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パンがまずい

アメリカのパンは、はっきり言ってまずいです。
 これは自分で作るより仕方ない、ということで、まずは酵母作りから始めました。

 よく洗ったりんごを皮付きのままイチョウ型に薄く切りビンに入れて水と蜂蜜を足し、腐るんじゃない?と怪訝な顔の周囲を気にせずに1週間ほど室温に放置。
 厳寒の中、暖房は24時間しっかりきいてますから、少しずつ気泡が上がってきて、どうにか芳しい香りの酵母が出来ました。

 それを使い、ドライ・ブルーベリーをたっぷり入れて、ロールパンを焼きます。
 こちらの標準のオーブンは日本のものの2倍はありそうで、一度にたくさん焼けて、パン作りのときは具合がいいです。
 
 出来上がりはというと、一次発酵も二次発酵も温度不足であまり膨らまず、ちょっと固いパンでした。それでも、買ったものよりおいしいかな。

 また、こちらの小麦粉は用途選ばずで、ケーキもパンも同じ粉。解せません。

 それに酵母を抽出して(というほど大げさのものではありませんが)同量の粉と水を混ぜたときから、一種特有のすっぱいにおいがします。
 その種を使ってパン種を作りますから、こねているときからにおいが気になります。

 もちろんできあがったパンも同じにおい。 
 
 この臭いは店頭で売られているものと同じで、こちらのパンのまずさの原因の一つですから、粉が変わらないとどうにもなりません。

 その後、発酵時間を少々長くとっても膨らみ加減があまり変わらないことが分かり、3度目のパン作りのときはボールに入れてラップで覆ったパン種を抱くようにして就寝時の布団に入れてみました。
 朝見ると見事なふくらみ具合。 

 しかし酸味があるのは否定できません。

 やっぱり、粉です。

 思えば、フランスで食べるパンの味は格別です。鉄道駅の、キヨスクかコンビニの類で売られているパンも、とてもおいしいですし、あのパンにチーズやらハムやら野菜やらを挟んで食べると、シアワセ~、という気分になりました。

 なぜフランスのパンがおいしいかって、やはり粉がいいのでしょう。

 それにくらべてアメリカの粉って……?

 ケーキもおいしくないのはそのせいかな?

 これを日本もたくさん輸入しているはずですが、いったいどんな過程を経て私たちの知っている粉になっているのか、ちょっと興味。
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遺伝子組み換え「不分別」? +アコギな商売

食料品の買い物でいつもためらいがちになるもの。

「遺伝子組み換え大豆不使用」、あるいは「国内産大豆使用」としっかり表書きにある豆腐。
 本当に遺伝子組み換えはしてないんだろうか? ほんとうに国内産大豆なのかしら?

 安売りの食用油。
 健康を謳った価格高めの食用油。

 安売りの油の中には絞らずに溶剤で油分を抽出させて作ったものがあるかもしれないし、“健康”を謳う厚労省お墨付きの油も、なんだか信用できません。安物の油を加工で高級品にすることだって可能ではないか、と思うから。

 生協の油陳列台の前でしばしたたずみ、片っ端から説明を読むのですが、どれもこれも遺伝子組み換え大豆/菜種「不分別」の表示。

「不分別」の表示は、たしかに正直には違いありません。
 でも購入した結果、「不分別」の表示のないものと、どこがどう違うというのでしょうか。

 遺伝子組み換え原料とそうでない原料を分けてませんから、あなたの口に入るものは遺伝子を組み換えている原料である可能性があります。それを覚悟でご購入ください、ということでしょうか?

 とにかく「大豆」「とうもろこし」「菜種」等を原料にしたものは、遺伝子組み換え製品であると考えていいのでしょうか。

 日本ではGWの始まる頃、ドイツでは市民行動ネットワーク「Campact」の呼びかけで、遺伝子組み換え批判のパフォーマンスが行政裁判所の前であったことがいつかAFPに掲載されていました。
“monsanto”の名前が大きく書かれてますね。

 我が家は友人が農薬も一切使わずに育てた大豆を大量にもらい味噌を造るなど、大いに利用させてもらい、友人には感謝、感謝の日々です。
 見かけは悪い大豆ですが、味噌にしても、煮豆にしても、味には全然関係ありませんでした。

 で、農薬さえいやがるこの友人が、仮に自分の畑で知らぬ間に遺伝子組み換えの大豆が育っていたら、そしてそれがモンサント社に見つかったらどうなってしまうのか? というと、なんと驚くなかれ、モンサント社に訴訟を起こされ、賠償金も、ついでに訴訟費用も払え、ということになってしうかもしれない、という事例がカナダでありました。

「問題は、1997年にモンサント社がシュマイザー氏の農場でこのカノーラが栽培されているのを発見したことに始まる」というもの。
(「カノーラ」というのは「キャノーラ」のことと思われます)。

 契約もせずに勝手に蒔いたのは特許侵害、ということになったようですが、一農家の農場にまで目を配って特許侵害がないか警戒してるのもすごい。
 けれど、そもそもシュマイザーさんが有機農家の育種家ということで、特に注意の目を向けられた、ということも考えられなくもないな、と思いました。

 だって、GM種の種が輸送の途中でこぼれて自生することはよくあるようで、日本でも各地で見つかっているようですから。

 意図せずにこぼれ種等で自生することがあるとモンサント社が認識していて、それだからこそ有機種子を育てる農家をとりわけ監視対象にする可能性がないとはいえませんよね。

 それにしてもモンサント社って、なんとアコギな商売を。

 もしかしたらこんなアコギなやり方はモンサント社だけじゃないのかもしれない、といやぁな気分でいっぱいになります。


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なにかおかしいぞ、メーカー製健康油

家人が、製造元から菜種油100%のてんぷら油とサラダ油を買ってきてくれました。

 身元が確かな遺伝子組み換えをしていない菜種だけを、昔ながらの方法で搾ったものです。

 てんぷらを揚げてみると、油の黄色い色がほんのりと野菜につきましたが、いい香りが食欲をそそります。

 それに、最後までへたることなく揚げられました。

 それでとても合点がいったこと。

 体に脂肪がつきにくいとか、コレステロールの吸収を抑える働きがあるとか、いろいろ健康をうたい文句にした食用油が売り出されたころから、どうも油が変だな? と感じてはいたのですが。

