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独裁の犠牲者

少々前になりますが、灰色のベンチさんが記事でひとりのソープ嬢をとりあげていました。けっこう裕福な育ちの女性だったが、父親はコイズミ改革のあおりで事業に失敗して自殺。母親は未遂に終わったが、障害が残って入院。親の借金を背負った女性が大学をやめてソープ業で返済している、という話でした。

 ○○は世界最古の職業、なんて訳知り顔にいう人もいますが、やはり母親として、もし自分の娘がそんな目にあったら、と思ってやりきれない気持になります。

 ついこの間話題にしたばかりの『エコノミック・ヒットマン』にも、そんな話が出てきました。
 舞台は1970年代のパナマ。
 
 パナマ運河の幅10マイルにわたる両岸は「カナルゾーン」と呼ばれ、ほぼ20世紀を通じてアメリカの支配下にあり、米軍が駐留していました。カナルゾーンとパナマ市民の住まう地区とでは天国と地獄ほどの差があったようです。

 で、カナルゾーンの米兵相手のバーでは、入り口にはMPが2人、店内には用心棒が待機して、女性たちが帽子以外は身につけるものは何もない、という姿でステージで踊っていたのだとか。

 テーブルからテーブルへと歩き回る、扇情的な装いの大勢の美女たちが、ウエイトレスをしながら順番にステージに上がり、音楽に合わせて服を脱いでいったそうです。
 みな、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグア、グアテマラ出身の外国人。パナマでは売春は法律で禁じられていたので、外国から来た女性たちの仕事だったといいます。

 そうした女性たちは、みなファシストの独裁政権から逃れてきたものばかり。

「あの子たちの大半は家族を失っている――父親や兄弟や恋人を。彼女たちは拷問と死と隣り合わせに育ったんです。踊ることも体を売ることも、あの子たちにとっては悪いことばかりじゃない。ここで働いてたくさん稼いで、新しい人生を始めるんだ。小さな店を買ったり、カフェを開いたり……」
 
 と語られていました。

 そして、米兵のひとりが女性に手をかけると、すぐさま用心棒がとんでくるが、MPは知るらんふり。
 用心棒がこの兵士の身体を押さえつけ、おんなたちに手出しは無用だ、金を払ってからじゃなきゃ指一本さわらせない、と言ったところで、はじめてMPが登場する、という具合。

 理不尽な政権から逃れてきた女性たちが体を売る相手は、有り余る力と性欲を持て余す20歳前後の米軍兵士。
 そして、女性たちの父親や兄弟や恋人たちの命を奪ったり半殺しの目に遭わせてきたのは、アメリカの国防費で運営されていた米州学校The School of the Americas の卒業生だったのではないかしら。

 1946年にパナマに設立されてこの学校は、年間1000人の中南米エリート軍人を集めて国内の反政府派の鎮圧や弾圧について教育したそうです。
 クーデタの起こし方、その後の統治方法、反政府派市民に対する拷問や暗殺の方法、狙撃手の訓練方法、諜報機関の組織のつくり方などを講義し、拷問のビデオを上映しながら、アメリカ人の医者が人間の神経系統の図を示し、体のどこをどう責めれば効き目があるのか、などを説明したのだといいます。

 そういえば、元アメリカ海兵隊員のアレン・ネルソンさんの証言では、殺人訓練を受ける兵士が、狙え! と教わるのは、狙撃相手の頭でも心臓でもない、下腹部、正確に言えば急所でした。一番狙撃しやすいところのようです。

 そういう、いわば“殺人ノウハウ”の蓄積が米軍にあり、それを中南米の軍事指導層に教え込んだ。その教育の成果が軍事独裁政権であり、そこから数多くの女性たちの亡命~売春も生まれたわけです。

 同じような類の出来事が私たちの国でも現在進行中。
 張本人は軍事独裁政権ではありませんが、もうほとんど独裁と同じ政権。過酷な政権運営と失政で塗炭の苦しみと打撃をこの国の人びとに与えたのは、もう何年も年間3万人の自殺者が出ていて一向に減らないことでも分かります。

 ここに来て次々に表明される値上げ攻勢。増税、そしてどうなるか分かったものではない年金、等々。
 いい加減に失政を認めたらどうなんでしょう。

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 bronksさん、SOBAさん、拍手コメントをありがとうございました。
 橋下氏については海舌さんが、「多数に大きな影響を及ぼす自公について分かりもしないことを勝手に解釈して、一般常識では非常識であることを、責任のある立場堂々と断定的に発言し、虚言を虚言として恥じる風情もなく、一瞬にして前言を翻して、撤回するいることが、通常の精神状態では考えられない」とまで云われていますね。

 SOBAさん、70年安保の頃の、あの尖った時代の空気の中で色々ありましたね。私はあくまでも傍観者でしたが。あの頃の立場も対立も超えて、もっと自由に、もっと自分の良心に忠実に言葉を吐きたいな、と思います。
   
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やっぱりね、橋下さん それにアベ晋三裁判

どういうわけか、というか当たり前なのか、来月6日から4年間は大阪府行政のトップにすわることになっている橋下氏は、勢い余って暴走気味のようです。

 実際に知事に就任してからも、暴走に拍車がかかって、暴走がさらに暴走を呼ぶ、などという事態になりはしないかと心配ですが、老婆心を出してもバカにされるだけでしょうから、外野席から見守っておきます。

 まあ、とりあえず、どんな暴言が吐かれたか、ということですが……

「当選以来分刻みでテレビ出演のスケジュールをこなしている橋下氏が、28日の午後4時前、朝日放送の「ムーブ!」に出演して、とかく批判の多い記者クラブ制について、自分には必要だ、ということを明言したそうです。

「司会の堀江政生アナウンサーは、『これからは、大阪府政がうまく動いているか監視する立場をとりたい』と前置きした上で、橋下氏が、出馬表明までに、出馬はあり得ないと否定していたことの事の真意などについて、この日のコメンテーターの勝谷誠彦氏らとともにコメントを求めた。

 さらに、堀江アナウンサーは、記者クラブのオープン化についての橋下氏の考えを問うた。橋下氏は、『記者クラブ制は、維持します。大阪で記者クラブをオープンにしたら、いろんな記者が来る可能性がある。選挙までは、記者クラブのオープンについて、あまり考えたことはなかったが、このたび、記者クラブで会見させていただいたりして、記者クラブの既得権は必要だと感じた』などと話した」

「オープンにしたらどんな記者が来るか分からない」と、言論を武器にする弁護士らしからぬ言葉に、府政の刷新ははやくも黄信号か、と思ってしまいます。

 府庁の記者クラブの面々は、よほど橋下氏に優しかった、というか甘かったのでしょうか。

 一般府民よりもはるかに多くのさまざまな情報に接している記者たちが、数々の問題発言を知らなかったわけではないでしょう。
 そんな人物が期限付きとはいえ4年という長きにわたって権力の座につく。不正府政を恣にしようとする姿勢も顕著だ。それが分かっていても、批判精神を封じ込めたい相手の手の内に記者たちがはまっていたとしたら?

 折しも、オープンとか言論の自由とかを嫌う、アベ晋三事務所が提訴した名誉棄損裁判の結審が25日に東京地裁であったとか。

「2007年3月25日のテレビ朝日、田原総一郎の「サンデープロジェクト」で、朝日新聞編集委員である山田厚史さんが「日興證券には、安倍事務所にすごく 強い常務がおられて、その人が今度、これをやって将来社長だなんていう噂がね、ありますよ」と発言をした事をめぐって、安倍晋三前首相秘書3名がこれを名 誉棄損だとして提訴、損害賠償「3476万円」の支払いと「謝罪広告」掲載を求めた事件」だそうです。

 アベ事務所の訴訟好きは私も書いてきましたが、正確には訴訟というより“恫喝”でしょう。

 この結審に当たっての被告の立場にいる山田篤史さんが述べられたことは報道の世界に身を置く人のジレンマと向かい合う姿を映し、それでもなおかつ良心を貫くのが記者の“本懐”ではないか、と訴えかけるものでした。

 メディアで仕事をする人にとって耳が痛くとも肝に銘じていただきたい言葉です。

  
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  mewさん、喜八さん、鍵コメさん、拍手コメントをありがとうございました。
 
 母親の胎内にいる赤ちゃんの手先に指が形成されるのが受胎後8週目からのようです。詳しいことは知りませんが、薬指が人差し指より長いということは、この時テストステロンがたくさん分泌されたということかな、と考えましたがどうなんでしょう?
 高レベルのテストステロンの分泌がその後も続いたのか、またなぜそれが音楽的センスと関係あるのか、分からないことだらけです。
 

 

おばちゃん そして男と女

大阪府知事選挙で橋下氏を支持したのが女性と若い世代だということで、あらためて焦点の当たった“大阪のおばちゃんたち”。

 たしか大阪のおばちゃんたちは、振り込め詐欺にも引っ掛かりにくかったのではなかったかしら。それが東京のおばさまたちと比べても歴然としていたというのに、こと選挙に関しては同じ結果が出てしまったようですね。

 同じおばさんとして、この界隈では少々肩身の狭い思いをするなあ、と思っていたところ、こんなニュースが飛び込んできました。といっても、ただBBCニュースの片隅に要旨が載っていただけなのですが。
 なんでも著名なアメリカの女性人類学者のヘレン・フィッシャーさんがダボス会議で講演したようです。

 地球温暖化対策問題の作文を福田首相が読み上げ、竹中平蔵氏が招待されたと自慢する“ダボス会議”って、いったい何の話し合いをしているところなんだろう? と思って少しばかり関心が向いていたところですので、訳してみました。


なぜ、会社には女性管理職が必要か

経済部長ティム・ウェーバー
BBCニュースwebサイト 【ダボス】

ヘレン・フッシャーが話しをすると、聴衆のうち左派あるいはリベラルの立場に立つメンバーは多分たじろぐだろう

「たしかにフェミニストではありません」と明言して、このラトガーズ大学のアメリカの人類学者は、男女の差異を分析する。

男性はどちらかといえば分析的で、女性はどちらかといえば長期的な計画を立てることが上手。

恋に落ちる形も異なる。

その上、鋤が発明されてからこのかた、男女の平等はさらに後退することになった。

フィッシャー氏が言うことは、わけのわからない戯言ではない。彼女は、考古学上の証拠、MRIによる脳のスキャン、男女の行動のありさまに関する遺伝学上の大規模な調査に基づいた研究成果を根拠にしている。

それに、男女の脳の発達および機能は異なっていると理解することは、デートゲーム中に限らず大切だ。

適材を雇い、チームワークを改善して会社の純利益を増やすことを可能にするのに役立つ(ダボスの世界経済フォーラムでの講演のタイトルを一部引用して)。

その昔

共働き家族は現代の発明ではない。

有史以前では共働き家族が標準で、夕食の60~80%を女性が用意しました、とフィッシャー氏は言う。

しかし鋤の発明を受けて厳しい肉体労働が求められ、力の均衡が崩れた。

第1次世界大戦以降ようやく、女性たちは再び労働人口に数えられて、社会での地位を取りもどしていってる。

しかし男女間には、何千年もの進化の過程で形づくられてきた、はるかに基本的な相違があります、とフィッシャー氏は話す。

まず第一に、男性と女性とでは、考え方が異なる。そのことは、他の多くの研究と同様に、脳のスキャンで立証される。

概して女性の方がどちらかというと多くのデータを集め、状況を考慮し、直観力があり、相手の身になって考える心に富み、より長期的な視点で考える。フィッシャー氏はそれを「ウエブ思考」と呼ぶ。

一方、男性の方は、どちらかというと集中的で、直線的な思考をし、ルールと短期「ステップ思考」に集中する。

男女差を生む原因

男女の思考の差はテストステロンのせいだ。母親の子宮の中で胎児の脳が発達する時から、テストステロンのレベルが高ければ、その後の人生では細かな点に注意を集中するようになる。

さあ、手を持ち上げて掌を見て。薬指が人差し指より長いですか? もし薬指の方が長ければ、テストステロンが高レベルで分泌されています。

男性であれ女性であれ、分析的な思考をする人(あるいは非常に音楽的才能に恵まれている)の可能性があり、薬指の方が短ければ、長い人よりも相手の身になって考える心に富んでいることが分かる。そして男性が大人になるのには、多量のテストステロンが役に立つのだ。

証拠ですか? 女性の書いた映画の脚本は、男性の書いたものよりも込み入っていて、結末が曖昧だということが研究で明らかになっています。

男性医師は病気とその治療に注意を集中させ、女性医師は、もっと全体的なアプローチをとる。

長期的視点に立った思考をするので、どちらかといえば女性は投資家として優れている。

ベッドインにも当てはまる真実よ、とフィッシャー氏は語る。男性は自分のしていることの方に集中しがちですが、女性は気を逸らされやすいのよ、というと、聴衆からはちょっとまごついたような笑いがこぼれる。

また男性は、年をとるほどテストステロン・レベルが低下して、脳の働きが違ってくる――他人の苦境に、以前よりも同情を示すようになるのだ。

それにしても、なぜ違ってくるのでしょうか? そうですねぇ、長い間にわたって、男性は狩人だったので、注意を集中させる必要がありましたからね。

対照的に女性は、子供たちを育て上げるなど、はるかに多様な仕事にたずさわった(女性の方がおしゃべりなのはこのせいかもしれない、とフィッシャー氏も考えている。言葉は子供たちを管理する重要な道具だ)。

ビジネスでの事例

では、こうしたことすべては、ビジネスリーダーにとって何を意味するのか?

