲か
大津留公彦さんのところで、You Tubeにアップされたクローズアップ現代「9条を語れ 平和は今」を見ました。
見逃していたので、大津留さんに感謝!
それにしても経済活動を支えるために自衛隊を海外に派遣すべきだ、という経済同友会の高坂節三氏の言葉は衝撃的でした。
自衛隊に守られながら商売をする。
守られないとやっていけない商売って何だろう?
エネルギー、繊維製品、鉄鉱石、紙パルプ、大豆、小麦等々、どれをとっても日本はもはや輸入なくしては経済がまわっていかない。邦人保護も必要だ、と高坂氏は言う。
私たちの生活は海外からの輸入に頼っている。
その輸入が滞りなく行われるのには、シーレーンを確保する自衛隊の力=兵器+兵士が必要だ、ということか。
何から商売を守る必要があるのだろうか?
その商売は私たちの生活に、ほんとうに益をもたらすものなのか?
いったい誰がそんな商売で儲かるのか?
こんな疑問が頭の中をぐるぐる回ります。
それにしても不思議なのは、自衛隊に守ってもらえば、場合によっては先制攻撃をすれば万事OK.と考えるところ。
戦争に負けることは可能性として十分あると思いますし、勝利宣言してからもイラクで続く米軍犠牲者のことを考えると、とてもOK.と考えるわけにはいかない、とても商売どころではないと思うのですが。
いや、確かに戦争そのものを商売にしている人たちはたくさんいました。
民間軍事会社PMCが世界各地の戦争で、とりわけ今はイラク・アフガニスタンで莫大な利益を上げていることは、「新植民地主義と国家の民営化 ワーキングプアにもなれない人たち」や「奪われる背景」で述べてきました。
すでに英国資本のPMC日本支社は昨年発足していますし、さしもの米軍も今ではPMCなしには戦争そのものが遂行できません。
昨日9日はチェイニー副大統領がイラクを電撃訪問したと報じられましたが、こうした要人も、PMCの警護なしにはイラクに足を踏み入れることさえできなかったのではなかったかしら。
で、こうしたPMCも、もちろん財界の知恵もの達は視野に入れているでしょうから、これと自衛隊はどういう関係になるのでしょうか。
先例は米軍にありますから、十分そこから類推できるように思います。
米軍とPMC、自衛隊とPMCのことを考えていくと、私たちの生活を守るため、つまり私たちの生活を維持するための輸入品を守る、というのはあくまでも表向きの大義で、本音は違うのではないかしら、という疑念が頭をもたげてくるのです。
戦争によって成りたつ経済、戦争によって成長する経済、戦争によって儲かる経済、そんなアメリカン・スタイルが手本になっているとしたら、これはもう、究極の悪魔の選択でしょう。
そんな悪魔の餌食になるのは、屈強な若者たち。
戦争という名誉的なもので死にたい、という‘破滅的な願望’ を口にする31歳のフリーターもこの番組に登場していました。
戦争でも起きないと、今の不安定な生活は変わらない、というこの男性は、コンビニのアルバイトで得る収入はひと月12万でした。もう10年間、その生活だといいます。
軍隊ならば、給料は国が保証してくれる、とも言っていました。
いろいろな意味で誇りを奪われて、どこかで自信を失い、それでも‘名誉的なもの’で死にたいと「名誉」を口にする若者を、私たちは笑うことはできません。
30過ぎても、ほんとうに子どもというのは健気です。この若者も、10年のあいだ親元に錦を飾れないことで、さぞ唇を噛みしめる思いを味わったことでしょう。
名誉なんかどうでもいい、君がいることそのものが私の名誉だ、と断言して受けとめる親がいれば、などと私はすぐ考えてしまうのですが。
貧しさが誇りを奪うということもありそうな最近の日本社会。
以前にも伝えましたが、私の父は徴兵制の甲種合格で正月明けに入営すると、翌月には2.26事件に遭遇するという経験をしました。
その関係で父のような一兵卒について少しばかり調べたとき、兵士っちの出身家庭があまりにも貧しいのに驚いたものです。
旧制中学を出た私の父など例外中の例外でした。
ある部隊の兵士の身上書をみると、出身が「極貧」と記されている家庭の多いことに驚きましたが、それでさえ、実際よりもワンランク上で記録されているのだ、という話しでした。
この「極貧」のイメージが私にはなかなか掴めませんでした。そこで年寄りに尋ねてやっと分かったのは、住まいでさえ、木造の家があればまだましだった、ということ。
つまり、山に穴を掘って住まいとしていた人たちがいたというのです。
もちろん病気になっても医者に見せる金はありませんから、診察を受けられるかどうかは、篤志家が身近にいるかどうかにかかっていたかもしれません。
そんな生活の中で育って軍隊に行けば、当初は白いごはんも食べられて天国だったといえそうです。
クローズアップ現代のレポートは、あまりに重い課題を私たちに突きつけてきました。
ただ、経済同友会終身幹事の品川正治さんの存在に救われる思いをしました。
20歳で中国に出征、戦後の引き上げ船の中で、戦争放棄を歌った憲法の草稿を初めて読んだというこの方は、9条を変えるな、変えることは日本企業の経済活動にプラスにならない。問題は経済の中で解決すべきであり、外交の中で解決すべきである、と言われています。
この品川さんが、財界の良心としてさまざまな場で発言されていることを知ったのは結構最近です。
さあ、少しずつでも、改憲に動こうとする力に抗していこう、と勇気づけられます。
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見逃していたので、大津留さんに感謝!