 とにかく、揚げ物をすると油がもたないのです。
 一度揚げただけで細かい泡がたくさん出て油の表面を覆い始めます。
 一回の食事分だけを揚げるのに、何度か目の細かいストレーナを使ってその泡を取り除き、新しい油を継ぎ足します。

 そんなこんなで、一度てんぷらをすれば、600g入りのポリボトル1本をほとんど使い切ってしまいます。

 以前はそんなことなかったのに、どうしてだろう、とてんぷらを揚げるたびに疑問に思ってました。

 おまけに、あの健康にいいとかいう油って、高いんですよね。

 以前はよく1650gの大きなポリ容器入りの油がスーパーの陳列台にたくさん並んでましたが、近頃はかなり影が薄くなり、600g入りの小さなポリ容器の健康油が主流になってます。

 だいたい価格も、以前は1650gのサラダ油が安売りで3、400円ぐらいのときがあるほどでした。
 それがいつの間にか600gで700円前後ですから、健康をうたっただけで大幅値上げです。

 そして一度揚げただけで細かい泡が出て新しい油を継ぎ足さざるを得なくなるのですから、これは油の消費拡大を狙ったメーカーの戦略?

 で、先ほどの菜種100%の油で揚げたてんぷらですが、さらっとしていてとても食べやすいのです。天つゆにも油がほとんど浮いてません。

 そうした昔ながらの油と、各種化学物質を添加したメーカー製の油、どちらを選ぶかは人の勝手ですが、一度こうしたてんぷらを食べたなら、私はやっぱり、この菜種100%を選びます。

 健康にいいと厚労省の折り紙つきのメーカー製健康油ですが、ほんとうでしょうか? どうも信じられなくなりました。
 
 昭和30年代には全国で何十万軒かあった油屋さんが今では何千軒かまでに減っているらしいのですが、そうした油屋さんが絞ったものは生産量も少なく、価格も結構高めです。
 でも、1gあたりの価格を計算すると、1番絞りで、健康なんとかオイルと同等か、それよりも安い! 

 1番絞りって、オリーブ油にすればエキストラバージンオイルといわれるもの。
 菜種油のエキストラバージンオイルです。

 昔ながらのそんな良質な油を、私たちは大切に使えばいいと思うのですが。

 さて、食の問題はこれからますます大きくなりますね。

 あくなき健康やおいしさの追求。
 そして、飢餓の撲滅。

 その一方で、「金融危機の次は食糧危機の到来か」と予測する人が。
 GM種子の開発メーカーや食品メーカーへの投資を専門にするファンドも増えているそうです。
 つまり、ゴールドマン・サックスも含めて「不動産バブルで痛手を負ったヘッジファンドが食糧ビジネスに新たな活路を見出そうとしている」ようすだとか。

 ますます、変だな? という方向に世の中が動いて行きそう。
 はてさて、どうやってその動きに抵抗していけばいいのでしょう。


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新鮮な産直品の安さに、喜んでばかりはいられません

夜も更けてきて2階の私の部屋にはさまざまな虫の鳴き声が聞こえてきますが、今日はとりわけ賑やか。

 びっくりして感激です。
 特に響き渡る声の主はなあに? と調べると、アオマツムシだとか。
 小さな体でこんなに大きな声! 

 いつまでも暑いですね、なんてご近所さんと互いに挨拶をしていますが、確実に秋は来ていますね。

 さて今日は、久しぶりに遠出をして産直巡りをしてきました。

 なにしろ実りの秋です。
 梨、栗、それにイチジク、ブドウの最盛期ですし、おいしい魚も食べたいし、野菜もたっぷり摂りたい、というわけ。

 産直店は、とにかく新鮮で安い!

 野菜や果物は、生産者の名前入りで町のスーパーの半値以下でしょう。 
 魚は、水槽の中で元気に泳ぐ大きなボラが500円、直径20数センチのボールにいっぱいの小アジは200円、ヤズ、バリは350円、カマスなど8匹で200円です。

 ボラ、ヤズ、バリはお刺身とお茶漬け。残りはムニエルその他用に冷凍。小アジなどは腹わたもぜいごも取らずに揚げて南蛮酢漬け。カマスは焼いてほぐして冷凍にしておけば、いつでも利用ができます。

 ありがたいことに、魚料理が大好き・大得意の家人がすべて下ごしらえをしてくれます。

 バリはまたの名をアイゴ
 毒針を持っていますが、漁師さんが水槽から引き上げてはさみで切りとってくれますから心配ありません。
 見た目はお世辞にも美しいとは言えない魚で、この魚を見るたびに私は宮沢賢治が描いた『ヨダカの星』を連想してしまいます。
 でも、身はとてもおいしい。350円で買ったものが、刺身、お茶漬け、ムニエル、と3度も楽しめます。

 家人がいつも「ションベンゴチ」と呼ぶ臭~い小魚は、これまたトレーにいっぱいの20匹ほどで150円。
 匂いにめげずに皮を剥くと、とっても美味しい天ぷらの材料になります。

 小アジは、南蛮漬けばかりでなく干物にもします。
 腹は割かずに口から割り箸を入れてグルッと回し、器用に腹わたを抜き取り、塩水にしばらく浸けて干すのがいつものやり方。 
 
 野菜だって、家庭菜園で小さくて不揃いなものを見慣れている身にとって、立派なできのピーマンやら青菜やらが袋いっぱいに詰まって100円とか120円とかを目にすると、ただただ驚異。