女性の長期的視点に立つ思考と男性の短期的視野を結びつけること。

そして異なる思考は、同時に非常に異なる行動を生むということを心にとめておくこと。

男性は、どちらかといえば地位や序列で考えるが、女性は序列のない方を好む。

男性は視野狭窄になる可能性があるが、女性は核心をつかみ損ねるかもしれない。

攻撃されて、立ち向かうのが難しいと気づくのが女性ならば、撃退して他の男たちの尊敬を勝ちとるのが男性だ。

女性は謝っても、本当はすまないと思っていない。が、男性にとって謝るということは自分の立場の低下に気づくことで、深刻な問題だ。

フィッシャー氏は次々に例をあげ続けるが、言わんとするところは明らかだ。

管理職は、男性と女性とでは行動が異なること、そして互いに補完し合うことを自覚しなければならない。

男だけ、あるいは女だけのチームでは、歩かないで片足飛びをするようなものだ。

女性の地位が再び上昇しているとき、私たちは「百万年前のライフスタイルに向かって前進する」のです、とフィッシャー氏は語る。

***以上***

 うーん、おばさんの話題とはちょっと違いましたね。
(申し訳ありません。外出前に慌ててアップしたので読みづらかったと思います。少々手直しをしました)。


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 Luxemburgさん、拍手コメントをありがとうございます。
 中曽根さんあたりから、すべて演出ですか!? たしかこの方をプロデュースしたのは、劇団四季の浅利慶太氏でしたよね。そして橋下氏は芸能事務所タイタンですか。

空気を読むに敏な人

「冗談」みたいな選挙が、「悪い冗談」みたいな結果になってしまいましたね。

 ああ、選挙は人気投票か、とため息をつきながら、とにもかくにも「変化」を望んだ府民が多かったのだろう、と思いました。

 何かやってくれそうな期待感がそれを後押ししたのかな、とはたから見て感じていますが、どうなんでしょう。

 空気を見るに敏な人。
 自分が何を求められているか掴み、その役柄にうまく乗ってこられたからこそ、タレントとして成功したのでしょう。
 
 立候補を決めてさっそくチャパツを黒髪に直し、濃紺スーツに着替えるなど世間の空気をキャッチする現実感覚を持っている人ですから、府知事の“役割”をどうこなすか、橋下氏に票を投じた人も投じなかった人も、当然しっかり見ていく必要がありますね。

 この人の当確が出たとき、少々白けた気分で見たフーテンの寅さん。
 画面に漂う“情”の濃さを眺めながら、こうした人の心に分け入っていくと支持が得られるのだろうか、という疑問が頭をよぎりました。
 でも、これって、70年代だものね、当時は庶民が今よりずっと元気だったし、街も猥雑だったし。何より、エネルギーに満ちていたものね……等々ひとりごと。

 エネルギーに引き寄せられた、磁力に引き寄せられた、そんな場面を昨日の大阪に描いてみましたが、どうなんでしょう。

 分別くさいことは要らない! 元気であればいい! なんて声が聞こえてきたような気がします。

「まちづくり」といえば、街に活気を呼び戻そう、街を元気にしよう、というかけ声が聞こえてきます。
 街の元気も人の元気も奪っておいて、その上で、エネルギーに餓えた人びとに幻想を振る舞う……そんな高度な作戦が実行中なんて考えたくありませんが。

 元気なだけで、威勢だけでものごとが進んでいくならば、知恵も良心もいりません。
 でも、威勢の良さに乗って、ジャンプすることを選択したんでしょうね。 

 不安と心配を振り切って、やらせてみようと知事を選んだ府民のみなさんが、その声をしっかりと行政に届け、その目で行政の言うことすることを一つ一つ見ていきますよう、という願いが空しくなりませんように!

 行き着くところまで行くだけかな? と、ちらっと不安が頭をかすめますが。

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 JAXVNさん、bronksさん、拍手コメントをありがとうございました。
 JAXVNさん、そのまんま氏の当選も、この人の当選も、“仕掛け”になりましたね。
 bronksさん、「信」という言葉も、橋下氏にあっては羽根のように軽いですね。

冗談みたいな選挙

大阪府知事選がもう明日に迫っています。
 事実上、橋下・熊谷ふたりの争い、というところですね。

 ここに来て、いわゆる有名人が応援に駆けつけているらしいのですが、今日26日は宮崎の東国原知事が援軍に入っていることでしょう。かねてから噂のあった丸山和也氏も個人演説会で登場したそうですね。

 東国原知事は、改革派知事が結集した政策集団の広告塔という大きな役目を背負ったばかりですが、ここにきて底が知れたのではないでしょうか。
 もともと感性の面で橋下氏に近いものを感じていました。先入観で見てはいけない、と思っていますが、東国原氏については予想通りです。昨年の徴兵制発言に、彼のスタンスがよく表れていました。

 就任から1年ということですが、これからますます知事の行動が有権者の願いからずれてくる場面が生じてくるのではないでしょうか。広告担当でいる限りはうまくいくのでしょうが。

 熊谷氏の応援は誰かと思ったら、ちょっと驚きました。
 藤田まことさんと西郷輝彦さんだったというのですから。

 藤田まことさんといえば必殺仕置き人、ということらしいのですが、長じてテレビをすっかり見なくなってしまった私は1度もその番組を見たことがないので、なんといっても中学生時分に見た「てなもんや三度笠」です。
 
 この藤田まことさんの言葉、「幼稚園から急に大学に入ったら困る。物には順序がある。もっと勉強して知事選に出なあかん」とは、言い得て妙。

「懲りてるんですわ。ノックさんで。タレントさんを知事にするのはやめましょ。若い彼が知事になって何か起きた時に責任とれますか」
 
 とも言われたようですね。

 西郷輝彦さんの言葉は、「冗談みたいな選挙やってるな」でした。

 若さ以外に光るものがあって若さが力を発揮します。ましてや知事です。若さとタレント性だけでこなせる職務ではないでしょう。

「チャパツのフーウン児」という役割をテレビ局から与えられて、期待に沿う以上に世間の耳目を惹く言動をし、それで名を売ったわけでしょう?
 テレビの世界でフーウン児を演じたけれど、“うつけ”を演じただけで“風雲児”ではない。
 本人もそのあたりを承知していたのかもしれませんが、演じているうちに分からなくなったとか?

 ノックさんに懲りた府民の方々が、また同じ轍を踏みませんように!

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 愚樵さん、kimera25さん、拍手コメントをありがとうございました。

道路行政で税を吸い上げる仕組み

国土交通省道路局は現代の『関東軍か』」と喝破するのは、独立系メディア「今日のコラム」の青山禎一さん。

 巨額の特別会計を使って不要な道路やダムを造り続ける国土省道路局や河川局を、政府や議会のいうことに耳も貸さずに暴走してあの満州国を作り上げた関東軍のようなものである、と言っている。

 もともと日本道路公団、地方道路公社等の一般有料道路については償還満了による無料開放などとすることになっていたのが、全国プール制合併施行方式の導入でいつまで経っても高速道路使用料は無料にならず、世界一高額になっている。

 青山さんが指摘するのは、暫定税率延長で問題になっている道路特定財源ばかりではない。

 国と地方とを問わず、1990年代後半から特定財源と一般財源が等しくなっている点だ。
 
 国費の他に、自治体が負担する一般財源が多くなっているという。
 高速道路本線以外のとりつけ道路については、地方が負担する道路財源が大部分。
 なるほど、そこでどんどん県債や市債やらの地方債が発行され、自治体の借金はますます膨らむということになる。

 そういえば、福岡県の麻生知事が懸念するのもそのことだった。
「過去、道路整備のために発行した県債の返済額は毎年500億円程度あり、最優先で道路特定財源を充てている」
「暫定税率が廃止されると返済が出来なくなり、地方財政が危機に陥る」等々のように。

 ふううむ、こうして地方はがんじがらめになっているんだよな。まるで匕首をのど元に突きつけられているみたいに。米空母艦載機の移転を拒んでいる岩国と変わらない、と思わず納得。

 たとえ国や自治体が倒産寸前になっても、道路局や河川局は道路やダムを造り続けるのではないか、と青山さんは言い、このシステムを支える政・官・業の利益配分のトライアングルに学会、報道が加わって政・官・業・学・法現状追認のペンタゴンを形づくっていると語る。

 そこで例に挙げられているのが、東九州自動車道の椎田南TC~宇佐ICの28.3キロ。

 この話を知ると、ほんとうにイヤになる。どうしようもない政治家たちを戴いているのが、ほんとに恥ずかしくなる。

 豊前市に12ヘクタールに及ぶ優良で広大なみかん園のど真ん中を東九州自動車道が通る計画になっているそうだ。70m超の幅で数百mにおよぶ道路がみかん農園の中を突っ切ることになる。
 
 事業者側の計画にある路線の多くが優良な農地で、集落、民家のある場所だった。おまけにインターチェンジ予定の所には最近になって住宅が建設されたという。

 最近はこのような手段で、用地補償費や工事費をつり上げるのだそうだ。

 少し山側に移せばトンネルの必要もなく、大気汚染や騒音の影響による被害も激減し、総工費も1/2~1/3ですむというのに。

 そしてこの地は自民党の山本幸三衆議院議員、松山政司参議院議員の選挙区であり、すぐ近くの選挙区には古賀誠・麻生太郎・山崎拓といった自民党のいわゆる大物議員がひしめきあっている。

「巨額の公共工事が地元の土建業者を潤し、<里地>の優良農地や民家を貫通させることで多くの用地買収費を地元に落とすというからくり」

 これでは、国民の懐から金をむしり取り、農地を荒廃させて産業をつぶし、環境を破壊するのを、この国の指導者たちが率先してやっているようなものではないか。

 詳しい話しは是非青山さんの今日のコラムをお読み下さい。

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巨額道路予算に群がるのは?

luxemburgさんに教えてもらいました。山崎養世さんいろいろ書かれています。

 ガソリンなどからの財源が9兆円超、高速道路から2兆5千億円、合計で12兆円ほどの日本の道路予算は、英国の17倍、ドイツの4倍等々で、

イギリス+ドイツ+フランス+イタリア≒日本×1/2

 
だそうです。

 では日本の道路事情は英国の17倍、ドイツの4倍いいかといえば、とんでもない。
 いくら何でもこれはひどすぎます。

 巨額の道路予算にはどんな仕組みがあるのか、道路行政に対する国民の不信には根強いものがあります。何かある、と感じています。
 でも選挙になると、道路利権を手中にしてきた政治家たちの言い繕い、甘言にコロリとだまされてしまう。甘言ならまだいい、昨今は脅しですから。
 暫定税率が維持できなければ、福祉予算が危なくなる、といってますよね。

 道義も節操もない道路利権にしがみついてきた政治家たちは、なんとしても自分の勢力範囲を守りたいのでしょう。
 
 国土交通省は、運輸省と建設省、さらに国土庁と北海道開発庁という強い利権をもつ省庁が合併してできたため、強大な利権に依存しているといいます。
 
 省庁再編のデザインを描いた江田けんじさん自身がそういっています。

 4省庁合計の課の数は26課、15%削減できたものの、なぜ か、予算は昨年を9%上回ってしまった、というのが再編の結果できあがった国土交通省。
 
  初代の大臣の扇千景は、女性で、かつ小政党(保守党)所属(当時)だったため、利権絡みと勘ぐられないための人事だったとか。

 その後石原伸晃(清和会)から北側一雄・冬柴鐵三の公明党に権限が移って3年と5ヶ月。
「クリーン」を標榜する公明党も、この国交省の利権に食い込んだ可能性は大いにあります。

 昨年11月、国交省は、2008年度から10年で68兆円以上の道路事業費が必要とする中期計画素案を発表しました。
 冬柴国交相はこの道路事業費を見直す考えはない、と言いはなったのは記憶に新しいところ。
 
「事業費の内訳は道路整備費が65兆円で、高速道路料金下げの原資など道路関連が3兆円以上。国が負担、補助する道路事業の合計額で、地方単独事業は含ま ない。このうち国の支出分は計35兆5000億円。今後10年間の国の道路特定財源の税収は31兆―34兆円の見通しで、特定財源をちょうど使い切る計算 だ」(NIKKET NET)

 私が“無節操だ”、というのは、そもそも自公政権が、取りやすい所からとる税を無原則に維持しようとするからです。
 一度食らいついたものは離さない。おお、luxemburgさんが、「スッポン自民党」というのはそのためですか! ならば、“スッポン自民・公明”ということになりますね。

 暫定税率をズルズルと延長するのではなく、原理原則に戻って一度廃止する。その上で、私たちの国土づくりをどのように進めていくか構想を練り直し、道路行政を考え直す。それが必要でしょう。

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 brobksさん、拍手コメントありがとうございました。こんなハリボテポピュリスト・ハシモトなんぞに騙されないでください!! という気持ちは私も同じです。

暫定税率延長のおかしさ

今日の朝刊。
 連日不愉快な記事が多くて、家人が取ってきたものが目に入るたびに胸が痛くなります。

 今日真っ先に目についた記事は、毎日・朝日共に暫定税率もの。

 地方政界とメディアを巻き込んだキャンペーンか? と一瞬思ってしまいましたが、中央から檄が飛んだとか、そうかもしれないし……自公の支援を頼りにする知事が自発的にしたものかもしれないし……メディアの自主的キャンペーン参加かもしれないし……。

