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エリートとは、誰のことかと猫が問う


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 フィナンシャル・タイムズのシリーズ記事「FTと昼食を」のひとつで『国家の品格』の著者、藤原正彦氏が登場しています。その藤原氏がFT東京支局長デビッド・ビリング氏と昼食をとりながら語ったという言葉に、言いしれぬ不快感を感じて暗澹とした気持に襲われました。

「日本が取り入れた自由と民主主義のモデルには、欠陥がある。信頼できない大衆を信頼しすぎているし(冷静な真のエリートの方がいいと藤原は言う)……」という箇所がその原因です。

 かなり前、若い人から同じような言葉を投げつけられた時の光景が脳裏に甦ります。
 真のエリートが愚かな大衆を導くべきだ、とその若者は主張しました。

 民主主義を自明のことのように皮膚感覚でとらえていた私が、びっくり仰天したことは言うまでもありません。

 エリートが統率する社会を達成しようとする人たちは、ちょうど1匹の女王蜂の下で黙々と疑念も抱かずに働き蜂が活動している社会でも指向するのかな? そこまで単純でないとしたら、教祖や会長といった超エリートを頂点としたヒエラルキーの疑似宗教集団を考えているのかな? 

 それにしてもこの《真のエリート》という言葉のむなしさ! 「真の自己」と同じくらいのいかがわしさを感じないか? 
 ちょうど自分探しに永遠の若者がはまり込むように、これからは世をあげて真のエリートを捜さないといけないとは、なんともおかしな光景だ。逆しまの世界。

 人間が人間を好きなように操りたいという願いは悪魔のささやき。
 昔から、一寸の虫にも五分の魂、というではないか。

 で、もっとおかしなことは、こういうことを口にする人たちこそ、我こそは真のエリートなり、と信じ切っている人たちだ、ということ。
 彼等の仕事は、自分以外の、真の大衆・臣としての大衆・愚かな大衆に、そのことを納得させること。そのためにさまざまな舞台装置が組まれて、「美しい」とか「品格」とかいうように言葉と論理が操られていく。

 一億総白痴化ならぬ、一億総B層化。

 でも「情報を与えず、生かさず殺さず」は政策としてとられてきたのではなかったか。だからB層なるものも「作られた」B層では? 
 等々の想いが頭の中を駆けめぐります。

 空っぽな「美しい国」に詰め物をするために、政府は平山郁夫氏ら文化人や専門家で作る有識者会議を来月設置するそうです。

 ところで、晴耕雨読さんが「ゆとり教育」のエントリーをあげておられます。

 そこで、元文化庁長官にして教育課程審議会会長で作家曾野綾子氏を妻とする三浦朱門氏が、「ゆとり教育」の本当の狙いを語った話が出てきます。

「戦後はできないやつのために手間と暇をかけすぎた。落ちこぼれにかけすぎた手間をこれからは有能なエリート候補に振り向ける。彼らが日本を引っ張ってくれる。無才、非才にはただ実直な精神だけを養ってもらえばいいんだ」
エリート教育がゆとり教育の目的。それを言うと抵抗が大きいので、ゆとり教育とまわりくどく言っただけだ」
 
 なるほどなあ、実直な無才・非才の大衆を働かせて、そこからの果実だけは己の懐にしまい込む、真のエリートとは寄生的存在のことか、と納得。
 自らの手は汚さずに、他人の成果を奪い取る、自分にはその資格があると錯覚するのが真のエリートですか!?


 神をも畏れぬ傲慢さ。とても敬虔なクリスチャンの言葉とは思えません。

  おそらくこれは、ちょっとばかり世間で地位を得た人がかかりやすい病気のようなものでしょう。世の中を、自分の都合の良いようにしか見ていません。


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