 100円ショップで格安食品を探すことを推奨していた「年収300万円時代を生き抜く」森永卓郎さんに教えてあげたいほどです。

 でも、でもですよ、安いのは確かに助かるのですが……

 今年になって、産直店が扱う商品の中にも値上げをしたものがたくさんあります。それも2割、3割の上げ幅がざら。
 ですが、値上げしたものは加工品ばかりなのです。

 農家の女性たち手作りのもの、地元商店の製造品等々は軒並み値上がりしました。価格は同じものでも、1パック当たりの量や個数が減っています。

 その一方で、野菜そのもの、魚も、値段は去年と変わっていません。

 こんなにたくさんで、こんなに安い、と得した気分で喜びながら、一方ではなんだか申し訳ない気持が疼きます。

 昨年、リタイアした友人が大豆を無農薬で育てて、一夏中虫取りに大わらわだったことを思い出します。それでも、できあがった大豆は、売り物にならない代物。
 もちろん自家用ですからそれでもいいのですし、わが家では少々傷物でも、お裾分けの大豆で美味しい味噌ができました。
 
 そんなこんなで、農作物も、収穫するまでどれだけ手間暇かかり、気配りが大変なことか、と考えると、ほんとうに粗末にできません。

 北海道出身の友人のご主人は、北海道の産物が安く投げ売りされていると胸が痛む、と言われます。

 私が見聞きした専業農家の経済的困窮も、思い出すたびに胸が詰まりそうです。

農業者戸別所得補償法案」本当に実現してほしいな、と思ってますから、今日の「国会傍聴記by下町の太陽宮崎信行」さんの記事はうれしかったですね。

 で、漁業の方はどうなっているのでしょうか、ね。

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食品偽装。どうせみな、見て見ぬふりだったんでしょ?

食品偽装で日本中が揺れています。
 おまけに農水省から最終消費者の手に渡るまで事故米は業者の間で転売が重ねられ、その都度価格は何倍にもなって、それぞれの業者はうま味を分け合っている、という構図。

 事故米と言って売った、いや、知らないで買った、と罪のなすり合いをしている業者を見ると、何を今さら、どっちみち、みんな知っていたんでしょっ! 暗黙の了解っていうやつでしょっ!、と怒りたくなります。

 おそらく、もう、長い年月の間に農水省も事故米の行方を承知していて、転売を重ねた業者も分かっていて、知らないのは末端の消費者だけだったのでしょう。
 当事者であれば、そんなこと分かるものではないでしょうか。

 工業用に回す量を大幅に上まわって輸入し、食用に流通させて暴利を貪る(と私は疑っていますが)、なんて誰が思いついたことやら。

 いったい農水省は何の目的で事故米の食用転売に見て見ぬふりをしていたのでしょうか? と考えたら、きっとそこにも利権構造が横たわっているはず。

 さらに農水相の暴言が伝えられて、混乱に拍車をかけています。大臣職について、1、2か月の間にこれだけ多くの暴言を吐きだす大臣もめずらしい。

 で、今回の食品安全の危機を報じるニュースを見ていると、どこか既視感に囚われます。
 60年代末~70年代にかけて日本中(の親)を揺るがした食品添加物等の食品公害です。

 町のスーパーや商店に並ぶ商品が有毒の添加物まみれかもしれない、と恐れ、世の中の多くの親たちが子どもたちに、家族に何を食べさせようか、と頭を抱えました。
 細かいこといってたら食べるものがないじゃない、もう気にしないことにする、などと度胸のある言い方をする方もいたりしましたが、多かれ少なかれ、私の周囲ではみなさん気にしてました。

 結局、一つの食品に片寄らずに、なるべく他種類の食品を少量ずつ食べてリスク分散をする、という線に落ち着いてそのまま今日まできたわけです。

 当時、手作りも流行りました。パン作りを私が覚えたのも、ちょうどその頃。

 何年か前に週刊金曜日が出した『食べてはいけない』という本が話題になりましたが、あの本を手にしたとき、なんだ、こんなこと、もっと前から言われていたじゃない、と思ったものです。

 でも、あれはダメ、これもダメ、それならイイ、と子どもたちに言うしんどさ、人格形成への悪影響などまで考えると、親の悩みは限りなし、といったところでした。

 豆腐にまでAF2という防腐剤が加えられていて、AF2には発ガン性がある、と問題になったときは、さっそく某食品メーカー売り出す豆腐の手作りキットを買いに行きました。
 豆腐に限らず、ご近所の仲良しさんたちと時々集まってはさまざまな加工品を作ったのもその頃のこと。

 そんな食品公害狂騒曲も、いつの間にかなりを潜め、子どもたちも大きくなり、良い食べ物悪い食べ物では通用しなくなりました。でも、時々思い出しては、漠然と、解決したわけじゃないのよね、以前よりももっと巧妙になっただけかもしれない、と感じていました。

 偽装といえば、キャビアじゃないキャビアもどき、カニの入っていないカニかま等々もありました。
 その昔、マンガ『まっぴら君』で、今でいうホームレスの男性がたくわんに何かを混ぜて数の子だ、と人に食べさせる話しがあって、たくわんに何かを混ぜると数の子みたいになるの? と疑問に思ったり、子ども心に妙に感心したりしたことがありました。あれはきっと、たくわんの噛みごたえから数の子の歯ごたえを作者が連想したのでしょう。まあ、そんなものご愛敬。
 今でも正月準備をするときにこの話を思い出して、ひとりで笑っています。 

 しかし、キロ当たり5円とかいう事故米も、転売を数回すれば10倍の50円になる。そこに目を付けて大もうけをする、なんてすごい商売ではないですか。
 ライス・ロンダリングともいえそうです。

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輸出国の善意だけでは安定供給されそうにない食の事情

5日の閣議後会見で、太田誠一農相が2007年度の食料自給率が供給熱量ベースで40%となり、前年度比で1ポイント上昇した、とうれしそうに発表しましたね。自給率アップは13年ぶりだそうです。