 とにかく何としても税源を手離したくない、そのためには何でもする、という政府の姿勢がよく見えます。

 昨晩のテレビでも県知事が暫定税率を廃止したら困る、と語っているのが大きなニュースになっていましたから、おや? とは思っていたのですが。

 福岡県は326億円の減収。福岡市は約175億円、北九州市は約115億円の減収。

 これについて、「このまま廃止されると影響はあまりに大きい。公共工事の見直しは必要だが、廃止には基本的に反対」、という福岡市長の言葉を伝えながら、こうした減収分を「国直轄事業の地方負担金の減額や、地方が本当に必要な道路を造ることで圧縮する」という民主党の主張にもふれていたのが毎日。まあ、「ふれていた」という程度ですが。

 これに対して「知事『案になってない』」という見出しで民主党案に怒る麻生知事の言葉を、グラフを使って説明しているのは朝日。
「暫定税率が廃止されると(県債の)返済が出来なくなり、地方財政が危機に陥る。道路の維持、補修も極めて難しくなる」という知事の言葉を紹介しています。

 で、もう一度、昭和48~52年度の道路整備五ヵ年計画の財源を確保するために昭和49年度から2年間の「暫定措置」として実施された、その後も延長、延長で適用されてきた暫定税率についておさらいをしてみます。

 国交省のHPには、

「立ち遅れた道路整備を推進するため、本則税率を引き上げ、揮発油税で2倍、自動車重量税で2.5倍などの暫定税率とされており、それらが国と地方の道路整備のための財源となっています」

 とあります。

 道路整備の実例は、国土交通省道路局こちら(2006年度分)で見られます。
 面白いのが、「地域別索引」とは別に、「効果分野別目次」の項目があること。
 もともと道路行政に対する不信には根強いものがありますから、「時間の短縮や産業や地域の振興、安全な交通の確保」などの効果を訴えて有権者~国民の理解を得る、ということでしょうか。

「農林水産業の振興」の項目には、
平成16年4月開通の四国横断自動車道・松山自動車道について「かつお水揚げ四国一の深浦漁港から大都市圏へも翌日出荷」と謳われています。 
 なるほどなあ、開通前に比べ開通後は東京・大阪両市場への出荷が約3倍になっています。
 じゃあ、
水揚げ高そのものが3倍になったとも考えにくいから、2倍に当たるものはこれまでどうしていたんだろう? 

 もし水揚げ高が3倍近くになっていたとしたら、これはこれで資源として別な問題がありそうだし……などと疑問が湧いてきますが、実際どのような事情になっているのか分かりません。
 でも、大都市と地方を結ぶ道路網の一つの姿が浮き彫りになっているのは分かります。 
 都市へ都市へ、東京へ、と草木もなびくようにように、人が、産物が、富が吸い上げられていく私たちの国の構造がよく表れています。

 道路整備の問題の前に、私たちの国土をどのような姿・形にしていくか、というもっと大きな問題が横たわっているのではないかしら。

 また現在、近年の公共事業を圧縮する予算編成の概算要求枠のため、

「道路予算も税収入を下回る規模に抑制され、その余剰分が『一般財源』や『使途拡大』に回されている。今年度予算では一般財源が1800億円、それに使途拡大などを合わせると約6100億円が、本来の目的外に使われている」

 ということになっているそうです(「単眼複眼」)。

 さらにこれがゲンダイネットにあった「国交省職員の福利厚生に充てられた約5100万円」も加わり、「目的税」あるいは「道路関連の特定財源として用途を限定されている」にもかかわらず、いつのまにか筋違いの所に使われています。他にもまだありそう……。

 なにか、こんなことが多すぎます、この国の政治には。

 道義も節操もなく、既成事実を積み上げて自分の所に利益誘導してくる要人が跋扈しています。それでいて、人には道徳やら倫理やらを要求してくるのですが。

 ここにいたって業界団体も声をあげたようです。
道路整備以外に使用するなら暫定税率は直ちに廃止すべき」と緊急声明を出しています。

 最後に白川さんの「永田町徒然草」から。

ガソリン税の暫定税率を維持することは、地方には絶対に必要だという人たちに申し上げたい。もう一度ガソリン税というものを勉強してほし い。ガソリン税という税金はない。ガソリン税というのは、ガソリンに課税される揮発油税と地方道路税を合わせた税の通称である。揮発油税は国税として全額 が国土交通省に入る。地方道路税も国税だが、全額が譲与税として地方に譲与される。地方はまだまだ道路整備が必要だというのならば、この地方道路税の比率 を多くすることである。ガソリン税の暫定税率を廃止しても、地方の道路財源は十分に確保できるし、かえってヒモ付きでないでない道路財源を手にすることが できる。
 

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 喜八さん、ヘリオトロープさん、わこさん、愚樵さん、拍手コメントをありがとうございました。
 喜八さん、言葉も軽い、言動そのものが軽いんでしょうね。
 ヘリオトロープさん、橋下氏が活躍をしていたグレー金利で取り立てをする会社というのが、わたしが書きました商工ローンです。
 わこさん、「物はあるのだから分配さえ上手く行けば皆幸せになるのでしょうに」に同感。
 愚樵さん、過疎地の車や道路の問題、重たいですね。

素朴な疑問

ごくごくど素人の、はたから見た疑問です。

 ひとつは米国初、アメリカ大手金融グループが巨額損失を出し、世界の株価が下落するなど、底なしの様相を見せるサブプライムローン問題。

 ひそかにここ数年愛読しているカトラーさんの所でも、昨年とりあげられていました。

 低所得者層を対象にした住宅融資で、その焦げ付きが急増しているというサブプライムローンがいったいどんなローンかというと、借りた当初は年5~6%の金利が、数年後には10%を超える高金利になるのだとか。

 30年近く前に住宅ローンを利用したわが家としては、1千万単位のローンを組むのにどれだけの利子が付いてくるか、コンピューターに打ち出された月々の返済額を見てうんざりした記憶があります。当時は住宅金融公庫の金利が5.5%だったでしょうか。利子分だけでも何年も返していたのではないかしら。
 
 あの金利が、借りて数年後には10%を超える高金利になるなんて! 信じられない、という気持ちです。

 なんでも「米住宅企業監督局によると、全米平均の住宅価格は00年~03年まで前年比6~7%の上昇率だったが、04年第3四半期から06年第2四半期まで、前年同期比10%を超える上昇を続け」、「住宅価格は値上がりし続けるという根強い『土地神話』がある」のだとか。
「ローンの焦げ付きが増えて、06年12月以降、サブプライムを手がけていた中小ローン会社約20社が経営破たんした」らしいのですが。

 それにしても、それにしてもですよ、ローンというのは借金で、金利が10%ともなればどれだけ返済が大変なものになるのか、考えなかったのでしょうか?
 専門家が聞いたら吹き出すような疑問かもしれませんが、貸す方も借りる方も、なぜ融資可能という判断をとったのでしょうか? 

 とにかく貸す方も借りる方も値上がりを期待して融資・購入したらしいのですが、値上がりしたらうれしいなあ~ → 値上がりしてもらいたい → きっと値上がりする → 値上がりしろ、という具合にどんどん気持が傾いていったような趣がありますね。
 可能性としては、値下がりすることも考えられたのに。

 よく分からないけれど、景気が良くなるためにはみんながどんどん買い物をしなければいけないらしい。それで私たちはいつも買い物をせかされているわけです。
 かくいう私も買い物が大好き。もちろんこんな場合の買い物は、生活必需品ではありません。贅沢品とまではいかないけれど、なくても別に困らないもの。でも、買うとうれしい、楽しい、というもの。で、買うとうれしいけれど、無駄遣いだったかな? とチラッと反省をしたりします。

 だいたい一昔前の日本人は、節約こそ美徳でした。
 でもそんな美徳が世の中によく浸透すれば、当然景気が良くなることは望めないのでしょうね。

 おまけに、たとえばセレブを手本に、女性たちを消費に誘う企画だって、世にごまんとあるでしょうし。
『家庭画報』という雑誌も、その手のもので主婦向けです。2月号の記事の一つは、「美しさ際立つ、頂点のジュエリー」「目もくらむほどの眩い世界に、しばし身を委ねてください」とあります。

 ふむふむ。
 
 まあ、こうした言葉巧みに消費へと誘う文言は世に溢れています。

 で、大量生産、大量消費のかけ声とともに消費が美徳、という価値観が浸透してきたのがやはり高度成長期以後でしょうか。

 今、わが家はもので溢れかえっています。
 歳をとったらシンプルに生きたい、という願いとは裏腹に、何十年もの間買いだめしたもの、人からいただいたもの等々が、所狭しと並んでいます。別に今必要で買わないといけないものなんて、それほどないんですよね。今あるもので間に合うんです。

 大勢がそう考えたら、景気は良くなりそうにありませんね。
 それを考えると、景気は良くならないといけないものなのか?
 経済成長率は常にプラスでないといけないのか?

 そうでもないんじゃないか、と思うのですが、いかがでしょうか。

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こんな男かな、橋下徹って

大阪府知事選、手元の毎日、朝日の両紙を見ると、

 毎日:橋下氏(自民府連推薦。公明府本部支持)がリード
    熊谷貞俊氏(民主、社民、国民新党推薦)と梅田章二(共産推薦)が追う

 朝日: 橋下氏やや先行、熊谷氏が激しく追い上げ、梅田氏は浸透しきれていない

 橋下:自民・公明支持層の7割、無党派層の4割、民主支持層の2割に食い込む(毎日)
    自民支持層の7割、公明支持層をほぼ固め、無党派層からは半数を超える支持(朝日)
                                  
 熊谷:民主支持層の6割を固めたが、社民支持層と無党派層への浸透は2割にとどまる(毎日)
    民主支持層の6割をまとめたが、無党派層への浸透が3割にとどまる(朝日)

 梅田:共産支持層の8割を固め、社民支持層の2割からも支持(毎日)
    共産支持層をほぼ固めたものの、無党派層などへの支持が広がっていない(朝日)

 という情勢になっているそうです。

 橋下氏は20~30代の支持が6割と高く、女性の支持が厚く、熊谷氏は高年層の支持が高く、60代以上では橋下氏と拮抗しているのだとか。

 あれれ、「こんな危なっかしい人物には推薦も支持も出来ないということになったが、府連としては、自民党とのつきあいで支持だけははだした。しかし、推薦とは天地の差ぐらい、動きがちがう」という公明党関係者の話が漏れ聞こえてきてましたが、それでも橋下氏は公明支持層の“7割”とか“ほぼ”とかの程度には支持を固めているのでしょうか。

 で、気になったのが、「公明党が大阪市長選ボロ負けに次ぐ決定打を避けて政党隠し作戦をしようとも、実質公明党支持」なのだ、という門真市議戸田ひさよし氏の指摘。

「政党隠し作戦」といえば昨年の山本一太氏がとったことが記憶に新しいところ。
こんな危なっかしい人物には推薦も支持も出来ない、という言葉も、裏を返せば「政党隠し」ということ? う~ん、油断も隙もない。

「橋下氏は幅広い支援が得られる。私たちは後ろから応援するのが戦略上はいい」

 と、自民党の菅義偉選対副委員長は語ったらしい。つまり、党本部レベルの推薦を見送った与党は幹部の応援演説は控える。それでも、大丈夫。かえってその方がいい、という判断なのでしょうね。

 子育て世代に集中投資する方針を示して「高齢者の予算が減るかもしれないが仕方ない」と発言していた橋下氏は、「試算したところ、高齢者政策を削らなくてもいいことが分かった」と修正したらしい。

 ちょっとどころか、かなり姑息な修正。
 でも有権者はそのあたりをきちんと見ているのかな、と思いました。つまり、修正前が橋下氏の本音であると。
 それに、なにかと子どもと妻に気を遣うところが、女性の支持を受けているのかな?

 出馬会見の時はサングラスを外して黒髪、濃紺スーツ姿でしたが、高齢者予算減額発言の撤回といい、この良い子姿の会見といい、変わり身の速さには驚きました。
 もしかしたらテレビでの過激発言は受け狙い? とも考えましたが、本音もかなり入っていそうですし、とっぴな発言からは誠実さのかけらも感じられません。

「これまでの生き方は品行方正ではない?」という質問に対しては、「若いころのやんちゃ事を隠すつもりはない」とか答えたらしいけれど、“やんちゃ”といえるレベルの話しではないと思う。

 奇をてらうような発言、コメントは、タレントとして人目を引こうとすることが動機かな、と思ってます。
 もっとも、奇をてらう前のそもそものスタンスが、好戦的・攻撃的。
 そこへきて、タレント業で名を売るテクニックを学習したのかな。

 それに、出馬会見の時のように極めて現実的な対応を見せて、計算高さ炸裂!

