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在日米軍とその再編についての備忘録 つづき

【在日米軍専用施設面積 都道府県別】

1.沖縄県 
2.青森県
3.神奈川
4.東京都
5.山口県
6.長崎県

 以下、北海道、広島県、千葉県、埼玉県、静岡県、福岡県、佐賀県、と続く。

 このうち特に沖縄県には全施設面積の74.67%が集中し、2番目に多い青森県が7.57%を占めているのと比べても、突出していることが分かる。

 米軍基地の地図については「沖縄情報センター・米軍基地」へ。

*沖縄米軍基地は「太平洋の要石」と呼ばれ、米政府は東アジアの戦略拠点と位置づけている。

 在沖縄米軍は、海兵隊約15,000人、陸海空軍25,000人以上。
 東アジア最大の空軍嘉手納基地
 海兵隊の普天間飛行場
 米軍唯一のジャングル線訓練施設の北部訓練場
 第3海兵隊遠征軍は、米本土外で唯一常時配備されている海兵隊実戦部隊でキャンプ・コートニー(うるま市)に司令部を置く

【加重な負担の悪影響】

 本土復帰の1972年から、

 2005年7月まで:41件の墜落を含む362件の航空機関連の事故が発生。
 2005年3月まで:殺人、強盗、放火など541件の凶悪犯罪を含む5328件の米兵・軍属がらみの事件が起きる。

【基地関連の経済効果】

 2002年度で1931億円
 内訳:軍人・軍属の消費支出523億円
     軍雇用者の所得540億円
     軍用地料収入869億円(自衛隊分103億円を含む)

 *米軍基地による負担の対価としてさまざまな公共事業費が投入されている。

【2004年日米協議】

 1995年の少女暴行事件をきっかけに発足した日米特別行動委員会(SACO)が96年の最終報告で、県内移設を条件に5~7年以内に普天間飛行場を全面返還することで合意。
 同時にこれを含めて県内11の米軍施設の返還を明記。ただし、大半は県内移設が返還条件。

 1998年大田昌秀沖縄県知事(当時)が、「基地のない平和な沖縄を実現する」という考えのもと、名護市沖への海上ヘリ基地建設反対を表明。

 同年11月、稲嶺恵一氏、沖縄県知事に。
 このときの公約が「15年使用期限」、つまり普天間飛行場代替施設を、供用開始から15年後に米軍が返還するということ。
 岸本建男名護市長も、1999年12月に移設条件として15年の使用期限を表明。
 この翌日に政府は普天間飛行場の移設先を「キャンプ・シュワブ水域内沖縄県名護市辺野古沿岸域」と確認。
  ↓
 2002年7月、国、沖縄県、計画変更。辺野古沖約184ヘクタールを埋め立てる方式に切り替え。

 2003年11月、ラムズフェルド国防長官(当時)と沖縄県知事稲嶺恵一の会談。
 この後、普天間飛行場の移設問題と一部海兵隊の本土移転構想が急浮上して大きな焦点になっていく。

 2004年4月、東京での日米審議官級協議でローレス国防副次官補は、1996年の日米合意(SACO最終報告)に基づく名護市辺野古沖への移設を8年以内、2012年までに完了させるように要求。それまで日本政府はこれについて放置していた。

 このとき米国側は、具体的に在沖縄米軍の移転・削減案を提示し、日本政府に国内の移転先を選定するように要求。
 普天間飛行場のヘリ部隊を暫定的に嘉手納基地に移すことを検討する姿勢も示していた。

 が、在日米軍の再編協議で戦略を欠いたコイズミ政権は、これに答えることができなかった。

*日本政府は、在沖縄米軍の各部隊がいかなる機能を果たしているのかも、個別具体的に把握していない。米国に日本案を提示するための基礎知識さえ持ち合わせていなかった。

 この協議の2日目に、那覇防衛施設局は辺野古沖などの環境アセスメントに翌日からとりかかることを発表。
 また、この日、辺野古漁港で座り込みを続ける住民たちは、調査延期を求める3352人の署名を那覇防衛施設局職員に手渡した。


 在日米軍の再編問題について、せめてことの経緯だけでもきちんと整理して知っておきたいと思ったのですが、これが結構大変です。

 そして痛感するのが日本政府の無策。
 これじゃあ、「政権担当能力」があるのかどうか、などと野党のことを笑えないでしょ!
 まさか、政権にとっての防衛問題とは「防衛利権問題」に限られていて、その他のことは「お説ごもっとも」と米国に頭を垂れていれば済むというわけではないでしょ?!