 それにしても複雑に絡み合った農業問題が何一つ解決されていないのになぜ? と一瞬疑問が頭をよぎったのですが、輸入穀物の高騰の結果米の消費量が増えたせいだ、という説明を聞いて少し納得。

 要は、喜ぶほどのことではない自給率アップということです。
 政府は何もせず、ほったらかしにしていることに変わりないのですから。

 さらに、なあんだ! と思ったのが、こちらの記事

……同日発表された『平成19年度食料需給表』を詳しく読むと、それは四捨五入の結果でしかありません。カロリー自給率は、さまざまな統計データから推計された「国民1人1日当たり供給熱量」で「国産熱量」を割り、それが何%になるか、という数値です。もとのデータで割り算をしてみましょう。すると――

  平成18年度  39.33%
  平成19年度  39.83%

 要するに「小数点以下の差」でしかないのです。株式相場の用語を使って少し欲目に表現したとしても「強含み横ばい」でしかないでしょう。ここ10年余り日本の食料自給率は「40%」を中心に、小数点以下ヒトケタ台の端数処理の範囲内での「横張い状態」なんです。

  という話しです。

 さて、わが家は国産小麦と私手製の天然酵母を使ってパンを焼くのですが、穀類が高騰したというニュースを聞いて家人がすかさず、小麦粉じゃなくて米粉を使ったら、と言い出しました。
 いいえ、米粉は小麦粉よりもけっこう高いのよ、米粉のパンも独特の風味があって美味しいけれどね、と返事をしておきました。

 台所から見ると、お米も色々な使い方があっていい、と思う。でも、小麦粉が高いから米粉、というのはちょっと違うと思う。

  
  ちなみに生協で私が買う国内麦強力粉は、小麦たんぱくのグルテンをオーストラリア産のもので補っているようです。国内麦100%の原料ではふくらみが悪い、といわれます。
 最近は国内麦でも良いものが出始めたという話しもありますが、普段の買い物で購入したことはありません。どこで手に入るのかも知りません。
  
 小麦粉の全生産量のうち国内小麦を原料とするものは10%を少し超えるぐらいで、パンの原料としてはたかだか1%にすぎないのです。
 純国産食文化と思われる讃岐うどんの原料さえも、ほとんどはオーストラリア産ということです。

 国内麦は小粒でばらつきがある等々、外国産に劣るということで製粉業者にも人気がないらしいのですが、その上価格も高い。一方輸入小麦は品質も良く安定していて価格も安い。

 現在、輸入小麦には「マークアップ」と言われる金額が上乗せされて価格が決まっています。そしてこのマークアップ分が、国内の麦生産者に補助金として使われています。
 こちらによると、だいたい輸入価格の35%くらいがそのマークアップ分だそうです。
 農水省は「関税」ではない、といってわざわざマークアップというな言葉を用意したようですが、実態は、まあ、関税。

 そこで、このマークアップを撤廃しろ、それができなければ率を下げろ、と経団連あたりは従来から主張していますし、マークアップがなければ、粉だってパンだってもっと安くなるぞ、という方も大勢いるようです。

 台所から見ても、品質が良くて安ければそれにこしたことはない、とは思うのですが、やはりどこか違う、という感覚が残るわけで、なぜ自分はわざわざ国内麦強力粉を求めるのか、と自問してみました。

  農作物は地産地消が良いと思っている私にとっては日本の農業を大切にしたい、ということですし、小麦についていえば、素人考えながら、品質もまだ改良の余 地があるのではないか、という思いを棄てきれないからです。価格についていえば、大量に安くつくる大規模農法は難しい、という問題は抱えていると思い ます。
 もっとも米国だって、価格が下がれば農家に補助金を交付して競争力をつけるなど、手厚い農業保護政策をしているのです。

 農については食卓の豊かさと効率だけでは割り切れない部分がたくさんあって、たとえば環境保全の面にもっと焦点が当たっていいのではないか、という思いも強いですし。

 今春、コメの主要供給国による輸出規制が相次いだことはまだ記憶に新しいところです。
 輸出規制の理由は、国内価格を安定させて国内供給を確保する、ということのようです。
 どういうことかというと、こちらによると、

…… 輸出国が米の輸出を規制した原因は急激な価格高騰である。世界の米は消費増加やオーストラリアの干ばつによって不足気味であるが、在庫が底をついているわ けではない。ところでほとんどの米の輸出国では国内向けの米価格を安く設定している。したがって何も規制せずに放っておいたら、高く売れる海外に米が全部 流出してしまい、国内向けの米が不足する恐れがある。そこでインド、ベトナムといった米の輸出国の政府が輸出規制をかけたのである。

生産 量の大半が輸出向けの原油と異なり、元々米などの穀物のほとんどは国内消費向けであり、貿易の対象となる量は少ない。このような事情でハイチなどは輸入す る米がなくなったのである。つまり一旦米不足に陥ったら、輸出国と「仲良くしている」かどうかは関係がなく、米は入ってこなくなるのである……

 ということです。

 そういえば、米を買うことができなくなったハイチの庶民が泥を混ぜて作ったクッキーで飢えをしのいでいるという番組を見た記憶があります。それがYouTubeにアップされています。



 
 
 ハイチは、IMFからの融資と引き換えに、自国の農業が崩壊するのを許してしまったようです。
 IMF、世界銀行、そしてWTO。この3つが推進する貿易自由化にあらためて疑問を抱いてしまいます。
 コメで起きたこうした出来事が麦で起きたとしても全然おかしくないかもしれません。

 ただし、先述のマークアップ以外にも拠出金として価格に上乗せされているものがある、という話しがあります。詳しくはこちらへ。

 こうした不透明なお金の動きを排して、さらに私たちの食卓ばかりか環境まで守るために、また一般の都市生活者にとっても魅力ある農村を作って行くために、いまどうすればいいのか、本気で取り組む必要があるのだと思います。