 40%とか29%とかの金利を取った悪名高いアイフルの子会社「シティズ」の顧問弁護士をして、被害者の会や被害対策弁護団を相手に負けなしの8年間だった、とテレビ番組で自慢そうに言ったみたいですね。

 僕ってゆうしゅう~、と言いたそう。なんだか世間をなめてませんか。
 
 そんな男かな、橋下徹って。

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元エコノミック・ヒットマン、ジョン・パーキンスさんのHP

『エコノミック・ヒットマン』の著者、ジョン・パーキンスさんのHPがありました。

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 Dedicated to Changing the World です。

 なお、私のエコノミック・ヒットマンに関するエントリーは以下の通りです。

エコノミック・ヒットマン

優越感と選民感覚 日本会議 エコノミック・ヒットマン

権力を持つものはすべて買収しやすい……エコノミック・ヒットマン

友人はアルカイダ:ブッシュエコノミック・ヒットマンになるためには、欲求不満が、そして野心が必要です。

戦争は経済活動の一つなのか

伝統と新自由主義

元エコノミックヒットマン語る

働けば働くほど、他の誰かが儲けている   

   
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働けば働くほど、他の誰かが儲けている

家人のつけるラジオで、たまたま大田経済相の演説が耳に入ってきました。
 
 か細い上ずったような声にびっくりしましたが、言ってる内容は“いかにも”なもの。

「世界の総所得に占める日本の割合は2006年、24年ぶりに10%を割り、1人当たりGDP(国内総生産)はOECD(経済協力開発機構)加盟国中18位に低下した」

       ↓
「もはや日本は『経済は一流』と呼べない」
       ↓
   改革が足りないからだ

 というように結論していました。

 むごいなあ。
 こうした結論が酷いだけでなく、この女性大臣の存在感のなさ、風貌と声の痛々しさもまた酷い。本当にそう信じているのだろうか、という疑問が頭をよぎります。
 単なる操り人形なのかな?
 それとも見かけとは違って、ほんとうはもっとずっとしたたかなのかしら?

 私も含めて年輩の人間には、60年代の高度経済成長の過程で所得は倍増し、生活がどんどん豊かになっていった記憶が強烈に残っています。
 3種の神器といわれた電化製品がどこの家庭でも当たり前になり、一億総中流といわれるようになったことも。

 同時に輸入農作物の価格も自由化でどんどん安くなって、憧れのバナナも身近なおやつになっていきました。。
 東京オリンピックのあった64年にはレモンが自由化されたわけですが、当時ずいぶんと話題になりました。週刊誌のグラビアには、パックでもしているのか、顔にレモンの輪切りをたっぷりのせている写真が出ていて、日本人も贅沢になったなあ、と実感したものです。

 アメリカのテレビドラマで知った豊かな生活を次第に自分たちも味わうようになってきたのが70年代、80年代、といったところでしょうか。
 
 でも今の時代、どうもそううまくはいかないぞ、ということを私たちは経験してきました。
 それを経済の専門家はどう説明するのか知りませんが、私たちがこの目で見たり聞いたりしてきたことは、働いても働いても貧しさから抜け出られない人たちがすごい勢いで増えてきたこと。
 同時に自殺者もホームレスも激増したこと。

 働いても働いても貧しさから抜け出られないということは、同時に、働けば働くほど他の誰かが儲けている、ということではないか、と思うようになりました。

 かといって働くのを止めれば、即、死につながりかねない。細くてもなんでも、命をつないでいこうと思えば働き続けるより道はない。
 
 こうした構図が地球規模でできあがっているのがグローバリズムではないかしら。
 
 働けば働くほど、生産すればするほど、他の誰かが儲けている。

 これが端的に表れているのが、キャノンをはじめとする大手メーカーで問題になった偽装請負などでしょう。 国外に目を転じれば、前エントリーでとりあげたエクアドル等の問題があります。

 エクアドルの雨林から算出する原油100ドル当たり、石油会社の取り分は75ドル。
 残りの25ドルのうち、4分の3は対外債務の返済。
              4分の1の大半は、軍備をはじめとする政府支出。
 公衆衛生、教育、福祉等に使われる資金は2.5ドルだけ。

 ただしこの数字は『エコノミック・ヒットマン』が書かれた2004年以前のもの。
 エクアドルも、いつまでも黙して耐えているだけではありません。

 資源国有化の動きがエクアドルにも波及し、2006年にはエクアドル政府は米石油大手との契約破棄をして接収したり、外資企業に対して石油による利益の少なくとも50%をエクアドル政府の取り分として納入する、などと定めています。

「逆襲」という言葉が思い浮かびます。

 これに対して、「米専門家らは原油価格の高騰を背景に資源を戦略利用する発展途上国の動きに警鐘を鳴らしている」のだとか。

 私たちの国はいったいどうなるのかしら?
 
 郵政問題、防衛問題、基地問題、エトセトラ。
 アメリカとの歪んだ関係は、アメリカにとっても日本にとっても不幸だ、と思うのですが。

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 JAXVNさん、愚樵さん、すずめさん、ヘリオトロープさん、拍手コメントをありがとうございました。

JAXVNさん:考えてみれば、小泉元首相が「保守」と言われ「保守派」が支持する、ということ自体矛盾していると思います。あれだけ「改革」を連呼している人がなぜ「保守」なのでしょうか?そのことをなぜ「保守派」は問題にしないのか不思議です。

愚樵さん:つねづね思っているのは、伝統という言葉を右派の専売特許にさせておくべきではないのではないか、ということ。護憲を主張する左派も、もっと「伝統」と向 き合う必要があるように感じます。私見ですが、日本人の「伝統」と9条を支持する心情との間には親密な関係があるように感じています。

すずめさん:福祉や環境問題を語ると共産主義だ・・・とはビックリする考えですね。福祉や環境問題では、北欧の国家政策をもっと勉強したいと思っています。

ヘリオトロープさん:最近彼らの言う『日本の伝統』とは姥捨て山や口減らしの伝統のことかな、と思います。

 等々のコメントをいただきました。

 また近いうち、リベラルと「伝統」「保守」とについて考えてみようと思います。

元エコノミック・ヒットマン 語る

  貴ブログ愛読者さんから教えて頂きました。

 デモクラシー・ナウに『エコノミック・ヒットマン』の著者ジョン・パーキンス氏が出演されていました。                              貴ブログ愛読者さん、ありがとうございました。
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エコノミック・ヒットマンが語るアメリカ帝国の秘史  ―経済刺客、暗殺者、グローバルな腐敗の真相です。


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伝統と新自由主義

「世界の全人口のうち、最も裕福な国々に住む上位5分の1の層と、もっとも貧しい国々に住む会5分の1の層との所得を比較すると、1960年には30対1だったが、1995年には74対1にまで格差が広がった。にもかかわらず、世界銀行やUSAID、IMF、国際「援助」に関わるその他の銀行、企業、政府は、自分たちは立派に役目を果たしており、状況は改善しつつあると、私たちに語り続けている」

 とは、『エコノミック・ヒットマン』の中の著者ジョン・パーキンスの言葉。

 1995年が74対1ならば、それから10数年後の今は、さらにこの何倍も格差は広がっているだろう。

 *なお、USAIDとは米国国際開発庁(U.S. Agency for International Development)の略。
 日本ではほとんど知られていない組織ですね。

 そもそも社会主義が内部から崩壊したのであって、けっして資本主義の勝利だったわけでないのに資本主義が勝利したと勘違いしたことから米国の、そして新自由主義の暴走が始まった、という寺島実郎さんの言葉を思い出そう。

 グローバリズムの合い言葉で新自由主義の嵐が吹きすさび、“自由競争”のかけ声で新たな秩序ができあがる。

コーポレートクラシーは陰謀団ではないが、そのメンバーたちは共通の価値観と目標を持っている。コーポレートクラシーのもっとも重要な機能のひとつは、現状のシステムを永続させ、恒に拡大し強化することである

 とはジョン・パーキンスの指摘するところだ。 

 ふとここで、妙なことに気がついた。

 保守を標榜し伝統を重んじる日本会議の草の根会員やその考えに共鳴する人が、格差や自由競争を声高に肯定することだ。
 いい悪いは別にして、人間は平等じゃない。だから格差があって当然だ、と主張する。 
 保守を標榜し伝統を重んじるものが、新自由主義を是とする。

「平等」とか「平和」とかは共産主義の象徴として目に映るらしい。
「平等」と「平和」は共産主義だからダメだ、と。
 だからその反対の自由主義がいい、というとても単純明快な論理。自由主義がいいのだから、新自由主義はもちろんいい、ということなのか。

 もともと人間は平等じゃない、だから格差があって当然だ。
 弱肉強食で、弱いものが喰われる、ただそれだけのことだ。

 こううそぶいて新自由主義を肯定しながら日本の伝統を叫ぶのだが、あなた方の言う伝統は単なる明治以降の伝統ではないか、と言ったら、怒るだろうか。

 エクアドルではアマゾン川流域の石油目当てに米国の石油会社があの手この手で先祖伝来の土地から追い立てようとして先住民の生活を脅かし、その文化を破壊している。またエクアドル政府はそれをまるで支援しているように見える。まさに伝統の破壊だ。

 地球をグローバリズムの価値観で均一化し、一握りの富めるものとその他大勢の貧しいものを創り出す新自由主義は、まさに伝統破壊主義ではないのか。

 これに先住民の人たちは怒った。2003年、3万人以上のエクアドル先住民の代理人としてアメリカ人弁護士団がシェブロン・テキサコ社を相手に10億ドルの訴訟を起こしたそうだ。

 ついでにいえば、このシェブロン・テキサコ社の無法ぶりはエクアドルだけにとどまらない。
 自国アメリカの市民が親しんできた川を汚水の流れに変えてしまったことで、環境NGOにより訴訟を起こされている(こちらの記事)。

 さて前述のエクアドルでは、1968年にアメリカ、テキサコ社がアマゾン川流域に油田を発見し、今では国際融資によって13億ドルかけた5,000キロに及ぶ新パイプラインが熱帯雨林を破壊して建設されたという。
 
 油田発見以来、

 生活困窮者の割合を示す貧困線: 50% → 70
 不完全就業者、失業者の割合: 15% → 70
 国家の負債: 2億4000万ドル → 160億ドル
 最貧層のために配分される国家予算の割合: 20% → 

 という具合に、人々の生活は困窮の度合いを深めている。おまけにこれは、世界を眺めれば、ほんの一例にすぎない。
「エクアドルが対外債務の元金を返済するには、石油会社に雨林を売るしかない」という。
 熱帯雨林を売れば売るほど石油会社は儲かり、さらに自然破壊、先住民の文化・生活の破壊が進む。
 世界をグローバリズムの価値観に基づいて均一化する新自由主義は、まさに伝統破壊主義ではないか。

 私たちの国でも、70年代とコイズミ改革を経た現在を比較すると、興味深い数字が出てくるに違いない。

 で、話しを元に戻すと、福祉や環境問題を語ると共産主義だ、と一刀両断し、平和と平等をも否定する日本会議の考えに共鳴する人たちは、同時に「資本」という語が嫌いなようだ。

 経済で考えれば、共産主義の対義語は資本主義だと思うのだが、政財界から教育界、そして言論界の一つの極を率いる日本会議のリーダーたちは、資本主義という語は口にしないのだろうか。

 彼らは、日本のコーポレートクラシーの利益拡大のために伝統を引っぱり出してきただけではないだろうか、と思う。

 グローバリズムの一翼を担って儲けに預かろう、という資本主義的姿勢一辺倒の姿を見せないために、伝統! と叫んで保守を自認する人びとの支持をとりつけようというのかな?

 それとも、福祉を切り捨て、戦争も厭わず、自国の若ものを戦地に送り出すのもいっこうに構わない姿勢に対して、また自国ばかりか他国の人びとをも踏み台にしようする行為に対して罪滅ぼしの気持で、伝統! と大きな声を張りあげるのかな? 
 それにしては扱われる伝統があまりに意図的に選ばれているような気がするのだが。

 *追記;

 日本会議は日本の右翼運動の中核を成し、さまざまな団体がここから出てここに戻ってくるプラットホームのような所。伝統を守る、と訴えながらナショナリズムを鼓舞し煽っている。

 私から見れば、コーポレートクラシーが推進する新自由主義と、伝統、伝統と声高に主張するナショナリズムとは相いれない。
 でも実際にコーポレートクラシーを形成する人の一部と日本会議を引っ張っている人たちとが重なり合う。

 これはどういうことなのだろう?

