投稿日:2008-07-15 Tue
2005年から始まった財務省が保有する近代金貨の売却が今年の5月で終了した、と10日に発表されましたね。公開オークション方式はAJCオークションで、インターネットオークション方式はYahooオークションでそれぞれ行われ、結局、32,680枚の金貨で売上高 5,739,312,017円、つまり約57億が財務省に入り、一般会計の歳入に計上されたようです。
「最高値となった明治13年の旧2円金貨は、87枚しか発行されなかった『幻の金貨』。政府の放出品は傷や光沢の劣化がほとんどなく、オークションの結果、事前の落札予想価格2,000万円を大幅に上回る価格で競り落とされた(10日毎日jp)」というのですが、これまで私たち国民共有の財産だったものが、財政再建を名目に、いつの間にかコレクター等の個人所有になってしまったというのは、どうも割り切れません。
(この明治13年発行の旧2円金貨は3,210万円で落札されたそうです)。
金そのものの価値というより文化財的な価値があると思うのですが、たかだか57億で国民の財産をそんな風に売り飛ばしてしまうなんて。
いったい、いつ、誰がどこで“売ろう” と決めたのだ、と考えていると、 「近代金貨の取扱いに関する研究会」なるものが存在しているんですね。

いわゆる“有識者メンバー”は以下の通り。
| 石井 克之助 | 日本貨幣商協同組合理事、(株)ワールドコインズジャパン取締役 | |
| 川田 晋一 | 日本貨幣協会顧問 | |
| 塩川 幸男 | 独立行政法人造幣局造幣博物館館長 | |
| 丹野 昌弘 | 日本貨幣商協同組合元専務理事、貨幣商 | |
| 殿村 英嗣 | ヤフー(株)オークション事業部長 | |
| 福尾 和夫 | 日本貨幣商協同組合理事長、(有)フクオ代表取締役 | |
| 森本 光彦 | 日本銀行金融研究所貨幣博物館館長 |
なんだい、これ? コイン売ります買います、という人ばかりじゃないか! と心のうちで舌打ち。
もっとも、財務省が一般会計で保有する近代金貨(明治から昭和初期に発行されたもの)32,683(うち3枚は贋作)枚をどのように売却すべきかを検討するために集められたのだから、当然といえば当然ですが。
裏で売れ売れ、とせっついたものでもいるのかな、とつい疑ってしまいますが、どうでしょう?
だって、ファンというかコレクター垂涎のコイン群だったらしいですから。
57億入ったところで政治家や官僚のお小遣いになるだけだとしたら……今年の夏だけでも衆参両院で170名の議員が総計5億6,000万の費用を使って外遊するらしいですから、そんな外遊10回分か! と考えると、たちまち納税意欲が失われていきます。。
まあ、海外に遊びに行きたいから金貨を売らせた、とは思いませんが。
こちらに、「大臣政務官がお答えします」という一文があって、「何故、今回、金貨が売却されることになったの?」という項目もあるのですが、ことの経緯が書かれているだけで、売却理由ははっきりしてません。既定路線だ、ということぐらいのことしか言ってませんから。
それに、第1回のオークションはYahooが受注したわけですが、その業務を1円で請け負って公安取引委員会に独占禁止法の規定に違反する恐れがあるとして警告されているのです。
なんだか、怪しいことばかりです。
私たちみんなの財産である金貨を売り尽くす前に、はるかに巨額の歳入増の可能性のあることが、ちょうど昨日の村野瀬さんのところで掲載されています。
◆減価償却制度の見直し 7361億円
◆研究開発減税 5880億円
◆IT投資減税 5550億円
◆連結納税制度の創設 7980億円
◆欠損金の繰越期間の延長 1270億円
◆証券優遇税制 1兆円
◆土地取引関係の減税 3653億円
◆相続税・贈与税の減税 1230億円
という具合に。
詳しいことは村野瀬さんのところでご覧いただけますが、大企業や大資産家への優遇税制を撤廃すれば、桁違いの額で歳入が見込まれるわけです。
放出された金貨は金地金以上の額で競り落とされたようですから、まさか鋳つぶす人はいないでしょうが、それにしてももったいないことだ、とカタログぐらいしか買えない私は思ってしまいます。
人気blogランキングへ
△ PAGE UP