 大田誠一農水相に、それができるかな? というよりも、それをする姿勢が見えるかしら、ということですが。

 グローバリゼーション=新植民地主義。
 途上国が輸出用の換金作物を単一栽培する農業の形そのものも、補助金で競争力をつけて農作物を輸出攻勢する米国流も、世界の食の事情を歪ませているのでしょうね。


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日本の農業

お昼のニュースの後、漫然とつけっぱなしにしていると、画面は「ふるさと一番」とかいう番組に変わり、神奈川県相模原市の築120年になるという養蚕農家の建物を借り受け、蚕を育て繭を紡ぎ、機を織るカナダ人男性が登場しました。

 こうしたものを見ると、私はつい父の生家を思い出してしまいます。
 
 120年までには至らないけれど、築107年のかつての養蚕農家です。

   高窓外観

 外観は2階ですが内部は3層構造で、採光と換気のために高窓が設けられています。
 3階部分の床はすのこ状。この3階と2階が蚕室として使われました。

         屋根裏北側
     
      
            屋根裏西側 
 小屋組は自然木の曲がりがそのまま使われていて、それがかえって美しい。
 
                 高窓2
 
 養蚕をやめてから、もう数十年とは言わないでしょう。

 生きていたら130歳以上になる私の母方の祖母は機織りもして、母たち娘は自分の母親の織る布で着物を作ってもらっていました。

 などと郷愁に浸っているだけではだめですね、日本の農業。

 この家にも農業の後継者は育ちませんでした。子どもは大学を出てサラリーマンになり、そのまた子どもは、虫も殺さぬ都会っ子に育ちました。

 なぜ農業を継がなかったのか、って、やっぱり苦労している親を見て、嫌だったのではないでしょうか。
 この家の主婦は働きものでがんばり屋さんで、年寄りと病人を抱えながら、地を這うようにして夫とともに家を支えてきました。
 昭和30年代の農村はまだそれほど機械化はされてませんから、農作業は大変だったでしょう。
 労多くして報われること少なし、と子どもたちは思ったのかもしれませんし、また日本の社会一般の価値観も、農業に対して好意的だったとはとてもいえなかったと思います。

 そんな中で、農村で生まれ育ちながらも農村を出ていった人たちは、ずいぶん多かったことでしょう。

 高度成長期、農協さまご一行がJALパックのショルダーバッグを肩にかけて世界の観光地に繰り出す姿がよく報じられたものです。
 ターボ車が登場した頃には、サトウサンペイ氏がTURBOをTANBOにかけた4コママンガを新聞に書いて、豊かな生活を謳歌する農村を皮肉ってました。そんなマンガにギョッとして今だに記憶している私ですが、溜飲を下げた人もいたことでしょう。

 圧力団体となって幟を立てた農家が高い生産者米価での買い取りを要求して国会周辺で座り込みをする姿は毎年恒例の光景になってました。都会で生活するサラリーマンたちにとって、そんな農家の姿は苦々しいものに写っていたのかもしれません。

 そうした高度成長期の豊かな農村、日本の歴史が始まって以来、やっと一息ついたような農村の暮らしぶりが、いつのまにかまた違ったものになってきてしまった……荒廃が伝えられ、限界集落が問題になり、農業従事者の減少と食料自給率の危機が叫ばれるようになった世の中。

 何がどうなっているのでしょう? 何がいけなかったのでしょう?

  これについてはまたあした。

     
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豊洲移転への異議申して――“真実”の専門家会議を明らかにする呼びかけにご協力を!

汚染の地には行かない! というごく自然の思いを訴えているだけなのに、なぜこんなにもその思いを無視するかのようなにメディアは対応するのか、と驚いたのが、1週間前のデモについての朝日や産経の報道でした。

 築地の卸売市場を、底なしにも思えるほど汚染された豊洲に移転させる、という都の方針に異議申し立てをしたデモのことです。

 その後、調査を進めるほど汚染のひどさが明らかになるばかり、という状況の中で専門家会議は解散してしまったようです。責任放棄ともとれるこの専門家集団のありさまはいったいなんだ!? と呆れながらも、土壌汚染対策法が改正されて附則第3条が撤廃されれば「豊洲(移転先)には汚染があるので、汚染地域に指定される」という平田座長の発言がせめてもの学者の良心か、と感じました。

 石原都知事にしても、間違いに気づいたら方針撤回しても悪くはないのに。かえってメディアをコントロールするなど、口封じを図る方が、後々の世で笑われることになるのに、などと思ったり。
 でも笑われるだけならまだましです。

 後世、汚染土壌の影響で人の身体に何らかの影響が出れば、あるいは再度の東京オリンピックが可能になったとき、選手村の食事の材料が汚染地に建てられた卸売市場から供給されることが知られて世界中から問題視されたら、誇り高きイシハラ氏はなんといい訳をするのでしょうか。

 都民の健康に重大な影響を及ぼしたとしても、その原因が豊洲という汚染地そのものにある、と結論するには時間がかかるかもしれませんが、オリンピックの食事への影響を懸念する声はすぐに世界中に広まるでしょう。

【お願い】“真実” の専門家会議を明らかにする呼びかけにご協力を!という小児科医で中央区議でもある小坂和輝さんの言葉に賛同して以下に転載いたします。

 

【転送歓迎】

【お願い】 破綻した専門家会議を明らかにする呼びかけ(声明文-東京都とメディアは真実を語れ)