 単に無頓着、という人もいるだろう。その代表がアベ晋三氏か? そのために国内の右派向けの言動と、訪米したときの発言、行動が矛盾したりする。ダブルスタンダードだ。

 無節操ともいえる。
 ナショナリズムは心情に訴えるところが多いし、誰でもが抱えるアイデンティティを求める心を刺激する。
 その上で、自身の生まれた環境から当然生じるコーポレートクラシーとしての自覚で、いとも簡単にナショナリズムと新自由主義は折り合い、自分の中で同居する。

 で、アメリカならこの新自由主義とナショナリズムは矛盾せずにすんなりとひとりの人間の中に存在するのだろうが、私たちの国の場合、グローバリズムの旗を振りかざしてアジアへ進出するときは問題なくとも、アメリカと向かい合ったときには、その矛盾が露呈する。
 
 それでいつか私は「引き裂かれる」という語を使った。

 桜井よし子氏ら日本会議の論客は、おそらくそのことを十分承知しているのだ。
 彼女自身は用意周到に十分注意を払って、自分の置かれた立場の上で踊っている。

 でも草の根会員にはその自覚はないのかもしれない。
 むりやり二つを結びつけるから、論理は飛躍し、暴言になるのかもしれない。
 
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戦争は経済活動の一つなのか

エコノミック・ヒットマン、飽きずに第6弾。

 1989年12月20日、第2次世界大戦後最大規模といわれる都市空爆がパナマを襲った。
 空爆を決行したのはいうまでもなくアメリカだった。
 
  81年におそらくジャッカルの手はずで乗っている小型飛行機が爆発炎上し死亡したトリホス大統領の後継者マヌエル・ノリエガは新パナマ運河建設計画を推し進めていたが、資金調達と建設に日本を頼ろうとしていた。
 が、ノリエガは「トリホスほどカリスマ性もなければ高潔性もなかった」。

 当時のアメリカ大統領はブッシュ・パパ。
 国務長官ジョージ・シュルツはベクテル社の元重役。
 元国防長官キャスパー・ワインバーガーは同社の副社長だった。

 ベクテルは数10億ドルのビジネスチャンスを逃すかもしれない……こうしてノリエガは「堕落と退廃のシンボル」として世界中に喧伝された。

 パナマ空爆について世界中の政治家、政府、マスコミが一方的なアメリカの行動を国際法違反だと非難した。
 我が日本政府はどうだったのだろう? 分からない。当時は第1次海部内閣だ。

 一方、日本のマスコミといえば、記憶にある限りでは新聞の片隅にアメリカ軍のパナマ侵攻が載っていたくらいだ。麻薬取引で腐りきったノリエガのパナマを懲らしめる、というような論調だった。
 私もそれ以上は何も考えなかった。

 アメリカのメディアも非常に限られた範囲でしか扱わなかったそうだ。
 当時の国防長官(現副大統領)のリチャード・チェイニーは死者の数を500~600人としたが、複数の独立系人権グループは、3,000~5,000人と見積もり、25,000人が家を失ったという。

 ノリエガは拘束され、マイアミに連行され収監された。昨年の9月9日に釈放されているはずだ。

 このアメリカの対パナマ政策について、菅原出氏の『外注される戦争』によると、元民主党政治運動家ジョン・レンドンが率いるレンドン・グループがプロパガンダを請け負い、麻薬取引その他の悪に手を染める腐敗した独裁者というノリエガのキャンペーンを行ったようだ。
 菅原氏はこのレンドン社を「戦争広告代理店」と呼んでいる。

 大統領になりたてのブッシュ・パパは、1,000万ドルの資金をパナマ反体制勢力に流し、ノリエガ政権を打倒させる秘密工作をCIAに命じた。で、これをCIAはレンドン・グループに外注した。

 さまざまな銀行口座やダミー会社を通じて「洗浄された」CIA資金がCIAの望む候補者陣営に流れ、そこからレンドン社に支払いが行われた。

 ブッシュ・パパの政権がパナマ侵攻を決めたとき、ジョン・レンドンと数名の従業員はパナマ市に軍用機でいち早く到着し、米軍侵攻の15分前にはパナマ入りをしていたという。

 アメリカの軍事行動を好意的に報じるように、パナマの反政府勢力のメディアを訓練する契約をレンドン社は国防総省と結んだ。
 米軍侵攻の一部始終はマスコミ、赤十字などの外部の眼から遮断され、中で何が行われたか明らかにされていない。
 このアメリカ政府の犯した罪を、アメリカ市民はほとんど認識しなかったらしい。レンドン社の手柄もあるだろう。

 さあ、これだけの悪事にブッシュ・パパやチェイニーは手を染めてきたわけだ。
 そしてまた同様のことをジュニアがチェイニーと組んでイラクでも行った。
 
 このブッシュ家、アメリカでは名家のようで、wikipediaによると女系の先祖がイギリス王室に連なる家柄なのだとか。典型的なWASPなんだろう。
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   ↑このレーガン政権のいたって脳天気な集合写真を見ると、この笑顔の陰でどんなことが進行していたのか、ゾッとするばかりだ(ブッシュ・パパの政権の写真をまだ見つけていない)。

 国を挙げて、というよりアメリカという国の政財界の指導者たちコーポレートクラシーが法を無視し、米軍が独立した一国を空爆して勝手に押し入ったこと、そのために多くの犠牲者が出たこと、その独立国の指導者を勝手に自国に連行して裁判をしたことなど、私たちの国のマスコミはどれだけ報じたか、政府はどれだけ抗議したか、なんとも心許ないのだ。

 追記: 日本がアブナイさんの所に行ってびっくり、唖然。

 14日夜から15日朝にかけて、東京の新宿御苑に、迎撃ミサイルパトリオット(PAC3)の装備の一部が運び込まれ、発射地点として適しているかを確認する実地調査が行なわれたそうだ。

 うまくアメリカのコーポレートクラシーの手に乗って、どんどん既成事実を積み上げている。

 日本会議派の方々は、草の根会員も含めて「平和」という言葉が嫌いなようだ。
 戦争したがる気持が一致して、こうした自衛隊の動きの加速に拍手を送るのだろうか。
 いつも不思議に思うのだが、年次改革要望書に怒っているのに、なぜアメリカの軍産複合体とコーポレートクラシーに絡んだこうした自衛隊の動きを容認どころか歓迎するのだろうか?
 
 草の根会員の一人ひとりがまさか戦争推進で儲けているとは思わないのだが、アメリカ国内のキリスト教原理主義者が南米で露払いの活動をして戦争協力したように、結局コーポレートクラシーが大儲けするのを後押しすることになるのを知っているのだろうか?
 (アマゾン川流域の原住民に対して福音派の伝道団SILは大航海時代のスペイン、ポルトガル並みのだましテクニックを使用し、そこにアメリカの企業が進出していった。アマゾン流域は石油の宝庫だ)。

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 わこさん、鍵コメさん、拍手コメントをありがとうございました。

 なお、鍵コメさんがおっしゃることは分かりましたが、私自身は氏の主張に納得しておりませんのでご了承下さい。

エコノミック・ヒットマンになるためには、欲求不満が、そして野心が必要です

1981年、ジミー・カーターからロナルド・レーガンに大統領が替わった(副大統領はブッシュ・パパ)とたん、中南米の二つの国で、アメリカの世界戦略から脱して独自の国づくりをしようと果敢に挑戦していた2人の大統領が事故死した。ひとりはヘリコプターの、もうひとりは小型飛行機の爆発で、「炎の中で命を落とした」のだ。

 エクアドル大統領ロルドスとパナマ大統領トリホスだ。
 トリホスは「ロルドスを賞賛して『兄弟』と呼び」、「アメリカにパナマの運河を放棄させて正当な持ち主の手に戻し」、「政治的信条の違いを問わずに難民を受け入れ、社会正義の代弁者としてカリスマ的な地位にあった人物だ」。

 ロルドスが国とアメリカの石油会社との関係をがらっと変えるような法案を通そうとしていた。

「石油会社は予想通りの反応を示した。あらゆる手段を駆使して対抗したのだ。広報関係者はロルドスを中傷し、雇われたロビイストは脅しと賄賂がつまったブリーフケースを携えて、キトとワシントンをくまなく歩いた。彼等は、現代のエクアドルで民主的に選出された最初の大統領を、カストロの再来のように色づけようとしたのだ。しかしロルドスは何ものにも屈しなかった」。

 石油会社と共謀している福音派の伝導団SILを追放したその数日後、ロルドスは命を落とした。

 5月にロルドスが死に、7月にはトリホスが犠牲になった。
 これについて、「私の現状認識は甘すぎた」と『エコノミック・ヒットマン』の著者は言う。
「ロルドスの死が事故でないのは、私には疑いようがなかった」。

 トリホスの死についても、「爆弾が仕掛けられていました。間違いなく爆弾があったんです」という証言があった。
 ラテン・アメリカでは、メディアも世間も、CIAの仕業だと信じて疑わなかった。 

 かねてより自分の仕事に疑問を抱いていた著者ジョン・パーキンスは、その前年の80年に辞職していた。10年の在職期間だった。

 アメリカの国益というより、会社の利益のためには何でもするコーポレートクラシーは、アメリカの政治家と密接に繋がっていて、一部は重なっていた。

 なおパナマのトリホス大統領については、日本も少々関係があるようだ。

 トリホス大統領は、新パナマ運河の建設工事にベクテル社をさしおいて日本企業に設計計画案を求めたそうだ。
 このとき当の日本企業は運河がアメリカの戦略上重要な意味を持っていることを理解し、結局工事に関わることはなかった、と関係者から聞いたことがある。それ以上は、私、とむ丸も知らない。

 エコノミック・ヒットマンEHMはパーキンスひとりではないし、彼自身何人もEHMを育てている。

「国際的な大企業はどこでも――靴やスポーツ用品を売っている会社から重機機を製造している会社に至まで――独自にEHMのような存在を抱えている」そうだ。

「ニューヨークやシカゴやサンフランシスコやロンドンや東京に本拠地を置く企業から送り出され、あらゆる大陸のそこかしこに入り込んで、腐敗した政治家が自国に借金の足かせをかけたり、貧困に苦しむ人びとを搾取工場や流れ作業の組み立てラインに身売りしたりするようにうながす」のだという。


 なるほど、日本企業もやってるのだ。

 EHMは計量経済学やその他の知識を使って途上国の将来の青写真を描く。本人が出来なければ、優秀な? 研究者や研究者の卵を雇えばいい。彼等は理論、つまり仮説に合わせて、適当に数字を練り上げてくれる。

 これだけの投資をしてこうしてインフラ整備をしたら、あなたの国はこれだけ経済成長をしますよ、と過大な数値を並べる。コーポレートクラシーの望み通りの資料を作成する。実際にはありえない数字をはじき出して、途上国の政治家に夢を見させて説得する。
 脅しと賄賂で、たいていは成功するようだ。権力者は買収されやすい。

 ニューイングランドの厳格で道徳を重んじる家庭で生まれたパーキンスは、14歳の時父が教師を勤める寄宿学校に入学するが、級友はみな大邸宅やペントハウスに住むおぼっちゃんばかり。孤独を託つパーキンスは、「欲求不満の塊だった」と自ら言う。

 徴兵されてベトナムに行くのを嫌ったパーキンスは、「アメリカでその実態がもっとも謎に満ちた――そして最大規模の――スパイ組織」である国家安全保障局NSAの面接試験を受けるが、この欲求不満の存在そのものが、主要な合格要因だったらしい。

 えさで操れる人間、外国人とうまくつきあう能力、野心等々がEHMになるためには有利に働くようだ。

 よく言われる竹中平蔵のアメリカ・エイジェンシー説を思い出し、なるほどなあ、と頷く。
 経済大国として富を貯えた日本にアメリカのコーポレートクラシーが食指を伸ばすのは当たり前か。

 つい先週も、ラジオで「世界第2位の経済大国」と日本を形容していた。
 でもその枕詞は現在でも有効なのか? どうも違うのではないか、と思うのだが。

 13日の時事通信では、民間の調査会社が行った日本の未来についてのアンケートで、

「暗い」と回答したのが47%
「どちらともいえない、分からない」が43%で、
「明るい」と答えたのはわずか9%、

 という結果が出たらしい。この普通の若者の感覚の方が、私たちの国が「世界第2位の経済大国」と表現したメディアより現状にあっているのでは、と思う。

 なにしろ、内閣府が昨年末に発表した「国民経済計算」によると、93年に世界第2位だった一人あたり国内総生産GDPが、06年にはカナダ、フランス、ドイツにも抜かれ世界18位に低下したというのだから。

 それでもかつての経済大国の遺産に加え、社会保障が十全でない老後のために一人ひとりがせっせと貯えたゆうちょやかんぽが残ってる。それを喰おうというのが民営化の話しなのだろうが、さらに骨の髄までしゃぶられ、○○の穴の毛までむしりとられるのかもしれない。

 コーポレートクラシーはいよいよ富み、EHMは高級住宅に住み、高級レストランで食事をし、高級ブランドで身を飾り、休暇はカリブ海やその他の海でヨット三昧……(経験がないのでそれくらいしか思いつかないけれど)。

 パーキンスの時代よりも今の方が、EHMを育てるのも、EHMの活動も、ずっと巧みになっていそうだ。今では「エコノミック・ヒットマン」などという言葉は使われないらしいが、竹中氏がEHMとしてリクルートされたとしても、不思議ではなさそう。

 まあ、リクルートされたかどうか、真相は闇の中だが、結果としてEHMと同等の働きをしているのは確かじゃないか、と思う。

 郵政民営化をすればどれだけバラ色の将来が待っているか、青写真を提示し、
 “抵抗勢力”にめげずに万難排して民営化スケジュールを実行に移す。
 そのためにはあらゆる手段をとる。
 現に今だって、チーム竹中はいろいろやってるじゃないか。

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友人はアルカイダ :ブッシュ 

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 1973年10月6日、エジプト・シリアがイスラエル急襲
           ↓ 
        第4次中東戦争勃発

 10月16日、湾岸諸国、原油基準価格70%値上げを宣言
     17日、産油国、原油輸出制限の実施を決める(政治的主張が受け入れられるまで1ヶ月ごとに5%)
     19日、ニクソン大統領、イスラエルへの22億ドルの軍事援助を議会に要求
     20日、産油国、全面的な石油輸出禁止発表
         
 上はいわゆる「石油危機」と呼ばれる一連の出来事を、この『エコノミック・ヒットマン』の記述からまとめた。
 この石油輸出禁止は翌74年の3月18日まで続く。

 これ以来、石油供給維持は米国の政府、金融界の強迫観念といえるものにまでなる。

 アメリカ・アラブ経済会議JECORが創設され、以後サウジアラビアの現代国家建設のために、アメリカ企業にオイルダラーが垂れ流されることになる。
    
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(オイルダラーによって近代都市に変貌したリヤド)

「アメリカの後ろ盾によってサウド王家がサウジアラビアの支配者として君臨し続けることを保証してもらうため米国政府発行の国債を買う」という条件をもとに、アメリカ財務省は国債の利息を使って同国を先進国に変貌させることを約束。