 世界各地に基地を作り、兵と武器を送り込むアメリカ。このとき受け入れ国は基地建設・維持の経費を負担して米国の世界戦略に「貢献」する。 基地依存経済がときどき問題になるけれど、世界で一番基地に依存しているのは、米国そのものじゃないかしら、なんて思いました。 

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在日米軍とその再編についての備忘録

小池-守屋の防衛庁バトルの彼方にかすんでいるかに見える米軍の問題、とりわけ再編問題について、主に久江雅彦著『米軍再編』、「米軍海外基地・施設の整備と費用負担」を参考にして、備忘録として書きとめておきます。

【米国との関係】

  もともと国務省・国防総省のカウンターパートは外務省であり、防衛庁は「添え物」に過ぎなかったが、ちょうど10年前の1997年9月に策定された日米防 衛協力新指針(新ガイドライン)の策定作業を通じて当時の防衛局長だった秋山昌弘が制服組を前面に押し出すなどして防衛庁の地位を大きく引き上げた。

 この頃から外務省側に対抗意識が芽生えた。
 そして今や防衛「庁」ではなく、防衛「省」である。

 外務省は、安保条約と地位協定を所管することから、米政府と関係。
 防衛庁・省は、日米両国舞台の運用を通じて対米関係を緊密化し、同時に日米安保協力の拡大を模索する。

【外務省】

日米安保条約に基づく協力」と区別して、「世界の中の日米同盟」と位置づけてテロ対策特措法による極東を越える範囲での自衛隊派遣を推進してきた。つまり自衛隊のアラビア海・イラクへの派遣の根拠は安保条約ではない、と認識。

*日米安保条約第6条①:日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。

【防衛庁・防衛省】

「極東の平和と安全」「わが国の防衛」の実現のためには、地理的な範囲の限定はほとんど意味を持たない、と認識。

「安保条約の政府解釈」ではなく、「わが国の安全保障」を死守すべきだ、と認識。

【テロ特措法・イラク特措法】

 この2つの時限立法は、いずれも事実上の対米協力法。

「世界の中の日米同盟」は単なるキャッチフレーズ。国連平和維持活動PKO以外で(米軍主導の軍事作戦の後方支援や戦後復興のために)自衛隊が海外へ展開する場合に、法律を下支えするものとして考え出された。

【在日米軍】

・駐留米兵数 37,240人(2005年6月末時点)。

・九州から台湾にかけての南西諸島列島線は、中国の海岸線のうち2/3をふさいでいる。
 日本は、中東~朝鮮半島までの潜在的な紛争地域「不安定の孤」の東端に位置する
   ↓
 日本に基地を確保することによる米国側のメリット、

 大量の装備・人員をスピーディに展開できる。
 大量の部隊を支えるための大量物資の保管・流通が確実にできる。
 米軍の保有する武器等についても、施設・熟練した労働力等、一定の修理能力がある。
  (例:横須賀基地――大型ドックをかかえ、造船・修理能力が十分にある)。

 とりわけ、受け入れ国支援Host Nation Support = HNS 通称「思いやり予算」が世界で群を抜いている。
 以下、主要な同盟・受け入れ国による米軍駐留経費負担額。

2001年

          直接支援        間接支援         合計
日 本    34億5,663万ドル   11億5,822万ドル   46億1,486万ドル
韓 国     4億6,545万ドル    3億8,465万ドル    8億5,010万ドル
ドイツ         821万ドル    8億5,345万ドル    8億6,166万ドル
イタリア        290万ドル    3億2,113万ドル    3億2,403万ドル
イギリス       2,060万ドル   1億1,384万ドル    1億3,390万ドル 

2002年

日 本    32億2,843万ドル    11億8,292万ドル   44億1,134万ドル
韓 国     4億8,661万ドル     3億5,650万ドル    8億4,311万ドル
ドイツ        2,670万ドル    15億3522万ドル    15億6,392万ドル
イタリア        320万ドル     3億6,353万ドル    3億6,655万ドル
イギリス      2,753万ドル     2億1,096万ドル    2億3,846万ドル