築地市場移転先の豊洲東京ガス跡地の汚染の深刻さは都の思惑と裏腹に専門家会議の検証を進めるほどに明らかになっています。

7月13日に開かれた専門家会議では、ついに平田座長が移転を撤回せざるを得ない宣言に等しい、土壌対策汚染法の汚染地域指定されるという公算を明言しました。

怒号が飛び交い、安全性の根拠としていた沖積層である有楽町層そのものの液状化の可能性も肯定されました。

しかし、メディアの報道は一斉に、2メートルの盛り土と監視委員会で安全性を管理するという、実質上の安全宣言に雪崩を打ちました。前日の築地市場デモの 参加人数が故意に三分の一に過少報道されていることなどと並んで都政が真実を認めない態度を、メディアが応援する形となっています。

情報展開のさらなる加速のため、東京都とメディアに情報を正しく伝えるよう呼びかけを広げましょう。

20日の締め切り前に共同パブリックコメント(検討中)と並行して異議申立てを進めます。

デモに賛同・参加された政治家、専門家会議に異議を唱えてきた市民の方々にこのことを知らせましょう。

著名人で可能な方には実名での表明もお願いしようと考えています。

詳細は本メールの後段に記載し、本文は添付書類の通りです。

確定した実名賛同者は以下の通りです(7/16 23時現在)。

・野末 誠(市場を考える会)
・五十嵐 敬喜(法政大学法学部教授)
・上原ひろ子(前国立市長)

市民(匿名)
・複数

正式呼びかけ(声明文-東京都とメディアは真実を語れ)は添付のWordになります。


本趣旨にご賛同いただける方は以下をご記入のほど、よろしくお願いいたします。

個人情報は今回の呼びかけ以外に利用せず、取扱いに十分配慮いたします。
また、連絡手段欄は事務局が管理するためのもので、すべて非公開となります。


【賛同欄】添付のWordと同じ

お名前(「匿名」の選択も可です)
(公表を控えたい方は賛同者として人数のみを公表しますので この氏名欄を「匿名」とご記入ください)

所属団体・肩書きまたはご職業(必須ではありません)


居住地域(匿名の方の場合必須です)

都道府県の市区町村単位で記載をお願いいたします。匿名の方の人数まとめに使います。


連絡手段(メール、TEL,FAXなど)
非公開で、他の目的に利用しません。


自由コメント(200文字まで・必須ではありません)


締め切りは7月24日とさせていただきます。

下記「市場を考える会」宛、お願いします。

メール; yamaharu55@ybb.ne.jp
FAX 047-353-3349


ご多忙中、唐突なお願いで恐縮ですが、ご検討いただければ幸いです。何卒よろしくお願いいたします。

                                                                                                            



【声明文】破綻した専門家会議-東京都とメディアは真実を語れ

 13日の日曜日を選んで開かれた築地市場の豊洲(東京ガス工場跡地)移転問題に関する専門家会議では、これまで一切言及されてこなかった東京都の環境確 保条例117条を根拠に、さらなる詳細な調査を求める意見が新たに付け加えられました。汚染の見つかった総ての場所と隣接地区で数千ヶ所に及ぶ垂直方向の 調査を行うことになります。しかも高濃度の汚染源であるタール溜まりはボーリング調査だけでは見つけられません。

 これからさらに膨大な調査をしろと求めておきながら、「これで専門家会議は役割を終える。」(平田専門家会議座長)と調査の結果を待たずに解散を宣言し たことは、任務を途中で放棄する極めて無責任な幕引きと指摘せざるを得ません。汚染の実態を把握しないで対策を決めることは、専門家会議の趣旨を自ら否定 しています。

 報告書では、新たに実施した垂直方向の土壌調査の結果、工場操業時の地盤面からさらに3~5メートル下に汚染が集中していることも明らかになりました。 専門家会議の対策は、地下水の水位を海抜2メートルに
管理し、汚染を除去したうえで、その上部の土壌をすべて入れ替えることを求めていますが、新たに 判明した地下の汚染を放置しては地下水の汚染は止まりません。

 報告後の質疑応答では、専門家会議の答申した安全対策の前提となっている豊洲の地層構造について、都が粘土質の「不透水層」としてきた有楽町層が、実は 五層からなる粒子の粗いシルト層で、地盤としても軟弱なために建物の基礎を支えられないと知っていたことを、都の専門家自身が認めました。今回の対策では 汚染地下水の封じ込めができないことを自ら認めた極めて重大な発言です。有楽町層はそれ自体が流動化することも明らかになり、対策案の不適格は覆うべくも ありません。

 平田座長に至っては、東京都が環境省と謀って豊洲への土壌汚染対策法の適用を逃れるために付加した「附則3条」について、「次の国会で(改正案が)通る と思います。豊洲(移転先)には汚染があるので、汚染地域に指定される。」と発言しました。附則3条が撤廃されれば、豊洲は汚染が検出されなくなるまでい かなる施設も建設できません。これまでの調査も対策も総て意味を失ってしまいます。

 パブリックコメントを前に、これらの
行政に不都合な真実をメディアは報道せず、汚染は局所的だと偽りました。専門家会議の前日に行われたデモについ ても、参加者の人数を実数の三分の一に減らし、食の安心安全を求めて参加した多数の一般都民の存在を隠蔽して、一部の業者だけのデモであるかのように意図 的に矮小化された偽りの報道がなされました。

 私達は、
行政に不都合な真実を隠蔽し、虚偽の報道にあけくれるメディアに抗議し、真実を報道することを求めます。行政に操られるままに虚偽報道や隠蔽を繰り返し、メディアが真実を伝えない社会では民主主義を維持することができません。

 

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原油高騰 漁業の危機と同時に魚食文化の危機

* 追記があります。
 
 明日15日は、全国一斉の漁民ストライキですね。
 12日の土曜日には、それに先駆けて福岡県で一斉休業があったと報じられています。

 燃料高騰は「自助努力の域を超えている」と訴えているわけですが、5年前の3倍だという話し。
 けれど小売関係者にとっては1日のストなど、台風やしけで1日出漁できないのと同じで大して問題にならないのだとか。スーパーや寿司店にとって、1日のストぐらい、痛くもかゆくもない、というところですか……。
 それに価格も市場の需要で決まるため、魚の値段はあまり変わらないのだといいます。