 こうして、
 
「わが祖国アメリカの財務省が、サウジアラビアの金で、私たちを雇って、各種のインフラ・プロジェクトを建設し、ひいてはアラビア半島全体に完璧な都市の数々を作り上げるのだ」

 ということになります。

 ただしこれを実行するためにはサウド王家内部の合意が必要だった。

 著者J・パーキンスが担当した「プリンス」のひとりは露骨にブロンド美人を要求。そしてアメリカ国内で関係するだけでなく、サウジアラビアのプリンスの別荘にまで女性を送り込むことに著者は成功。

 さらに著者はプリンスに統計を説明し、他の国々で実施した経済成長や電力需要の調査・研究についてプリンスが分析するのを手伝う。

 こうして現在サウジアラビアは、

「高速道路やコンピュータや、アメリカ郊外にあるのと同じ贅沢な小物が並びエアコンが効いたショッピングモール、優雅なホテル、ファーストフード店、衛星テレビ、最新設備の病院、そして精巧なアトラクションを誇るアミューズメントパークなど、なんでもそろっている」とか。

 80年代、サウド王家はアフガン戦争でソレント戦ったオサマ・ビンラディンへの資金提供を望み、サウジアラビアとアメリカ政府はイスラム・ゲリラに約35万ドル提供。

 これについては2003年『USニューズ&ワールドレポート』は「サウジ・コネクション」と題した記事を掲載。
 それによると、

「大使やCIAの現地責任者、ひいては閣僚にいたるまで、サウジアラビアと関連があったさまざまな米当局者たちに、契約料や助成金や給料の形で膨大な金が流れた」らしい。

 ブッシュ一族とサウド王家、ビンラディン一族との密接な関係は、ブッシュ・パパが国連大使、そしてCIA長官をつとめたこの70年代にまで遡ることが、2003年10月、『ヴァニティ・フェア』上に公開される。

「ブッシュ一族とサウド王家、世界でも最も強力な二つの権力者一族は、20年以上にもわたって個人的にもビジネスにおいても政治的にも密接な絆を維持してきた……

 最も最近では、ブッシュ・パパとジェイムズ・A・ベイカーⅢが「カーライル・グループの資金調達パーティで、サウド王家の面々の前に姿を見せた」そうだ。

「今日でも、ブッシュ元大統領はカーライル・グループの特別顧問を務めているが、投資者のなかにはテロリスト支援グループとの結びつきを噂される人物もいる……」

 とも『ヴァニティ・フェア』には書かれているらしい。

 アメリカの世界戦略に乗せるため、エコノミック・ヒットマンとアメリカの政府・金融界はサウジアラビアの為政者たちに何をしたか、元メイン社チーフエコノミストでエコノミック・ヒットマンEHMのJ・パーキンスはこの書で告白する。

 岸信介や西尾末広の民社党にCIAの資金が流れた話しはよく知られているが、その後の日本政界へのアメリカ側の働きがけ、いってみれば各種のこうした工作はまだまだ明るみに出ていない。

 でも、このサウジアラビアと同様なことが私たちの国でも行われたのだろうと推測するのは当然のこと。

 ブロンド美人か黒髪美人か知らないが、そうした工作もやられたかもしれない。

 EHMたちが経済成長や電力事情について思いっきり楽観的な数値を提起して、それを基にして政策が実行されるという点については、竹中平蔵たちのアメリカ留学組がその任を担ったのかもしれない。

 日本がやたらと米国債を買ったことも、毎年毎年、年次改革書を突きつけられて諾々と従っていることも、食いものにされた途上国と私たちの国の間に少しの違いはない。
 
 とにかく、お金のあるところには群がる人々がいる。

 ついでに言うと、政治家はお金をどんどん使っていい、もらっていい、と考える日本会議派の人びとはこうした米国と日本との関係を知っているのだろうか。

 年次改革書に怒り、日本の誇りを訴えて、日本社会の“和”を尊ぶけれど、「清濁あわせ飲むこと」を是として政界の腐敗構造を黙認する。
 それが日本社会の再生になる、と草の根会員は信じているようだが。

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権力を持つものはすべて買収しやすい…… エコノミック・ヒットマン

このエントリーを公開する頃には、インド洋給油法案が衆議院で再可決されているだろうな。

 昨日外出中に参院外交委員会の質疑をラジオで聞いて、石破暴走防衛相、フクダ首相、高村害相外相、山本ピン太一太等々、つくづくウソと取り繕いがうまい人たちだ、と思った。

  鎧の上に国際貢献の衣を着て、有権者を言いくるめる、という図だ。
 税金の使い道についてツベコベ言うな、という本音が透けて見える。 

 さてさて、日本会議では、政治を行う上でいくら怪しいお金や汚いお金が裏で流れようと、そんなことは問題ではない。大事なことは、日本という国が覇権を握ることである、と教えられるのかもしれない。

 そういえば、都知事の豪遊外遊疑惑が持ち上がったとき、ツベコベ言うな、政治が矮小化する、言い放った人物がいましたっけ。

 もともと日本人は、「白河の清きに魚も住みかねて、もとの濁りの田沼恋しき」等の感覚を持っていて、こうした考えは、政治はきれい事では済まない、という一般に流布された考え方を100倍、1,000倍の凸レンズで拡大したように思える。
 
 コーポレートクラシーの世界戦略は、「権力を持つものはすべて買収しやすい」という仮説が前提にあり、買収に乗らないときにはジャッカルが登場することは昨日伝えた。

 で、日本会議では、大物政治家ほど買収される、と、買収にのった政治家を正当化しているのかもしれない。
 それを主張するときの草の根会員は、実に誇りに溢れた陶酔境のごとき尊大な表情を見せる。“大物”と自己を同一視し、大物幻想に酔うのかもしれない。

 他者とどのように対峙するか。他人と、あるいは他国と向かい合ったとき、自己/自国をどのように位置づけ、どう保持するのか。つまりアイデンティティの問題。
 日本会議の草の根会員が見せる、尊大で高揚感に溢れた態度に当惑して辟易しながら、彼等をそう駆り立てるものは何なのか、考え込んでしまう。
 
 高揚感はもう要らない、それよりも地道に一日一日を過ごしたい。大切な人たちと心を通わせたい、と思う。

 入院中のおばを見舞うとき、左手でそっととったおばの手を右手で撫でる。別れるときは、そっと手を握る。それだけで、とてもいい表情をおばはする。私とは血も繋がらないし、育ったところもまったく違う。でも縁あって出会った人だ。
 すっかり弱気になったおじを見るにつけても、いい時間を過ごして欲しい、と思う。

 おばからは、去年の暮れ、金のネックレスとペンダントトップをもらった。もらってくれないだろうか、と。
 もう、覚悟している様子だった。
 そのちょっと前、「千の風になって」のCDを欲しがるので私が買っていくと、とても喜んでくれた。
 いつか、千の風になった自分を思い出して、というのかな、と感じたけれど、言葉に出せない。

 ……ちょっと心配だけれど、もうその話はよそう。

 1960年代は、私の中学・高校・大学時代がすっぽりはまる。厳密に言えば、最後の1年と3ヶ月は70年代に入るが。
 この時代は、新古典主義経済学、つまり新自由主義からケインズ経済学への転換点だった、という。
 この時アメリカで注目の的は“攻撃的リーダーシップを提唱したマクナマラ。
 
 ケネディ・ジョンソン両政権で国防長官をつとめ、その後辞職、世界銀行総裁に就任し、アメリカの世界戦略で重要な役割を果たしたが、国防長官になる前はフォードの社長だった。

 驚くのは、米国政府の重要なポストとコーポレートクラシーの密接な関係だ。

・ジョージ・シュルツ: ニクソン政権の財務長官・経済諮問委員会委員長 → ベクテル社社長 → レーガン政権の国務長官
・キャスパ・ワインバーガー: ベクテル社の副社長・理事 → レーガン政権の国防長官
・リチャード・ヘルムズ: ジョンソン政権でCIA長官 → ニクソン政権で駐イラン大使
・リチャード・チェイニー: ブッシュ・パパの政権で国防長官 → ハリバートン社社長 → 現ブッシュ政権で副大統領
・ブッシュ・パパ自体、ザパタ石油創業者。ニクソン、フォード両政権で国連大使、フォード政権でCIA長官

 といった具合。

 そういえば日本でも、近頃、何かと財界人が政治に首を突っ込んでくる。品川正治さんが財界について、「政治との距離の取り方がわからなくなって」、やたらと政界に「おねだり」している、と言っていたな。

 で、話しを元に戻すと、産油国が石油輸出国機構OPECを創設して原油価格等を自らの手に取りもどしたときでさえ、つまりアメリカがベトナム戦争で泥沼に入り込み自信を喪失し、大統領がウオーターゲート事件で辞任に追い込まれようとしていたときでさえ、アメリカの世界戦略は着実に前進していたようだ。

 石油危機で、日本中がトイレットペーパー騒動で狂奔していたとき、エコノミック・ヒットマンは世界中を飛び回り、各地でさまざまな国を操っていたのだ。
 
 トイレットペーパー騒動は、ちょうど私がスーパーマーケットの目の前のアパートから、生まれて1歳にならない子どもを連れて郊外の団地に引っ越すとき起こった。買い物に不自由しなかった我が家庭は、引っ越し先に落ち着いたとたん、トイレットペーパーを買いたくとも買えない、という状況に陥ったのだ。

 エコノミック・ヒットマンとのこの落差は、なんだか悲しくておかしい。

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優越感と選民感覚 日本会議 エコノミック・ヒットマン

エコノミック・ヒットマンEHMの仕事は、

1.巨額の国際融資の必要性を裏付け、大規模など土木工事や建設工事のプロジェクトを通じてアメリカ企業に資金を環流させること

2.融資先の国々の経済を破綻させて、永遠に債務者の言いなりにならざるを得ない状況に追い込み、軍事基地の設置や国連での投票や、天然資源の獲得等で有利な取引をとりつけること

「私たちはごく小規模な、厳選された人間の集まりなのよ」
「十二分な報酬をもらって、世界中の国々から巨額の金をせしめる。あなたの仕事の大部分は、言葉巧みに各国の指導者たちをアメリカの商業利益を生み出す巨大ネットワークの一部に取り込むこと……」

 といいながら、エコノミック・ヒットマンの教育係を務める魅惑的な女性は自分の身体で彼を誘惑し、妻にも誰にもこのことをしゃべってはいけないと念を押す。

 そういえば友人が英国で生活をしていたとき、さまざまなスキャンダルがスポーツ界でも政財界でも吹き出すけれど、いやになっちゃう、決まって女性の話が出てくるのよ、と言ってましたっけ。

 他国の政府を転覆させるアメリカの最初の作戦は、1951年の石油産業を国有化したイランのモサデク政権転覆に際して、セオドア・ルーズベルトの孫のCIA職員の手で実施された。手口は“報酬と脅し”。

 60年代にはEHMとして有望な人材を国際的企業の社員として雇うという、米政府と直接結びつかない手法が編み出された。
 汚い仕事が発覚したとき、悪いのは強欲な民間企業だ、と言い逃れをするためだ。

 EHMの手に負えないときは、ジャッカルの登場だ。これにより、国家の指導者が追放されたり、「事故」で死んだりする。

 ジャッカルが失敗すると、「アメリカの若者が戦場へ送られる」。

 さて、圧倒的多数の上に君臨する少数者は、自分たちだけが特権を享受する資格があると考える。そんなごく少数のものたちが他国を思いのままに操るために、EHMをリクルートする。

 選民感覚や一般の人びとに対する優越感は、世界中からかき集めた財で一層の富を貯えて豊かな生活のシンボルを気取るその裏で、汚く巧妙な罠を仕掛けることに罪悪感を感じさせない作用がある。

 と、ここまで『エコノミック・ヒットマン』を読みながら考えていくと、ふとアメリカのごく少数のエリート層の弱肉強食、適者生存という選民の思想が、奇妙なことに、日本会議派とその支持者たちがしきりと口にすることと一致することに気がついた。

 これもまた奇妙なことに、他のやつらは馬鹿だ、みんな魂を持っていない、俺たちだけが持っている、それが大和魂だ、と考える日本会議派の優越感が、アメリカのごく少数の支配層のそれと重なり合う。

 戦後日本の憲法や教育を、“アメリカの押しつけ”“マッカーサーの押しつけ”としきりに説く背景が、奇妙なことにこのアメリカが放つEHMたちを操る勢力の考えと一致する。
 それを考えると、ナショナリズムをあおりながら、その一方ではひたすら対米従属の姿勢を崩さない日本会議派の態度の矛盾が説明できるような気がする。

 ナショナリズムを掻き立てることで優越感と選民感覚を育てるが、私の知る例では、そこには普通は他者と共有できない、妙な高揚感が生まれる。日本会議派を敬い支持する一般会員は、そんな高揚感で、死をも怖れぬ、と豪語する。

 日本会議の指導者たちは、いったい何を企んでいるのだ?
 己を敬い慕う一般会員の優越感と選民感覚を育てたが、彼ら自身は、そんな一般会員に対して、これまた優越感と選民感覚しか持っていないのではないのか。

 人間は平等ではあり得ない、だから格差があって当然だ。格差があるのは悪いことじゃない、という考えを受け入れる一般会員は自分自身を指導者たちと同一視するが、けっして同一の立場には立てないのではないか。

 死をも怖れぬ奇妙な高揚感で、自身がどん底に陥っても「紀元はにせ~んろっぴゃく年」と歌い、リーダーたちの話しにお説ごもっとも、と頷くのだろうか。

 デモクラシーを衆愚政治と一蹴し、君主制にすべきだと言い、次期首相はアソータローをよろしく、とお願いに周っているのだろうか。(←日本会議も人材不足?)

