りそな銀行と自民党

 私は今頃知ったのですが、昨年12月18日のasahi.com(現在はすでにリンクが切れているようです)には、自民党に対する大手銀行の融資残高が05年末で約80億に達し、3年間で倍増したしたことが書かれていました。


 TKY200612170203.jpg
その内訳を見ると、


         02年度    03年度    04年度   05年度
東京三菱    4.75      4.25     4       3.75
  UFJ     9.5       8.5      8       7.5
 みずほ    9.5       8.5      8       7.5
三井住友    9.5        8.5      8        7.5
 りそな      4.75      24.25     49      53.75

    計     38       54       77     80 


  というように、03年以来、他のメガバンクに対して、国会の議員会館内に支店を持つ唯一の銀行、りそなの残高が突出しているのがよく分かります。

 これは、解説によると、 「メーン寄せという手法です。逃げたい銀行は残高を減らしメーンバンクが肩代わりして融資を増やす。不良債権処理でよく使われた手でした」そうな。

 03年のりそなといえば、春の経営危機で約2兆円の公的資金が投入されたばかりのところ。なんでも、「旧大和銀行時代から永田町と関係が深く、国政選挙で資金を工面してきた」のがりそなということです。

  どうも、03年5月、コイズミ首相(当時)が開いた金融危機会議で破綻と認定されて公的資金が注入されたことから、救済をしてくれた政権党へ融資を急増させる結果になったようです。

 救済してくれた政権党に公的資金の一部を還流するかのように融資が始まる。そのカネで他の大手行は残高を減らすことが可能になる。自民党にとってもりそなにとっても、他の大手行にとっても、万々歳、というところ。

 昨年末、世論を怖れて自民党はりそなを含む大手銀行の献金を断りましたが、もともとその献金とは、融資に対する返済資金の一部になるわけだったのです。銀行は融資をした上に、その返済にさらに自らの資金を融通する、なんとも妙な構図です。

 93年に残高が多いのは、自民党が負けたこの年の総選挙の際、「後で政治献金を集めて返済するから」と梶山静六幹事長(当時)にいわれて貸したもので、自民党にとっては、いわば政治献金の前借りでした。
 
 さてここで話しを元に戻しますと、03年に破綻とされた根拠は恣意的なものだったようです。金融法制上の操作を行って税金投入をした経緯については、その前後の竹中氏が主導した金融政策の動きを含めて、植草レポート
に詳しい分析が載っています。

 それによると、

 03年の春、「大銀行といえども破綻させないというわけではない」と竹中金融相が語り、大銀行破綻が現実の問題として浮上。このとき暴落した株価のお陰で、外国資本が日本の優良資産を破格の安値で大量取得。

 そして金融法制の巧妙な抜け穴をかいくぐって、5月17日、実質国有化方針が示され、りそなは破綻前資本注入を受けます。銀行救済が実行され、株価は猛反発。7600円まで暴落していた日経平均株価は17000円台まで上昇することに。

(この間の経緯については、「日本公認会計士協会、新日本監査法人、朝日監査法人、繰り延べ税金資産、りそな銀行、金融庁、竹中金融相、木村剛氏を結びつける「点と線」を綿密に洗い直して、真相を明らかにする必要がある」と、植草さんは指摘)。

 さらに、竹中金融相が米国政策当局とコンタクトをとりながら、「大銀行破綻をちらつかせて株価を暴落させて、最後の局面で法の抜け穴を活用して銀行救済を実行する。銀行救済後には株価が猛反発する」というシナリオを描いていったのではないか、と氏は疑っています。

(なお、りそな破綻の根拠となった繰り延べ税金資産の計上については、植草さんのレポートをお読み下さい)。

 りそな、及び他の大手行の献金について、民主党の岡田克也さんは次のように言っています。

 担保も取らずに、巨額の金を政党に貸すということは、私は株主に対しても預金者に対しても説明できないことだと思います。当然、自民党の要請に基づいて融資を増やしてきたと思いますが、自民党のほうも、そういったまだ国の関与の残っているりそな銀行からの融資を増やしているということについて、きちんとした説明責任が求められると思います。
                        (以上岡田かつや TALK ABOUTより )

 国家ぐるみの「風説の流布」、「株価操縦」、「インサイダー取引」の疑いと、この突出した自民党への融資残高をみれば、金融にうとい私でも、りそなは何かおかしい、と思わざるを得ません。

 一説によると、昨年11月の沖縄知事選で、自公政権が投入した選挙資金は、30億円。対する民主党は3000万円。地元政党の選挙資金力は300万円程度だったそうです。

 これによって、りそなは自民党に対する融資残高はさらに増加したのではないでしょうか。大手行の中ではもっとも体力の回復が十分でない、と岡田氏も言っているというのに。自民党としては、早く献金を再開させて、すこしでも返済に充てたいところですね。

 自民党と銀行業界とのこの結びつきも、官僚と自民党との結びつきと同じく自民党の長期政権がもたらしたものでしょう。そして銀行は、自民党の選挙活動に資金提供をしてその長期政権を支えるという悪循環。私たち有権者は蚊帳の外。

 これは、預金者としても有権者としても不本意そのものと思われますが、みなさんはいかがでしょうか。
 
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コメント

文字化け。
お早うございます。
ここも記事が・文字化けするんですね・。
ysbeeさんというアメリカ在住のブロガーさんは
うちのブログが何故か読めないそうです・・。
http://beiryu.exblog.jp/4247943/
不気味な話でしょ。では。
【2007/01/09 08:45】 URL | ivanat #CRE.7pXc [ 編集]

ivanat さん、こんばんわ。
今回の件は、どうも私自身の処理のまずさが原因のようです。グラフや表を挿入しようと、かなりいじったのが反映されたのだと思います。
ただ、それがFireFoxの方はこちらの意図通りに反映できたのですが、IEの方がおかしくなっていました。そこで、IEの方から新しい記事としてエントリーし直しました。
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