 昨日13日の朝日の記事からある漁師さんの11日のイカ漁収支を見ると、

 約20㌔の水揚げで、売り上げ約3万6千円。
 燃料費、氷代、手数料、船の建造借入金返済分をここから差し引いて、手取は2千円弱。

 人がひとり、1日働いても2000円に満たない収入しかないことにびっくりするばかり。

 町で売っている魚の値段はそれなりにしているのに、です。流通の仕組みに何かありそう。

 海外で水揚げされた魚について、日本の商社はせり負けしているという話しがこの春頃からちらほら聞こえ出しました。
 いつまでもあると思うな安い輸入魚。
 沿岸漁業を大切に! と私が思うのは、結婚以来、豊かな魚食文化を味わってきたからです。
 
 特に地方の魚文化はすごいですよ。魚といえばマグロしか知らないような東京人がほんとうに気の毒に思えてくるほどです。

 季節によって食す魚も違えば、味も異なり、調理法もさまざま。

 豚・牛・鶏、ときに羊ぐらいしかない肉類とは雲泥の差です。

「もう限界だ」という漁業者の声があがりますが、廃業や離職者の数が増えれば増えるほど、そんな魚食文化が失われていく危険があるということではないでしょうか。

 こんな食の危機を前にしても、テレビの食べ歩き番組ばかりは盛況ですが。

 一方、水産庁OBの政策研究院大学の小松正之教授に言わせると、「長期的な原油高が予想され、補助金を出したら際限がなくなる」ということで、財務省幹 部は「コストが増えた分は、やはり魚の値段に上乗せして消費者に転嫁するのが筋ではないか」と述べたと伝えられています。

 際限がなくなるからしない、という理屈もおかしいし、値段に上乗せしろ、というのも単に無策なだけのような気がします。

 漁業に限らず今私たちの社会に暗い影を投げかける産業・経済上の危機について、まるで僕たちは悪くない、と言ってるような政府は、サブプライムローンと原油高騰のせいにして知らぬ存ぜぬで押し通すつもりなのでしょうか。
 
 何のために政治はあるのか、政権担当能力がないのはどこの誰だ!? と言いたくなります。

 1年前の参院選の時、アベ氏と一緒ににこやかにポスターで微笑んでいた漁業組合長さんは、今何を思っているのかな、とつい考えてしまうのはいけないかな?

 政権ほっぽり出しのアベ氏に担当能力がないのは当然のこと。
 フクダ自民にも一緒に政権を担う公明にも担当能力のないことは、今の経済無策で明らかですよね。 

* おことわり:漁船等には軽油引取税そのものが免除されているため、ここに載せておりました軽油引取税の暫定税率分の試算については削除いたしました。 m(_ _)m


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 * 追記:政策研究大学院大学
 先述の「……
補助金を出したら際限がなくなる」と述べた先生のいる政策研究大学院大学ってときどき聞くのですが、何だろうと見たところ、「現役の官僚、都道府県・政令市の地方公務員等が学生として多数在籍している」ところだそうです。

 所在はどこかというと、東京六本木。
 2.26事件の舞台となった歩兵第3連隊の兵舎の跡に建てられたものです(兵舎の一部はその横に保存されています)。

 要は、お役人の再教育の場なのでしょう。
 ここで再教育を受けて各自は元の役所に帰るのでしょうが、こんなことで国民の目線に立って考えることができるのか、疑問ですね。

日本はなぜクジラ漁を続けるのか

7日の金曜日、BBCニュースには日本の捕鯨に関して、ちょっと興味深い記事が載っていました。

 タイトルは「なぜ日本はクジラ漁を続けるのか?」

 BBC記者が、千葉県南房総市和田港まで行ってレポートしています。
 和田港は商業捕鯨が認められている国内4港の中の一つ。調査捕鯨には参加しないで、国際捕鯨委員会(IWC)によって保護されていない種の沿岸捕鯨を行っているところだそうです。

 2006年のものですが、こちらに和田港で水揚げされたクジラの解体作業の写真があります。

 今回初めてこの沿岸捕鯨のことを知ったのですが、同じ日本人でも私のように知らなかった人はたくさんいるのではないでしょうか。

 BBCは、かなり誠実にこのクジラ漁の問題を取り上げようとしているように思います。

 魚を取ることと鯨を捕ること、どこがどう違うのだ? 違いはしない、というクジラ漁師の言葉にうなずく日本人は多いかもしれません。

 捕鯨基地の小さな町では、捕鯨問題は保護問題ではなく主権の問題だ、と受けとめられていることを海外の反対派は理解できるでしょうか?

 
俺たちの海で、いったいどこの誰が、何をとってもいいとか、だめだとか指図ができるのだ、というクジラ漁師のいらだちが聞こえてきます。

 しかしこの理屈は、遠い南氷洋では通じませんね。
 捕鯨については、沿岸捕鯨と遠洋捕鯨に分けて考える必要があるのかもしれません。

 また記者は、

持続可能なやり方で捕鯨を行うことが可能ならば、彼に鯨を捕るなという権利が誰にあろう? (誰にもありはしない」

 と言ってます。

 ところが、この持続可能なやり方の根拠も、反対派の言い分と日本政府の言い分が食い違っていて、どちらが正しいのか私には分かりません。
 
 いずれにしても、調査捕鯨という日本政府の言い分にはどれだけ正当性があるのか、海外の反対派に対してだけでなく私たち国民にも、きちんと示してほしいと思います。

      
      
 
     