 一方リーダーたちは会員の忠誠心に支えられながら、さらに強烈な優越感と選民感覚、強欲とエゴ、富に恵まれ、他者や他国の貧困や困窮につゆほどの同情心も持たないアメリカのリーダーたちにひれふすのだろうか。

 なお、このアメリカのグローバリズムを押し進めるエリートたちの結びつきは「コーポレートクラシー」というのだそうだ。
 これにたいして「ビューロクラシーbureaucracy」は普通は官僚制とか官僚政治を意味するのに使われている。

「官から民へ」というスローガンは、単にこのビューロクラシーからコーポレートクラシーへ権力が移行することを言うだけではないか。

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 kimera25さん、JAXVNさん、非公開で拍手コメントを下さった方々、ありがとうございました。

 

エコノミック・ヒットマン

暗いニュースリンク」でも紹介されていた『エコノミック・ヒットマン』。副題は「途上国を食いものにする米国」。

 序文からどきどきするような出だしです。
 これから読書の時間に入りますので記事が書けませ~ん。
 でもその前に少しだけ。

 序文には、

「世界各国の指導者たちを、アメリカの商業利益を促進する巨大なネットワークに取り込むこと」がエコノミック・ヒットマンの役割であること。

「最終的には、そうした指導者たちは負債という罠に絡めとられて、忠誠を約束せざるをえなくなる。そうしておけば、必要なときにいつでも彼らを利用できる――政治的、経済的、あるいは軍事的な必要を満たすために。それとひきかえに彼らは、工業団地や発電所や空港を国民に提供することで、元首としての地盤を固められる。そしてアメリカのエンジニアリング会社や建設会社は莫大な利益を得られる」

 などということが書かれています。

 罠に絡めとられた指導者! は途上国だけではないのでは?

 コイズミ純一郎、竹中平蔵、はもちろんのこと、米国に行って平身低位のアベ晋三、インド洋給油を何としても通したい福田康夫等々も罠に絡みとられたのかもしれませんね。

 罠は当然負債だけではありませんよね。

「世界帝国を推進する動きの中で、企業や銀行や政府は、経済的・政治的な力を利用して、教育や産業界やメディアがこの誤った認識(「すべての経済成長は人間にとって利益であり、成長が大きければ大きいほど利益は拡大する」という考え:とむ丸)と必然的結果の両方を支持するように努める」結果、

「行き着く先はといえば、目につくものはすべて消費して、最後には自分自身を呑みこむしかなくなってしまうだろう」

 とも筆者は言ってます。

 これは「自分の足を喰らうタコ」のイメージと重なり合いますね。

 ではでは、当然ですが、感想は読了後に。

 

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大統領選 ブラックウォーター 民営化

久しぶりにデモクラシー・ナウに行きましたが、やはり面白くて(明らかにされている事態があまりに由々しきものなので面白いと表現するのが適切かどうかためらいつつ)、つい引き込まれるように読みふけってしまいました。

 特にこの記事、「2008年大統領選でのブラックウォーターの役割とは?」には、あらためて米国政府に巣食う「戦争で巨利を得る企業」とつながりの深い人脈や共和党の大統領選候補者と民間軍事会社の不気味な関係にゾーッとしました。
 私たちの国の政財界リーダーたちが何かとお手本にする米国の病巣の深さは想像以上です。

 金儲けに血眼になっている政財界人たちがタッグを組んで、この米国流戦争景気を私たちの国に導入しはしまいか、とても心配。
 実際、砲弾こそ撃ち込まれていないものの、郵政を初めとするさまざまな行政機能が民営化の波にさらわれ、“グローバリズム”の戦場になっているのじゃないかしら、私たちの国も。

 石油があれば石油が、その他資源があればそれがターゲットになって、貪欲な奴隷商人たちが跋扈する世界。私たちの国には、たまたまゆうちょ・かんぽがあったし、エコノミック・アニマルと揶揄された力で築いた産業上の財産があったし。それで要らないものをわんさと押しつけられ、むしり取られる。
 
 それが実際に砲弾が飛び交う戦場となった国は酷すぎます。石油があったばかりに。いえいえ、石油がなくとも、何もなくとも、兵器・傭兵の消費地としての価値はあります。

 ちょっと脱線してしまいましたが、本題に戻って、共和党大統領候補者ミット・ロムニーと悪名高い民間軍事会社ブラックウォーターの関係を、スコット・ハートンとブラックウォーター・ウォッチャーのジェレミー・スカヒルの話しを訳してまとめてみました。
 J・スカヒルは『ブラックウォーター 世界最強の傭兵軍隊の勃興』(まだ邦訳はないようです)の著者。

 昨年の12月7日、米国国務省監察官のトップが辞任した。そのきょうだいがブラックウォーター社の顧問理事を務めていたことを明らかにした直後のことだ。辞任した監察官の名はハワード・クロンガードで、国費の無駄遣い・詐取・濫用等の調査に責任のあった国務省のトップ官僚だった(ちなみに国務省トップは、あのライサ氏)。
 きょうだいの名はアルヴィン・クロンガード。酔いどれクロンガードがニックネーム。

 で、ブラックウォーターに武器密輸等の疑惑が持ち上がったとき、ハワード・クロンガードは国務省の契約相手のブラックウォーターに対する強制捜査を故意に止めていたのではないか、という疑惑がもたれた。

 この酔いどれクロンガードは、2002年にブラックウォーターが傭兵ビジネスに参入したときはCIAのナンバー3という重要人物で、同社が初めてアフガニスタンに進出した、知られているだけで500万ドルの傭兵契約を結んだときの中心人物だった。

 こうして兄弟それぞれが5年以上の長期にわたり、かたやブラックウォーターの違法行為の捜査責任者、かたや違法行為の当事者であるブラックウォーター側の人間で、しかも同社が政府と契約を結ぶ際の立役者だった、ということになる。
 偶然の一致にしてはできすぎてる。

 そしてブラックウォーターといえば、コーファー・ブラックと、彼を選挙参謀に指名した共和党大統領候補ミット・ロムニー。
 
 コーファー・ブラックはブラックウォーター・ワールドワイドの副社長にしてミット・ロムニーのテロ対策に関する上級アドバイサー。そして35年間CIAにいてそのうち28年間はCIA以外には職を得ていない。9.11のときは、CIAのテロ対策センター長だった。
 ロムニーは、大統領になったら(テロ容疑者を収容する)グアンタナモ基地を2倍に拡張すると言ってる。

(パウエル前国務長官は、昨年6月、NBCテレビに出演し、キューバにあるこの米軍基地をすぐに閉鎖するよう訴えた、というのに。
 この基地には司法の手続きをとらないまま多くのテロ容疑者を拘束している収容所があり、パウエル前長官は容疑者について「米国の施設に移し、国内の法体系の下に置くべきだ」と述べた、と伝えられていますから、このロムニー候補の主張はいかに無茶なことか分かります。
 容疑者の尋問にも民間軍事会社の社員が関わっているといわれています)。

 またCIAがテロ容疑者の尋問を映したテープを2本破棄した問題について、ロムニー候補は返答を拒否した。つまり、アルカイダ幹部のアブ・ズベイダ容疑者に対する水責めを撮したといわれているテープのことだが、ロムニーは水責めが拷問に当たるかどうか、返答を拒んだ。
 
 人の手足を切断すること残虐行為に取り憑かれたこのコーファー・ブラックは、すでにロムニー陣営の最重要人物のひとりになっている。さらに彼は民間の情報会社トータル・インテリジェンス・ソリューションの経営者でもあり、この世界ではドンのひとりだ。

 さて、ブラックウォーターについてだが、この傭兵産業界そのものが古くて汚れたイメージを払拭しようとしてきた。ブラックウォーターもwebサイトを一新し、名称もブラックウォーター・USAからブラックウォーター・ワールドワイドに変更。商標も変えたが、それは国連旗を連想させる。

 ブラックウォーターの傭兵は、「パーソナル・セキュリティ専門職」とか「パーソナル・セキュリティ選抜部隊」と呼ばれることも。いわば「地球安定化専門家」というわけだ。

 webサイトではブラックウォーターのTシャツを着たテディ・ベアを購入することまでできる。

 ブラックウォーターの空挺部隊員は米国国内でもフットボールの試合のハーフタイムにパラシュートで見事な着陸を見せた。
 これはメキシコとの国境のすぐ近くに824エーカーのキャンプを同社がオープンすることに地元が大きな抵抗を見せていることへのデモストレーションだ。

 最近ブラックウォーターは、中央アジアでの軍事行動について、ペンタゴンとの9200万ドルの契約を獲得した。
 184フィートの船も持つ。
 無人の飛行船のテスト飛行もし、それを国土安全保障省に売り込み中。これはメキシコとの国境をモニターするため。国境パトロールは民営化の可能性に直面している。

 さらにはスポーツ用多目的車の多様性と装甲車両の耐久性を結びつけた、歴史上最も用途の広い装甲車両も製造している。社主のエリック・プリンスは、これをハイウェーと一般道路でも走行できるようにする気でいる。

 我々はハリケーンに、洪水に、そして火事にも、即座に対応できる、とブラックウォーターは胸を張る。実際、ハリケーン・カトリーナの復旧ビジネスにも駆けつけた。

 国土安全保障省は徹底的に民営化されつつある。
 米国のインテリジェンス予算の70%は民間請負業者の手中にある。

(こうなると、民営化は米国の納税者そのものも食いものにしているといえるかもしれませんね)。

 さて、このブラックウォーター社の犯罪ともいえるイラクでの蛮行ですが、中でも昨年9月に殺害されたもの16人、負傷したもの24人の事件が記憶に新しいところ。犠牲者の遺族と生き残ったものが同社を訴え、大陪審員団が召集された。

 これに関わったブラックウォーター社員がはたして起訴されるのか?
 起訴の可能性が最も高いのは軍事域外管轄権法という市民法が適用される場合である。
 が、これは国防総省と契約している民間人にのみ適用され、その他の省庁と契約している場合にはあてはまらない。ブラックウォーターは国務省と契約している。

 現在議会はブラックウォーターにも適用されるように法律を改正しようとしているが、以前に遡っては適用されない。戦争犯罪を除き、現在ブラックウォーターに適用できる法律はないに等しい。
 
(以上ジェレミー・スカヒルの話しから)

 いや、適用するかしないかの問題は、国防総省の請負業者かどうかじゃない。偶発的に起こったこの活動に関わっているか否かだ。
 ブラックウォーター側は国務省職員にセキュリティを提供しているに過ぎないと主張するだろうが、現実にはブラックウォーターの活動はイラクの全軍事活動の一部だ。
 だから問題の件は戦争犯罪だ。当然裁判権がある。しかしブッシュ政権はそこまではしたがらない。

(以上スコット・ハートンの話しから)

*** 以上デモクラシー・ナウから***

 以前、ナオミ・クラインが、国家の機能をどんどん民間に移行していくことを、足を次々に切り落とされていくタコになぞらえていた話しをしたことがあります(「新自由主義=新植民地主義の行き着く先」)。

 この新自由主義=新植民地主義の最終段階では米軍そのものが収奪された。いわば「自己収奪」だ、と言ってます。

 米国の外から見ると、米軍が侵略した国々ばかりか、米国そのもの、言ってみれば米国の有権者、納税者、国民そのものが収奪の対象になっています。いわば、自己の足を次々に喰らうタコのようなもの。

 自分たちで選んだ大統領だ、政権だ、ということは私たちの国でもいえることですが、あまりに酷い結果です。

 
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報道の自由 日本の場合

少々前の話しになりますが、昨年の10月にパリに本部を置く「国境なき記者団」が「2007年世界の報道の自由に関する指標」を公表しました。 

 昨年、前年より9位後退した米国、5位後退したフランス、14位後退した日本等のいわゆるG8の先進諸国が、アンナ・ポリトコフスカヤさんが殺されたロシアを除いてわずかながら改善された、と報告されています。

 日本も昨年の51位から37位に回復。
 2006年の日本の後退はナショナリズムの台頭と記者クラブ制度の存在が原因だと指摘されていたのに対して今回の回復は「好戦的なナショナリストの報道機関への攻撃が和らいだ」せいだ、と評価しています。

 日本会議派が熱望して煽ったアベ晋三氏の首相就任、そして辞任騒動の動きと連動したナショナリストの台頭と退潮について、私自身はそれほど楽観視できません。
 それでも何ともみっともない辞任劇に世間は呆れてナショナリスト晋三氏の底の浅さは衆知のものとなり、彼を推していた勢力が少し勢いを削がれたのは確かでしょう。

 この世界の報道の自由に関する指標でフランスが31位にとどまっているのは、2005年末、コルシカ島での労働紛争、およびフランス各地の都市郊外でのデモでジャーナリストが暴力をふるわれたせい。

 米国が48位という先進国としてはとても芳しいとは言えない評価をとっているのは、ビデオブロガー、J・ウォルフさんが224日間の刑務所収監から解放されたものの、アルジャジーラのカメラマン、スーダン人のサミ・アル・ハジさんが2002年6月以来、グアンタナモ基地でテロ容疑者として拘束されているからです。

 イタリアはマフィアから脅されているものの下落が止まって35位。

 テロ容疑者としてジャーナリストを悪名高いグアンタナモ基地に閉じこめている米国ほどではないけれど、マフィアに脅されているイタリアより、日本は下位にあるわけです。
 う~ん、記者クラブ制度と好戦的なナショナリストは、マフィアよりも怖い?