 (出典:米国国防総省による年次報告書 共同防衛に対する同盟国の貢献度
   2003, 2004 Statistical Compendium on  Allied Contributions  to the  Common Defense

* 直接支援 : 私有地の借料、受け入れ国従業員の労務費、光熱水料、施設整備費、周辺対策費等で、受け入れ国の予算に計上される。

 間接支援 : 公有地の借料、各種免税措置、その他。米軍の諸活動に対する免税等によって生じた「国庫歳入の損失分」。

*NATO諸国(ここに載せた3カ国以外を含めて)のほとんどで、間接支援の占める割合が、日本や韓国に比べて非常に高い。

 2002年のNATO負担額は合計で24億8,432万ドル。これと比べてもわが国の負担額は19億ドル以上多く、突出している。

 NATO安全保障投資計画NSIPによって重要インフラ整備等が行われ、それはここの直接支援には含まれていない。

 NSIPによる負担額(2003年)

 ドイツ   1億3,190万ドル
 イタリア    5,360万ドル
 イギリス    9,410万ドル 

 実績年度が異なるので、先に示した受け入れ国支援に単純にプラスするわけにはいかないが、それでもおおよそのところは分かり、やはりわが国の負担額は突出している。

 また家族用住宅、コミュニティ支援施設等について、NATO諸国の場合は米国が整備費用の大半を負担していると思われる。が、わが国では「提供施設の整備」という名目で日本側が負担している。

米軍再編


・2006年4月、在日米軍再編協議の米側担当者ローレス国防副次官が、再編計画の実施に要する費用の総額を、今後8年間で「3兆円と発言。

 現在わが国が負担する駐留経費が年間6,000億円。これにグアム移転を含む再編経費3兆円の年平均額をたすと、年間1兆円に達する。


 2008年までの実現を目指す再編案

①米西海岸ワシントン州フォートルイスにある米陸軍第一軍団司令部をキャンプ座間に移転させる。
②横田基地にある米第5空軍司令部をグアム第13空軍司令部へ移転させる。

*厚木基地の空母艦載機部隊の岩国基地移転構想はこれより先の実現を目指す。

・第1軍団司令部の活動範囲は、地球面積のほぼ半分を占める。2万人の兵力に加え、約2万人の予備役兵や州兵を動員できる。情報技術を軸に即応化、軽量化を進める米軍の軍事技術革命のモデル部隊。

*国際情勢の大きな変化に伴い、米軍は陸軍を主体とする重厚長大型から、任務に応じて部隊を柔軟に編制する機動力重視型への戦力の転換を図る。

・2004年10月、米韓政府は37,000人(当時)の在韓米軍の1/3にあたる13,500人を、2008年9月までに3段階に分けて削減することに合意。
 同時に、41ヵ所ある主要な基地を2010年までに23ヵ所に統合。司令部等をソウルの南に移転。

・在日米軍の再編は、この在韓米軍の再編と密接にリンクしている。

 こうした中で陸軍が生き残りをかけて組織の強化を図ったのが、冷戦構造の残滓である朝鮮半島と軍事的に台頭する中国を抱える太平洋軍の管轄地域。ここから、第1軍団司令部のキャンプ座間移転構想が出てくる。

  ↓

在韓米軍の部分的撤収と南方シフト、在日米陸軍司令部の強化によって、朝鮮半島有事や中台有事に備え、米軍が前線の司令部機能に韓国と日本で二重の担保をかける。


 今日はここまで。
 明日はこの在日米軍の再編と沖縄について。

 それにしても米軍駐留に世界の国々が金額にしてどれだけの負担を担っているか、また日本の負担額が他の国々と比べてどれほど大きいことか。驚きますね。
 世界中の国々から集めたお金の一部は、施設建設等々を通してベクテル社のようなサイコパス企業に吸い上げられるのでしょうね。

 ベクテル社については、拙ブログ「むき出しの資本主義の病理」「新自由主義=新植民地主義の行き着く先」等でもふれております。

「サイコパス企業」については、拙ブログ「新自由主義が生んだサイコパス企業」でも説明しております。
  
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