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 BBCニュースの記事は以下に訳しました。

日本はなぜ捕鯨に固執するのか

 国際捕鯨委員会IWCが捕鯨賛成・反対の国々の間の合意点を探るために開催中、BBCのクリス・ホッグは、鯨肉食をやめるきざしのない日本の町からレポートする

日本人がクジラ漁をする理由を知りたければ、数少ない小さな海沿いの町のひとつに行く必要がある。

その小さな町は、まるで海に落ちまいとするかのように、町を取り巻く急勾配の丘にへばりついていた

漁船が、ちっぽけな港の岸に係留されている。そばでは男たちが数人、魚網を繕っている。

国際捕鯨委員会は商業捕鯨を禁止しているが、クジラの全種類がその規定対象になっているわけではない。

しょうじ・よしのりはこの町のクジラ漁師だ。毎年14頭を捕る。

しょうじさんの捕るクジラのほとんどがツチクジラだ。約20キロ(12マイル)の沖合でこのツチクジラを見つける。

日本政府が漁獲を割り当て、夏の3ヶ月間に限って漁ができる。

昨年の夏、合計26頭のクジラが和田に水揚げされた。

しょうじさんの鯨肉加工場に運ばれて乾燥鯨肉、クジラハンバーグ、クジラステーキ――取引先が望むものであれば何でも――に加工される。 

営利企業

しょうじさんは彼の工場で働く人と比べてもすごい長身で、日本人の基準からすると大男だ。

彼はソフトな語り口だが、自分の考えを理解してもらおうという決意している――喜んで捕鯨の是非を論じるが、捕鯨慣行を止めるべきだということは受け入れない。

彼は工場のあちこちを私に見せる。

濃紅色の鯨肉の巨大な塊を薄く切っている2人の女性の前で足を止める。

血が、女性たちのビニールの前掛けを伝って床に落ちる。

このひとまとまりの肉は醤油と酒に漬け込まれた後、乾燥されてジャーキーになるのだ。

「九州の人たちは、新鮮なクジラの肉が好きです」としょうじさんは口を開き、日本の南部に住む人たちのことにふれる。

「この辺りでは少し風味のあるものが好まれ、それで私たちはクジラの死骸を岸まで持ってくると、冷凍用に切り分ける前に1日間そのままにしておきます」

毎年、夏に穫れた肉は貯蔵されて、必要なときに使われる。

しょうじさんは大きな金属製のドアを開けて私に見せてくれた。中は箱詰めされた冷凍鯨肉の山だ。

その一部は、マッチ箱ほどの大きさの、一定の塊に小さく切られたミンククジラだ。

日本クジラ類研究所が南極大陸沖の海で穫ったクジラだ。しょうじさんはそれを買う。売り上げは日本の調査捕鯨プログラムの支援資金に使われる。

「私たちは刺身に使います」と彼は話す。

世界中で、例年南極でクジラを取ってはその数を減らし、また日本の沿岸でクジラを捕るあなたのような漁師の活動に反対がありますが、と私は彼に質問をした。

「私には、漁業と捕鯨の違いが分かりません」と、彼は私に答える。「私たちは、400年の間クジラを食べてきましたが、鯨を捕ることと魚を捕ることが、どう違うっていうのですか?」

絶滅危惧種

しょうじさんは、死滅を防ぐために保護が必要な種があるという主張は認めている、という。

たとえば、シロナガスクジラは捕るべきではないと。

しかしミンククジラは豊富にいると考えていて、日本沿岸で何が捕れれて何が捕れないかどうして他人が自分に言えるなのか分からない。

日本の捕鯨を中断させようとする環境運動の活動家たちについては、「寄付をもらうために有名になろうとしているだけだ」と主張する。

けれど話しながら、しょうじ氏にとって、これは伝統とか経済とかの問題ではないことがはっきりする。

彼は、捕鯨を擁護するのに伝統のことだけを言っても、種が危機に瀕しているときに続ける理由としては不十分ですね、と説明する 

女性がふたりで肉の塊を薄切りにする小さな部屋をひと回りしながら、彼は手ぶりで示す。経済的な議論は、どうみてもあまり説得力はない。

けれど持続可能なやり方で捕鯨を行うことが可能ならば、彼に鯨を捕るなという権利が誰にあろう?

「道理の問題です」と彼はいう。「海外から圧力を受けても、日本政府は捕鯨から撤収すべきではありません」

文化の一部

あとで私は、捕鯨の授業に参加するために呼ばれている町の学校に連れて行かれた。

捕鯨問題に関して日本では公開討論はあまりないが、ここでは子どもたちがクジラ漁のやり方について、きめ細かい議論をしている。

「クジラを殺すのは残酷だと考える人たちがいるのは知ってます」と生徒のひとりが私に言う。「それが、捕鯨に反対する理由です。でも私はここで生まれました。私たちの伝統ですから続けるべきだと思います」

授業が続く中で、世界には捕鯨への反感が少なからずあることに子どもたちは気づいていることが明らかになる。

 しょうじ氏、あるいは教師は、そのことを子どもたちに隠そうともせず、彼のすることは間違っていないと認めさせるようなこともない。

とはいえ、教室にはクジラの絵や子どもたちのお気に入りの種類のスケッチが飾られているけれど、他の国々で見られるのと大差なく、子どもたちはクジラは食べ物であると受けとめているようだ。

確かに、日本政府には他の国々の捕鯨反対派にそのことを分からせようとする努力が足りないと、いくぶんフラストレーションを感じていることをしょうじさんは認める。

東京に戻って、水産庁の役人に質問したのがその点だった。彼は肩をすくめた。

「グリンピースのような組織は活動に何百万ドルと使うんだ」と彼は私に述べる。「われわれがそれに張り合って、納税者たちに税金をのふさわしい使い道だと、どうやって正当化できますか?」

クジラを捕る権利があるとする日本の主張は、海外で、とりわけオーストラリアのように頑強に反対する国々で、日本の印象を害している

しかし、和田のような所で政府が主張を放棄するのが難しい理由がわかる。

ここでは保護問題としてではなく、ほとんど主権問題として見られているのだ。

それで、捕鯨を止めさせようとするどんな試みも、怒りを招くことになるだろう。

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