 ちなみに1位から10位まで、アイスランド、ノルウェー、エストニア、フィンランド、スウェーデン、デンマークといった北欧の国々が占めています。北欧以外は、スロバキア、アイルランド、ベルギー、ポルトガルと、いずれもヨーロッパの国々。

 最下位争いは北朝鮮、トルクメニスタン、エリトリアの3国で、エリトリアに軍配が上がり169位。北朝鮮は168位、トルクメニスタンが167位、という結果でした。

 この報道の自由度を表す指標の根拠になっているものがBBCによれば、

・ジャーナリストに対する殺人、投獄、身体的攻撃・脅し等の数

・ジャーナリストと報道機関が享受する自由の度合い、および当局がそうした自由を保証しようと努力する度合い
 
・ジャーナリスト・報道機関の自由の侵害に関与したのものが免責される度合い

・自主規制の度合い

・インターネット上の情報に自由にアクセスできるかどうか

 等々です。

 ジャーナリストに対する殺人といえば、日本では20年前の朝日新聞阪神支局に対する赤報隊襲撃事件を思い出します。

 また、ジャーナリスト・報道機関の自由の侵害に関与したのものといえば、アベ晋三・中川昭一ふたりの"従軍慰安婦"責任者を裁く民衆法廷を扱ったNHKの番組への政治介入もありましたね。

 自主規制も新聞・テレビ等で当然行われていることが伺えますし、喜八さんやrさんが問題にされているように、自主規制どころか故意に野党を貶め、自公与党のイメージアップ作戦に協力したり、
政権の都合の良いようにニュースに色を付けて流したりすることもよくやられています。

 正月2日のNHK(ニュースだったと思いますが)でも、地球温暖化問題と危機を訴えるその場で、“ねじれ国会”のために、温暖化対策の法制化もままならない、といったニュアンスで現在の政治情勢を伝えていました。
 だいたいが、「ねじれ国会」という言葉自体がスピンでしょう。誰が言い出し始めたのでしょうかね。

 そしてインターネット上の情報へのアクセスがどれだけ自由に出来るかについては「Google八分」「Yahoo八分」等が問題になっていますね。現に「晴天のとら日和」さんがこれにかかっているようですね。

 
 現在28位のオーストラリアも、計画通りに厳しいweb規制がなされたら順位が大幅に落ちるのは避けられないでしょう。
 私たちの国でも総務省が色々画策しています。

「総務省は昨年12月6日、電気通信事業法、放送法など現行の通信、放送関連の法律を「情報通信法」(仮称)として一本化し、2010年の通常国会に提出する方針を 明らかにした。社会的な影響の大きいインターネットのコンテンツ(情報の内容)を、現在の放送と同じように(1)政治的な中立性が保たれているか(2)公 序良俗に反していないか--などの観点から規制できるようにする」

 とか。

 G8の国々では144位のロシアがダントツ最下位で48位の米国と37位の日本と合わせてワースト3。

 報道の自由は、民主主義のバロメーターの一つなんですが。

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改革派知事は何をしたいのか?

東京新聞Tokyo Webでちょっと気になる記事を見つけました。

『改革派知事』ら新連合 分権推進へスクラム 超党派議員賛同募る」です。

「北川正恭前三重県知事や松沢成文神奈川県知事、山田啓二京都府知事ら新旧の「改革派知事」が中核となり、生活者を起点とした構造改革を目指す「分権改革連合」(仮称)を近く立ち上げることが三日、分かった」とか。

 なんでも「新しい日本をつくる国民会議」(21世紀臨調)を母体にして改革実現を図るそうです。

「消費税増税の論議から逃げないよう提起」し、
「国と地方のあり方についても補助金行政を抜本的に見直した分権改革の推進を求め」、
「環境問題に取り組みながら経済成長する社会の創出に向けた具体的取り組みを提案する」

 と伝えられています。

 いわゆる「改革派知事」なるものについて私はよく知らないのですが、カイカクに有権者がだまされてきたこと、また悪名高い松沢成文神奈川県知事の名も出ていることから、警戒心がムクムクと湧いてきます。

 選挙があるからといって消費税に知らんぷりし、選挙後に増税というのは詐欺同然ですが、消費税増税の論議から逃げるな、ということは何を言ってるのか? 消費税を上げる必要がないと考えていたら、“改革派知事”がわざわざこんなこと言うか? それに加え、道州制とか持続可能な経済成長のことをつけ加えているのか?
 
 この「新しい日本をつくる国民会議」(21世紀臨調)は、参院選結果を受けて11月6日に「現下の政治情勢に対する緊急提言」を公表しています。そこで、

「先の総選挙後、首相の交代がくり返されており、福田首相にはできる限り早い時期に解散総選挙を行い、国民の信を改めて問う責任があること」

 と明確に述べているのは当然のことでしょう。

 ただし、

「新しい国会情勢をふまえた新しい政治慣行の創造」「規律ある政党政治の実現」として、次のように、参議院が否決した法律案を衆議院の3分の2以上の多数で再議決すればいい、と述べているのは要注意です。

「参議院が否決した法律案を衆議院の3分の2以上の多数で再議決しうる権限を封印する必要はどこにもない。衆参の意思が別れた場合は普通のこととして使うこと」
「与野党は『法案修正』 → 『両院協議会』 → 『3分の2以上での再議決』という段階を想定して、合意を形成する新しい国会審議の仕組みを作ること」。

 つまり50年間封印されてきた衆議院の再議決をためらうな、ということですよね。都合のいいときだけ都合のいいように憲法に忠実になる、ということでしょうか。

 その他、

 政府案と野党案の「平行審査」
 法案の修正や合意案作りに「小委員会」方式の活用
 国会審議を通じた合意形成に政党の党議拘束の見直し

 等々が提案されています。
 
 なかでも「小委員会方式」という言葉が目を引きます。うん? と思って検索すると、昨年12月17日の東京新聞にありました。

「参院で野党が多数を占める『ねじれ国会』で、『小委員会』という審議方法が注目を集めている。与野党対決法案の審議を促進する枠組みとして、政府・与党 が、その活用を提唱しているからだ。与野党の対立が解けずに、14年ぶりに越年する今の臨時国会。小委員会方式は、ねじれ国会打開の糸口となるのか」

 という問いで記事は始まっていますが、

「小委員会の活用は、民主党との『大連立』が頓挫し、その後、政策協議の呼び掛けにも応じてもらえない政府・与党側から、民主党との政策協議を進めるための窮余の策として出てきた」そうで、

「少人数の委員で構成され、慣例により週二-三回に開催が限られる本会議や常任委員会と違い、連日でも開けるのが特徴で、委員会の下に複数の小委員会を設ければ、いくつかの法案を並行して審議することも可能だ」

 ということです。

 小委員会が設置できれば、審議を促進することができる。
 どんどん審議・採決をして、参院で否決されたら衆院で再議決しよう、ということなのか!?

 早く総選挙をして民意を問え、という主張とどこでどう整合するのでしょうか。

 それにしても「日本がアブナイ」のmewさんが、

「国民の大半は、はっきりと自民党主導の政治に、「NO!」という意思表示をしたのだ。(**)
 おそらく、それは小泉ー安倍政権での6年半の国政があまりにもヒドイものであることを、また一般国民の生活や声を軽視したものであることを認識or実感させられたからだろう。
 このまま、自民党に全面的に国政運営を任せておくのはマズイと判断したのである。(・・)」

 と言われた、先の参院選で示された国民の声を、どう考えているのでしょうか。

 
 
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新年早々の悪夢

大晦日、朝が来るのを待って叔母の容態がおかしいと電話をかけてきた叔父のところへ夫は直行。前日も、その前日も、ベッドに横たわりながらも元気な笑顔を見せていたのに。
 叔母をいつも通っていた病院に入院させて夫が帰宅したのは、もう暗くなってからでした。

 ひとまずホッとして親戚寄り予定の元旦、叔母の入院先へ行く夫が出かける直前に開いた新聞を肩越しに見ると、一面全部を使った特集対談記事のど真ん中に、竹中平蔵氏の“えびすさんが砂糖をなめたような顔”が鎮座。

 なんで竹中平蔵? 正月早々! と思わず声の出た私……。

 その後すぐに新聞は傍らに置き、親戚寄りの準備に入りました。
 会もたけなわの午後、郵便局のパートで働いているひとりが遅れて到着。
 聞けば朝の7時から年賀状配達をしてきたという。雪の舞う中をバイクを駆って坂道を上ってきたのよ~、という話しでした。

 もちろん、話題はそこで民営化後の郵便局に。局内がいくつもの会社に分かれたことが話しのぼれば、手数料が高騰したこともやり玉にあがる。

 でねぇ、旧住友出身の西川善文が住友系列の銀行マンを郵政の幹部に入れて、好き勝手にしているらしいよ~、と私がいえば、なんであんなにいくつもの会社に分かれてしまったのぉ? と誰かが声をあげる。
 そりゃあ、やっぱり、ゆうちょ・かんぽを郵便事業から切り離すためでしょう、と私。
 やっぱり、そうなのぉ?! と郵便局パート務めの女性。
 
 こうして民営化郵便局の話しがひとしきり交わされたわが家の新年会でした。

 話しを元に戻しますと、件の「恵比寿さんが砂糖をなめた顔」の竹中氏が「経済論客」同士のふれ込みで幸田真音氏と好きなことをしゃべっています。というより、幸田氏の問に答えて竹中氏が自説をとうとうと述べています。こういう役目を仰せつかった幸田真音氏って、底が知れた、ですね。

 で、この竹中氏、「市場原理主義者」と呼ばれることがよほど気に障るらしく、いつかは木村剛氏との対談でも怒ってましたが、新年早々、「竹中さんは『市場原理主義者』ですか」と幸田氏に問わせることから始めています。どうもヤラセの対談臭い。

「逆にお尋ねしますが、市場原理主義者って何ですか」と逆切れしたように竹中氏が問いかけ、3つの批判にさらされている、とぶちまける。

・改革が早ければ「遅速だ」とけなし、遅いと「ぐずぐずするな」という「批判のための批判」
・もっと人の話を聞け、という「永遠の真理」を持ち出して攻めてくる批判
・市場原理主義者、というようなレッテル貼りの批判
 
 というのが竹中氏の直面する3つの批判。こんな批判にもめげずに「そこから先に話は進まない」と切り捨てる竹中氏は、相変わらずの口八丁ぶりです。

 でも、「B層」とか「抵抗勢力」とかレッテル貼りをしたのは自分たちじゃなかったかしら、ねっ。

「日本の最大の問題は『プロデュース力』」
『官僚は結局プロデューサーにはなれない。官僚組織というのは終身雇用制であり、政策自体が一つの利権を形成する。その利権に張り付いた一部の産業界があり、その代弁者である族議員がおり、族議員との調整役の官僚がいる構図」

 等々、竹中氏の指摘はその通りなのですが、じゃあ、彼は何をしてきたのか? と考えれば、問題の利権を自分の方に引っ張ってきただけじゃないのか、と思ってしまいます。族議員を切り捨てるほど、自分は高尚なことをしてきたのか、と。
 だいたい、年末から年始にかけて住民票を米国に移してまともに住民税を払ってこなかった、という竹中平蔵税逃れ疑惑に加え「B層」の名を一般に流布させることになったスリード社問題あたりから、政策を立案して実行していったこの新自由主義の旗手の誠実さも疑われますし。

 砂糖をなめた恵比寿さん顔の陰で何をやってきたのか? 口八丁手八丁でごまかしながら何をやっていたのか? 

 コンビを組んだコイズミ純一郎はプロデュース力があった、とでもいいたいのか。

 竹中氏の説によると、コイズミ純一郎は聞き上手の政治家ゆえに偉くなったのだそうです。
 確かに竹中氏の言うことはよく聞いたのでしょう。。

 そんな竹中疑惑の中でも最大級がりそな銀行をめぐるものでしょう。詳しいことは植草レポートをお読み頂くとして重要なところを要約しますと、

 03年の春、「大銀行といえども破綻させないというわけではない」と竹中金融相が語り、大銀行破綻が現実の問題として浮上。このとき暴落した株価のお陰で、外国資本が日本の優良資産を破格の安値で大量取得。

 そして金融法制の巧妙な抜け穴をかいくぐって、5月17日、実質国有化方針が示され、りそなは破綻前資本注入を受けます。銀行救済が実行され、株価は猛反発。7600円まで暴落していた日経平均株価は17000円台まで上昇することに。
  

 そうして竹中金融相が米国政策当局とコンタクトをとりながら、「大銀行破綻をちらつかせて株価を暴落させて、最後の局面で法の抜け穴を活用して銀行救済を実行する。銀行救済後には株価が猛反発する」というシナリオを描いていったのではないか、といわれているわけです。

 で、最後に幸田氏が自身の小説の前宣伝をすれば、毎日の司会者は、新春対談のしめくくりにふさわしいですねぇ、とくる。
 こちらは新年早々、ひどいものを見せつけられました。

 
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新年のご挨拶

        新年おめでとうございます。

 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 



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