それにしても経済活動を支えるために自衛隊を海外に派遣すべきだ、という経済同友会の高坂節三氏の言葉は衝撃的でした。
自衛隊に守られながら商売をする。
守られないとやっていけない商売って何だろう?
エネルギー、繊維製品、鉄鉱石、紙パルプ、大豆、小麦等々、どれをとっても日本はもはや輸入なくしては経済がまわっていかない。邦人保護も必要だ、と高坂氏は言う。
私たちの生活は海外からの輸入に頼っている。
その輸入が滞りなく行われるのには、シーレーンを確保する自衛隊の力=兵器+兵士が必要だ、ということか。
何から商売を守る必要があるのだろうか?
その商売は私たちの生活に、ほんとうに益をもたらすものなのか?
いったい誰がそんな商売で儲かるのか?
こんな疑問が頭の中をぐるぐる回ります。
それにしても不思議なのは、自衛隊に守ってもらえば、場合によっては先制攻撃をすれば万事OK.と考えるところ。
戦争に負けることは可能性として十分あると思いますし、勝利宣言してからもイラクで続く米軍犠牲者のことを考えると、とてもOK.と考えるわけにはいかない、とても商売どころではないと思うのですが。
いや、確かに戦争そのものを商売にしている人たちはたくさんいました。
民間軍事会社PMCが世界各地の戦争で、とりわけ今はイラク・アフガニスタンで莫大な利益を上げていることは、「新植民地主義と国家の民営化 ワーキングプアにもなれない人たち」や「奪われる背景」で述べてきました。
すでに英国資本のPMC日本支社は昨年発足していますし、さしもの米軍も今ではPMCなしには戦争そのものが遂行できません。
昨日9日はチェイニー副大統領がイラクを電撃訪問したと報じられましたが、こうした要人も、PMCの警護なしにはイラクに足を踏み入れることさえできなかったのではなかったかしら。
で、こうしたPMCも、もちろん財界の知恵もの達は視野に入れているでしょうから、これと自衛隊はどういう関係になるのでしょうか。
先例は米軍にありますから、十分そこから類推できるように思います。
米軍とPMC、自衛隊とPMCのことを考えていくと、私たちの生活を守るため、つまり私たちの生活を維持するための輸入品を守る、というのはあくまでも表向きの大義で、本音は違うのではないかしら、という疑念が頭をもたげてくるのです。
戦争によって成りたつ経済、戦争によって成長する経済、戦争によって儲かる経済、そんなアメリカン・スタイルが手本になっているとしたら、これはもう、究極の悪魔の選択でしょう。
そんな悪魔の餌食になるのは、屈強な若者たち。
戦争という名誉的なもので死にたい、という‘破滅的な願望’ を口にする31歳のフリーターもこの番組に登場していました。
戦争でも起きないと、今の不安定な生活は変わらない、というこの男性は、コンビニのアルバイトで得る収入はひと月12万でした。もう10年間、その生活だといいます。
軍隊ならば、給料は国が保証してくれる、とも言っていました。
いろいろな意味で誇りを奪われて、どこかで自信を失い、それでも‘名誉的なもの’で死にたいと「名誉」を口にする若者を、私たちは笑うことはできません。
30過ぎても、ほんとうに子どもというのは健気です。この若者も、10年のあいだ親元に錦を飾れないことで、さぞ唇を噛みしめる思いを味わったことでしょう。
名誉なんかどうでもいい、君がいることそのものが私の名誉だ、と断言して受けとめる親がいれば、などと私はすぐ考えてしまうのですが。
貧しさが誇りを奪うということもありそうな最近の日本社会。
以前にも伝えましたが、私の父は徴兵制の甲種合格で正月明けに入営すると、翌月には2.26事件に遭遇するという経験をしました。
その関係で父のような一兵卒について少しばかり調べたとき、兵士っちの出身家庭があまりにも貧しいのに驚いたものです。
旧制中学を出た私の父など例外中の例外でした。
ある部隊の兵士の身上書をみると、出身が「極貧」と記されている家庭の多いことに驚きましたが、それでさえ、実際よりもワンランク上で記録されているのだ、という話しでした。
この「極貧」のイメージが私にはなかなか掴めませんでした。そこで年寄りに尋ねてやっと分かったのは、住まいでさえ、木造の家があればまだましだった、ということ。
つまり、山に穴を掘って住まいとしていた人たちがいたというのです。
もちろん病気になっても医者に見せる金はありませんから、診察を受けられるかどうかは、篤志家が身近にいるかどうかにかかっていたかもしれません。
そんな生活の中で育って軍隊に行けば、当初は白いごはんも食べられて天国だったといえそうです。
クローズアップ現代のレポートは、あまりに重い課題を私たちに突きつけてきました。
ただ、経済同友会終身幹事の品川正治さんの存在に救われる思いをしました。
20歳で中国に出征、戦後の引き上げ船の中で、戦争放棄を歌った憲法の草稿を初めて読んだというこの方は、9条を変えるな、変えることは日本企業の経済活動にプラスにならない。問題は経済の中で解決すべきであり、外交の中で解決すべきである、と言われています。
この品川さんが、財界の良心としてさまざまな場で発言されていることを知ったのは結構最近です。
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